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  源氏物語「葉」
++葉巻++シガー++レビュー++個人輸入++ブログ

|Atlantic Cigar|$8.05/1(+¥770/1)|2021/11/2・arr 11/14|
|—|5” x 50|14.00g|香:2.2?|残0|



隣り合う葉巻たちが大きかったのか、すごく小さく見えたのだが、14g(ピッタリ)もあり、ふとこれはロブストではないのかと気づく。一本だけにしてみるとたしかにロブストに見える。46” x 10cmぐらいだと思っていた。
ん?突然オレンジの花が噴き出してきた。バンドカラーがオレンジだからか……。序盤かなり辛い。
炒めたきな粉のようなコクもある。……。失念というか、ここで記述を止めている。
きなこ以外全然美味しくなかったことは憶えている。

Wrapper: Type Mexican San Andres
Binder / Filler: Nicaragua / Honduras, Nicaragua
Color: Maduro
Blender: Rocky Patel
Manufacturer: TaviCusa Factory
Country of Origin: Nicaragua
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|Atlantic Cigar|$8.96/1(+¥770/1)|2021/11/2・arr 11/14|
|—|6” x 52|17.56g|香:3.3~3.5 ave3.4|残0|

12年ぶりのROCKY PATEL vintage 1992の記事。
初期に気に入って以来、よく覚え、何かのついでにできれば購入したくなる。できれば。箱で買おうとは思わない、それぐらいなのに、妙に覚えている。
そして決まって五月雨の日々か、秋雨か、少なくとも曇り空の日に着火したくなる。
若干のカカオ状のコクのほか、何もない。木も皮も土もない。質感は土に似てカカオに似る、あるいはほんの微かな木。カカオも薄い。なぜかそこに花が咲き続ける。本当に長い道、花の道の先、先が霞んで見えないほど、進んでも進んでも同じ、先が見えない長い花の道。ただ、思っていたよりも小雨感はなく、少し乾いている。ただ、曇り空の下、露を含んだように花が輝いていた。クリームに到達する? 到達したのに、到達感がない、奥ゆかしさ。
腐りかけのフルーツの芳醇さの香りが微かにするのは、同時にアトランティックで購入した他銘柄にも共通の特徴である。どうして? 店舗自体が腐りかけのフルーツなのか。
|Atlantic Cigar|$9.49/1(+¥770/1)|2021/11/2・arr 11/14|
|—|6” x 52|重量:17.92g|香:3.0~3.3 ave3.2|残0|



 バンドが銅色に輝いて美しいのだが、金や銀より格下なのだろうか、銅こそ美しいのだが。
 プールに潜って水中に生けられた花を鑑賞するような新たな趣向が感じられる。若干の塩素と鼻にツンとくる感覚、訳の分からない大量の花々の揺らぎ。なんともおかしな未来派の遊戯である。旨味は薄いが物足りなさを覚えないロッキーパテルの『靄』は継承している。旨味よりもどちらかといえば苦味の流れる靄や霧を楽しまねばならない。後半はプールから上がってか、麦がプールサイドに少し生えている。
|Atlantic Cigar|$9.49/1(+¥770/1)|2021/11/2・arr 11/14|
|—|6 1/2 x 52|重量:20.26g|香:2.1~3.0 ave2.3|残0|



トロで20.26gなんて過去にあったろうか……。
カッチッカチのギシギッシだがドローは悪くないような……。
味わいは煮詰めすぎたジャムを薄めた感覚でスムース。
1センチも進むと豊潤な焦がし麦。葉巻において「麦はつまらないもの」だがどうしてつまらなくない! ジャムが塗られているからか。
……………………うす苦く続き
……………………うす苦いまま終る
結局重量過多だったらしい。

リンゲージと長さを調べるために販売ページを再訪したらセール半額で$5.75だった。

ドローがスッキリしていたらなかなか美味しかったのかもしれない、そういう美味しげな葉巻ではあった。

Wrapper Type Mexican San Andres
Binder / Filler Nicaragua / Honduras, Nicaragua
Color Maduro
Grade Hand Rolled / Long Filler
Blender Rocky Patel
Manufacturer TaviCusa Factory
Country of Origin Nicaragua


|Atlantic Cigar|$13.2/1(+¥770/1)|2021/11/2・arr 11/14|
|—|5 1/2 x 50|重量:11.31g|香:3.1~3.6 ave3.4|残0|

