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  源氏物語「葉」
++葉巻++シガー++レビュー++個人輸入++ブログ

7.5 x 54|AtlanticCigar|≒$4.8|−1|0|

 どうせ安物だし、買いたくて買ったわけでもない貰い物だし、という意識すらないままヒュミドールの角に放置していた葉巻。よくよく撫でたり嗅いだりしてみると非常に質が良さそうだと気付く。期待なんか簡単に裏切ってくれるのが葉巻だけれど、これに限っては期待させてくれるだけで十分である。ラッパーが湿りけを帯び易いようで、少ししっとりしている。割れ等もなく綺麗。小雨の降る栗林の香りがある。それで十分満足して着火。
 美味しいのか美味しくないのかよくわからない。不味さがないが、美味しさが分裂気味。ミディアムライト。ちなみに強弱は味や香りではなく咽の苦しさで判断している。煙量にもよるが、ミディアムライトといえばセブンスター1.8本である。これほど巨大な葉巻ははじめてで、巨大といえばAやサンチョスなどがあるが、そういうものは葉巻に絶望してから手に取ることにしている。長いのは良いが、太さは気にくわない。これはもともと気にくわないのである。
 ずっと悪くない平凡な香りがしていたが、はっきりとした甘味が加わりつつある。結局これ以上加わらないのだが。V型に燃えている。クレヨンに少し似た味がしたり、もっと変な味がしたり、落ち着かないところがあっておもしろい。豚のいない豚小屋のような景色もたまに見えてしまう。一貫しているのは少しスパイス感のある杉系の木の香り。大したことない。人の良い夫婦が経営しているコテージのような風味。立地が悪く、豚小屋さえもっと離れていたら+1だった。風向きが変わる所為で豚小屋が匂うのである。長ければ良いというところに至っておらず、ロブストで十分。
 以上のように救いようがないほど性格が悪いサラリーマンのような文章になってしまう味なのである(とくにコテージの夫婦に失礼な部分は読むに耐えない)。
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5 x 54|AtlanticCigar|≒$4|+1|+1|

 無料で入っていたオマケ。買うと1本4ドル程度。ちなみにロッキー・パテル11本セットは10本がロッキーパテルで、残り1本はこれのPresidenteなのだが、大きすぎてなかなか吸う気にならない。見るだけで具合が悪くなる。やっぱり私は葉巻が嫌いなのかもしれない。葉巻恐怖症に近いような。きっと不味いのだろうなぁ。

 ロブストはギリギリ許せる口径なのだが、これは50ではなく54で太々しい。ロブストらしく丈が短いので着火前の気構えも事前の愉しみもあっさり済ませてしまう。ロブストでもたもたするわけにはいかないのである。着火前、香木化した杉のような香。ラッパーの一部に樹皮を剥いたような剥がれ。
 味は辛くて強いがソフトだった。ミディアムフル。甘味が来るような香をさせつつなかなか来ない。煙が非常に豊富。灰は白い。他の葉巻に必ずしもダビドフを求めているわけではないけれど、今まで吸ったものでは最もダビドフNo.2に近い気がする。小便のような、よく染みた味わいがふんだんにする。予想だがアヴォはこういう味がしそう。依然甘味はほぼない。近いといっても、ダビドフはシガリロまでダビドフの風味がして、ブレミアムはそのよいところだけを極限まで(本当に極限なのか?)伸ばしたものにさらにブラスαやβしたものに感じられるけれど(αやβというより単なる極限なのかもしれない)、これにはそのシガリロにさえあるダビドフみがなく、プラスα成分だけがそこはかとなくあるのかもしれない。βまではない。
 相変わらず甘味を匂わせている。ずっと匂わせるだけかと思っていると中盤に入ってなおしばらく、とうとう甘味らしきものが濃くなりだした。四百円程度でこれはなかなかすごそう。はじめから甘味があるよりもおもしろい。太さが功を奏していそう。少し緩めの吸い込みと煙の量がこの上なく、少し安物のソファーにゆったりしている極上感がある。そういえばとっくに辛味がなくなってミディアムに落ち着いている。どうしてもオマケ感がちらついて困るが、確実に恍惚感はない。プラス1の鏡。
 どうしても何か吸いたいのに財布に五百円しか入っていない時にこれが四百円で売っていたら即買う。アメリカ人はそんなふうに買っているのかもしれない。甘味は上限が低く、最後まで爆発しなかった。難点はパンチがなく穏やかすぎることかもしれない。嫌なところはまったくない。良いところばかりが薄いというか、主役や悪役が居ずに脇役が挙って活躍しているというか。ピッタリの+1で、ピッタリ好きなので最良の1本に思える。しかしこのままのPresidenteだったら少しつらいかもしれない。

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