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  源氏物語「葉」
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|6 1/2 x 48|cigarOne|$18|−5|−2|

 サンクリストバルとは相性が良くないかもしれないのだが、ダブルバンド物は初めて。
 ロバイナのクラシコスとドンアレハンドロ、タイノス、エルモロが錚々と並んでいるのだが、一本だけ死んだように青い。赤や黄に比べると不味そうに見える。
 その青いラッパーに修復の痕がある。誰が修復したのか不明だけれど、トルセドールが修復するなんて事もあるのだろうか。

 軽くないのに濃密とか芳醇とか粉っぽい旨味とかそういうものがない。樹木の根元を銜えて、吸う毎に別の枝から香味を吸い出すような微妙な変化。サンクリストバルでいつも感じるエグ味があるので余計に木っぽい。土や革ではなく完全に木。ある枝からは水底に沈むような甘味がでてくる(アイスティーにガムシロップを入れた時に見えるあの底に降りた甘さ)。
 微妙な序盤を過ぎると枝が切れ、木、染み(花)、甘味、エグ味、これぐらいでしかなくなってしまうのだが、つまらない感じも素朴な感じも無い。派手さも皆無なのだが、こういうものがなにか特殊な酒の優雅さで纏められている。始終鼻につんと来る。オレンジピール酒とか、そういう変な感じ。苦味もかなりある。やはり揮発性も。熟成不足感がありありとしているのだが、本当に熟成不足なのかはわからない。いつもそうなのだが、これがサンクリストバルらしさなのかもわからない。
 これほど方々で読む説明文からかけ離れたブランドもない。「コーヒー」は十年間放置してしまったインスタントコーヒーみたいだし、「クリーミー」さこそ皆無。サンクリストバルは毎回そうなのでサンクリストバルの不味さは私にしかわからないものなのかもしれない。
 どんどん不味くなり、残7センチほどで完全な死臭。今までのサンクリストバルで一番酷かった。

 外観からしてかなり怪しかったのだが、ハズレを引いただけなのかもしれない。毎度美味しくないのでエルモロを試して不味かったらこのブランドはもう終わり。
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|6 x 38|cigarOne|$62/5|+6|+4|

 前回あまり高評価していないのだが、5本も吸ってみると、どうしても美味しい。巻きがなかなかキツいし、雑味や辛味が必ずといっていいほど出るのだが、それでも美味しい。大いに結構だと思う。雑味を老獪さだと解釈してしまう。私にはこれがデイリー候補一番らしい。+4にしたけれど、出来からすると+2ぐらいかもしれない。完全に好み。(ただし、一本だけ酷く不味いものがあった。)
 吸い始めはいつもキンキンしたキウイの嫌味があり、すぐに有耶無耶に入れ替わって、醗酵を遂げた葉以外の何ものでもない濃醇な香ばしさが旨味を連れてくる。木や革よりも、ナッツの殻というか、田舎蕎麦のような、旨味があるのでナッツの中身もあるのだが、こんな花の香りのナッツは煙にしか存在せず、変なナッツだなと思う。このナッツをバターで煎ってしまうなどもってのほかで、ナッツだけで十分油分がある。モンテはけっこう濃い方だと思うのだが、モンテにしつこさを感じた事はない。旨味は十分なのにナッツほどのしつこさもない。
 ほんの少し杉っぽいのかもしれないが、杉が嫌いでもまったく気にならない。マグナム50のように甘く香ばしく杉をパリっとさせて中を甘く湿らせたマカロンのような感じはなく、杉を粉挽きしてナッツ紛に少し混ぜたという感じ。ナッツは勿論田舎蕎麦のように皮ごと轢いてあり、それが更級にはない雑味とも香ばしさとも受け取れる。傾いた実家のような落ち着き。
 程よい頃に花がナッツ色に茶色く染まってきて、キャラメルっぽく感じられる事もある。木犀を初めて感じたのがモンテだったので木犀の元祖みたいに思わざるを得ないのだが、他ブランドの木犀と比べると、モンテクリストの木犀は随分シャンプーがかっている。隣家の美人の風呂場から漂ってくるあの恍惚たる匂いで、本当は美人の父親かなにかが風呂に入っているのかもしれないが、この湯気に風物めいた木犀が加わってくるのだから、やはりモンテの花はただものではなく揺り動かされる。

 No.1のロンズデールとほぼ同じ価格なのはどういうわけだろう。重量だけならこちらの方が高級ということになるけれど。確かにモンテクリストのラギートは美味しい。シガリロの良さを残しつつシガリロの悪さを程よく洗い流したようなデイリーっぽさがある。デイリーにはラギート1より2の方が当然相応しい。コイーバはしつこいので高さともどもデイリーには向いていないし、ラギート1、2ならコイーバよりもモンテの方が美味しい気がする。モンテは究極ラギート向けの味だったのだと思えてくる。細さが良くも悪くも濃さに繋がっているらしい。

 コイーバの「岩味」に相当する「モンテクリストの味」を何といえばいいのか、茶でいうと玉露のような。語感こそ「玉露」のようだが、薄緑色ではないし、確かに露のような甘さはあるのだが、もっと深蒸しの苔むした茶の方が近い。考えながら燻らせていると抹茶のコクと苦味と甘味まで感じるが、焙じ茶の香ばしさも犇めく。はじめから「抹茶と焙じ茶を混ぜた香味」といえば良かったのかもしれない。
 今更気付くと、モンテクリストの葉巻は全体的に「茶」に近いものだった気がする。茶だから端から愛着が湧いたのかもしれない。そこにモンテらしい花が咲くし、「岩味」のように二文字でいいたいのだが、「花茶」では中国茶そのままだし、なんにもいい言葉が無い。
5 3/5 x 46|cigarOne|$9|+4|+3|

 雨の日の翌日に落葉拾いにいっているような、冷気に湿った葉の匂いと晴天が感じられる。今日の曇天と混同しているのかもしれない。乾きそうな風情はあるが、乾ききった荒野に置き去りにされる事は無く、フランスパンに甘いミントを添えたような爽やかな旨味がある。キューバに一年ぐらい住めば修正されるはずだが、日本で吸う葉巻の景色はこんなものなのだろう。こういう滅茶苦茶な景色を修正する気にさせないのが煙の良い所なのか。吸い込みも絶妙で煙の量も至極多い。
 思い出せないが、ラッパーの感じに落葉拾いで出会うなにかのような懐かしい風合いがある。落葉拾いには行った事がないので、何か別の所だと思う。夏休みの祖父の家とか、そういう所。場所どころか季節も滅茶苦茶。朝から外で遊んでいて、朝飯の知らせが来るのである。
 こういう自然くさい味はキューバ物でしか感じられない。セリーAはとくにそうらしく、辛味が微かにあったりして際どいところもあるけれど、それも自然の荒さだと思えばなんでもない。花も乾いた木材から貧しい養分を吸って咲く。ラムネ菓子の甘さはあるがカカオなどは香らず、レヒオスよりもずっと質実。革か木か土の感じが非常に美味しく感じられる瞬間が幾度もある。
 終盤では熱を帯びて花がやや洋酒臭いような感じになる。
4 4/5 x 50|cigarOne|$9|+4|+3|

 着火せずに吸っているとなんだかトマトの味がする。指触りが良く品質も良さそう。
 ところが序盤は辛いし味気ないし良いところがまったくない。木の香りしかしない。ここまで吸い込みが悪いものも久しぶり。
 それにしてもフアンロペスの中では今までで一番丁寧な味に感じる。木を粉挽したような肌理の細かいコク。コクといっても旨味が無く、甘味は勿論無く、木の香りがするばかりなのだが、土状になった木を食しているような肌理の細かさがある。水蕎麦ほどの旨味も無く、なにか蕎麦露にかわるモノが必要なのに、なんだが丁寧な木の味なのである。
 かなり苦闘して葉を一枚抜いたら吸い込みが改善されて、花の香もひらひらと漂うようになった。旨味や甘味やスパイスなどは依然感じられず、香りとコクが主体のまま、吸い進めるにつれて花が色濃くなってくる。また淡くなったり。濃淡によって花の種類も代わるようなおもしろさがある。味も塩気もないコクがなんだか深い。深いのに穏やかで均したように単一。長谷川潔()の黒を茶に室内を屋外に置き換えたようで、足跡もひと気もない人工的な景色が美しい。軽いはずだが、軽さをまったく感じない。少し湿ったような焦茶色の綺麗なグラウンドから稀に花につられた茎っぽさが香る。
 二年に一度は味わいたいような、花があって棘がない美しい寂しさ。最終盤の木犀と染木も穏やかで懐かしく味わい深い。
|6.1 x 52|cigarOne|$?|+?|+3|

 出だしはファミリアール、クラシコス、ファモソスに比べて突出した点がなさそう。なんともロバイナっぽいのだが、香味よりもトルペドという形に拠り所があるような。ドンアレハンドロも香味は中庸で大きさに拠り所がありそうだし、前者三つは三つ子のようなもので後者二つは父母らしい。ファミリアールという葉巻があるからファミリーのようになってしまうのだと思う。
 ファミリアールの「ハーブ」とクラシコの「チョコ」とファモソスの「朝鮮人参」が全てそつなく程よく感じられるという以外に「ロバイナっぽさ」というものが家族を支えていそうだが、1インチも進まないうちに突然吃驚するほど香味が吹き出てきて調和をかき乱す。三種に花とバターとを混ぜて煙量を最大限まで増幅したような膨らみ。恐るべし母。凄みはユニコスの方が凄いが、それでもこれ一本では三種の可愛らしい香味に太刀打ちできない。
 トルペドのわりに吸い込みがスカスカ気味なので、それで荒れ狂っているのかもしれない。緩さもトルペドなのであまり気にならないけれど。
 ファモソスほどの苦味はなく、朝鮮人参というよりも柔らかい土。この土がハバナらしさを保っている。土とチョコが一体になっていてかなりコク深い。柔らかさはしつこい粘性と紙一重だが、なんだか軽やかさもあり、中盤ではほんの少しスパイスが利く。するとチョコが甘味を残しつつ後退して木とハーブに代わる。ゆっくり吸うとかなり木が濃く黄味がかる。
 ユニコスの特徴は「花」にあるのか、柔らかみに平行して麗しさの濃い花が凝縮されつつ満開になる。それが出しゃばらずに絶妙の間合いを計って出ては逃げる。ほとんど音楽のような。変化についていけないというかついていきたくない気もするが、単一の特徴を重んじている三兄弟が物足りなく思えてしまう。それでもクラシコスの凛々しいチョコ味が一番好みではある。
 終盤はスカスカな所為か少し気持ち悪くなって頭痛までした。コクが薄まってバターチョコ状の空気の中で萎垂れた風情の木犀が咲いていた。残5センチで死臭が出はじめ、粘土っぽくなり、不安な滑らかさが感じられ、残4センチでまごうかたなき死臭。
 どこを切ってもスカスカな所為か死が早いが、このブランド、外れた事が無いといってもまだ四本目だけれど、外れる気がしない。ドンアレハンドロも正月前後に試すつもり。
2.5 gram|Cigars of Cuba|$7/5|+3|+2|

 最初から面倒臭い話だが、20%引きで9$を7$で買った。

 パルタガスプリトス(=チコ)にもロメオプリトスにも似ている。ブランド内での近似以上に「プリトス味」という味があるような。あまり記憶にないのだが、パルタガスプリトスはロメオプリトスにかなり似ていたと思う。モンテプリトスはそれほどまでには似ていず、モンテの個性はプリトスでもかなり強く感じる。
 モンテクラブ特有の柔らかさや円さがなくて、油を効かせたような旨さがある。モンテクラブがコイーバクラブ化したというか、コイーバクラブのように辛くて強い。コイーバクラブのように香ばしさが跳ね上がっているし、咽にくる。
 モンテクラブの方がコイーバクイラブよりも好きだけれど、よりコイーバクラブに近いモンテプリトスの方がモンテクラブよりも美味しい気がする。モンテクラブの優しさはシガリロらしくないが、モンテプリトスは良くも悪くもシガリロっぽい。これが駄目なら次にはもうホイタスしかない。でもホイタスにない良さが十分ある気がする。プリトス以下でなければ感じられない濃密さと荒々しさが。
 ちゃんと「花」と「ピーナッツの皮」を擂鉢で練り込んだ味がするし、コイーバクラブとモンテクラブのどちらが好きか迷える優柔不断な人にはモンテプリトスが最良の選択になりそう。
 あんまり甘美な見解を示していると何故だかロングフィラーのように変化する。思い込みに過ぎないとは思うけれど、ショートフィラーなのにヘッドとフットとで詰める葉を変えているような気までする。

 辛くて濃くて強いのでボディントンのパブエールがよく合った。けっこうノッペラなビールだけれど、荒さをほどよく洗い流してくれるというか、葉巻がかえってエールビールのささやかな花を引き立てる。安い日本酒も合う。プリトスらしく何でも合うのかもしれない。面倒臭く二重三角関係じみているけれど、モンテクラブがモンテプリトスだったらわかりやすかったのかもしれない。思い出すと「プリトス味」というのをすっかり忘れていて、パルタガスやロメオのプリトスはどうでもよくなってしまった。
5 3/5 x 46|CigarJet|$13.30|+2|+2|

 着火せずに吸っているとキャビンのような味わい。キャビンが香り高いかはわからないが、着火してもそれに通じる香り高さがある。私の記憶では着火前のキャビンは香り高いものだった。キャビンっぽさとハバナっぽさが混じり、さらにパンチっぽさが混じって、わけがわからないが美味しい。記憶には複雑だがバランスがよいらしく。
 12番が辛くて強かったので心配していたが、あれほど辛くはない。だが辛さも強さもある、ボディの強さとは別種の飲み下し難さ。12番にはやはり似ている。
 花の香のようなものがあるが、酒臭い花というか、酒粕というか、トラノのデカデンシアにも似た色臭いような艶やかさ。パンチの他の葉巻と違って、レイデルムンドやグロリアクバーナに通じる荒野の乾きを感じるからかもしれない。そこにパンチ特有のアイロンのスチームのような、クリーニング屋のドライさがある。
 こういうものには多分ポカリスエットのようななにか特別な飲み物を合わせなければならないのだ。珈琲なんかを合わせていると飲んでも飲んでも咽が乾くばかりで、乾きに因って皺だらけになってしまう。白ワインが合うとどこかに書いてあるけれど、それは確かに合いそう。素で白ワインのような高貴な香りもするし。
 後半はチョコっぽさが少し乗ってきて少し優しくなり、終盤は軽い白ワインではなく重く樽めかしい白ワインのようになる。
 着火直後が一番美味しかったが、かなり複雑で面白い香味である事は確か。これぞ玄人向けという感じで、私にはついていけなかった。終売らしいので無くなる前に箱で買って寝かせておくのが良いかもしれない。玄人の存在は信じていないのだが、そうすれば玄人への道が開けるような。複雑さがわかりやすいので、そういう意味では素人臭い。優しさや複雑さではなく、不味いものを美味しく感じるのが玄人だとすれば、ゲテモノ好きの素人が即玄人になってしまう。つまり箱で買って寝かせつつ不味いものを半年毎にじっくりと許していくのが玄人だということになり、12年後の25本目で初めて美味しく感じるのかもしれない。なんと呑気な玄人だろう。
|5 1/2 x 50|cigarOne|$13|+2|+2|

 エグ味を伴う揮発性がある。吸い込み難に因って余計にそうなのか、味が薄い。微かにチョコ、それからハーブ。このラフェルサの方が遥かに味気ないけれど、ロバイナのクラシコスに似ていて油っこさがまったく無い。チョコとハーブを混ぜて美味しくないはずがないが、揮発性と雑味が煩い。エルプリンシペもこんな感じだったような。
 一度灰を落とす頃にハバナっぽさが出てくる。なかなか品質の良い土木で、それが時々フルーツパーラーで葉巻を吸っているような気分になる。揮発性が落ち着いて林檎になったのかもしれない。葉巻からフルーツだなんて恥ずかしくなる話で、実際フルーツといったってどれも他の葉巻と比べて漸くフルーツと言える程度だし、本当にお恥ずかしい限り。恥ずかしながら序盤よりも随分美味しくなった。恥ずかしながら桃でもないし杏でもないのだが、そんな感じの別のフルーツの味もするな。リンゴバターソテーかもしれない。揮発性は結局まだある。
 揮発性は熟成不足に因るものではないらしいし、中盤になると青リンゴのような揮発性とバターが残る。バターというとしつこそうだが、薄いし、揮発性が爽やかで、こんな爽やかなバターは初めて。揮発性の最高位が青リンゴであるかのようである。しかしこんなものは終売になったって一向かまわない。
 ところが最終盤は老ねた木の旨味と木犀が夜気に混じる。真夜中の冷気に見出す朝のような、まだまだ真夜中のオープンレガータタイプの美味。
 吸い込み難の所為もあるかもしれないが、一服毎にかなり間を空けなければならない葉巻らしい。葉巻自体に夜気があるので縁側などよりも奥で吸った方が美味しいと思う。
 最終盤だけなら+4だが、それまでがあまり美味しくない。じらされるのが好きになってしまった通向けの葉巻なのか。しかしじらすような魅力もなかった。前半の方が個性的ではあるけれど、軽い葉巻は終盤のほうが美味しいらしい。軽さには死を与えねばならないという事なのだね。
5 3/5 x 46|cigarOne|$9|0|+1|

 辛いバターに白木と木犀。序盤辛いばかりだが2センチも進むと随分柔かくなる。それでも辛い。木も凡庸な木で、全体的にロメオと似た印象。オヨっぽくもあるがオヨよりも香ばしい。旨味やコクは薄く、その香ばしさも平凡で辛い。特別外れたという感じもなく、熟成させれば良いという望みもない。中程からバターがややあまやかになって木と木犀が溶け込んだようになるが、刹那っぽい。
 オヨ、ロメオ、ロペスは嫌いなのかもしれない。あるいはトリニダッドまでも。こんなに好き嫌いがはっきりしていてよいのか。それなのにエピキュア2とペティプリンスは美味しかった。セレクション1も本当はエピキュア2ぐらい美味しいのかもしれないけれど、まったく興味がわかない。
|5.5 x 52|cigarOne|$10|+4|+3|

 ロメオ・ミルフルールを10本吸ったうちの一番美味しかったものに似ている。それをチョコっぽくしたような。重さがなくてコクがある。木や土も軽いが芳醇で香り高い。吸い易いハバナを吸っているという実感があって、薄いものを吸っているという感じがない。コクが緑色の草や杉の微風に混じって負けそうになるが、悪くない。コクはチョコだが甘味は白っぽく、香りと相俟って透明な感じがする。全体がチョコレートというよりも、ハーシーズの液体チョコを格子状にかけたもののような。立場が逆かもしれないが、フエンテのドンカルロスがハバナ化したもののようにも思える。
 美味しいが、吸い込みがかなり悪い。吸い込みさえ安定していればかなり良さそうなのに。雑味は一応ない。
 終盤、吸い込みの悪さのせいかシケモク味も少し出たのだが、ゴマの風味や花などと一体になって相当美味しそうになった。ゴマがシケモク味との共謀でなければ嬉しいのだけれど。花も今までにない感じで上品なゴマ団子を彩っている。ゴマ団子は濃厚で香ばしくて甘い。こういう希少な香味が全て吸い込み難に因るものだとしたらどうすればいいのだろう。
 好みの味らしく箱で買いたいぐらいだが、価格もそれなりにするし、こわい。けれど異様に期待している。たったの一本でサンチョパンサが好きになってしまった。吸う前は安っぽい印象があったが、実はまったく残念なぐらい安くないし、知る人ぞ知る逸品なのかもしれない。

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