 バンドだけで1g程度あるので葉巻の重量は10gちょっと。

 ロッキーパテルの真髄のような煙で、銀箔を脳に貼られるような麻薬の刺激に始まる。胃の辺りまで悲しくなるような不思議さ。香味は実体が薄い幽霊で、幽邃幽幻に燃え進む、霧の中。枯淡の地で、花や、現世の温かみを帯びた甘い果実も実るが、この世のものでない。香味が何であるかという語彙は考えようとしても抜け落ちてしまい、見えない船頭が舟をつつぅと滑らせていく。おかしいほど速い。ときどき香る舟材の匂いのみが何処か現実を思わせる。

 波長さえ合えばかけがえのない葉巻になりそうな。季節は、梅雨か、十二月中旬の落葉がくすんだ頃。

 他に下の写真のパテルを入手。

|coh-hk|$56/10(+¥3600/15)|2019/8/1・arr 8/8|
|―|6 x 52|重量:--g|香:3.7~3.7 ave3.0|残1|

 煙の味、木質だが白木でなく甘く茶褐色に熟している。最初から極めて美味しく感じる。そこからだんだん白いものが膨らむ気配。しかし自動的な肺のように白さが膨らんでは凹むばかりで日常の常態の域を出ない。
 最初から美味しさが非常に安定していて、最初の茶褐色の木がいつまでも甘やかに続き、この変化を受けない基礎の風味がただただ美味しい。
 結果、変化は大きくないものの美味しさが続き、喫感は終始ハバナを髣髴とさせ、パルタガスの土を木に変えたバージョンのような、などと色々なハバナを当て嵌めてみてもどれもちょっとしっくりこず、それでもハバナっぽく、それで途中金木犀がなかなか豪勢になるものの、欠点は全体として極めて変化が少ないことであり、飽きる。大いに飽きる。全体の平均点が平均点を下回るという異常な事態が発生する。

これに関しては、前回の記事と比べると驚くほど似た事を言ってたりして面白い。確かにコイーバにも当て嵌めた、今回も。今回、薄さは感じず、茶褐色の木の甘い味が強かった。それでいて、それはなんとなく、樹液ではなかったのである。
|coh-hk|$38/5(+¥3600/15)|2019/8/1・arr 8/8|
|―|6 x 52|重量:--g|香:1.9~2.1 ave2.0|残1|

前日のプラチナと同じぐらい置いたものだが、こちらはまだ厳しい。煙量ばかり多くて、味が悪い。それにしても煙の量はすごく、巻きも燃焼もすこぶる良い。味が悪い。始終味がほとんど変わらない、もふもふと同じ味がただ無駄に湧く。
|coh-hk|$133/20(+¥4800/20)|2019/11/20・arr 11/29|
|―|6 1/2 x 52|重量:??g|香:3.2~3.9 ave3.8|残??|

この箱、今まで一度も良かった事がなくて、もう乱暴に半分燃やした時点で捨てたりしているのですが、久しぶりに取り出してみたらブルームに覆われていてどことなく美味しそうにも見えました。ベランダで風に吹かれていたので詳しい香味はわかりませんが、途中から終わりまでずっと濃厚な金木犀が吹き出しまして、こんなに長く金木犀の咲き続ける事が過去にあったろうかと思うほどで(どう考えても他にコイーバBHK52の最初の一本しか浮かばない)、初めて大変満足した次第です。室内向きの微妙なる深い旨さなどがある気はしないのですが、香りばかりでコクが足りないといった感じもなく、風に吹かれつつ、ベランダの王になりうる素質を感じました。
|coh-hk|$133/20(+¥4800/20)|2019/11/20・arr 11/29|
|—|6 1/2 x 52|重量:A=16.39g, B=16.25g|香:2.4~3.0 ave2.7|残18|

1本あたり約1,000円。ロッキーパテルを箱で買ってもろくなことがない。
アトランティックでシングル買いして美味しかったので、COHで箱買いした。アトランティックのものはダブルバンドだったのに、COHはHP上でシングルバンドの画像を貼っていて、そもそも怪しんではいた。バンドが違っても中身が同じなら良いかなという安易な考えが不味かった。送料無料である事と価格の安さの魅惑に負け、結局は葉巻自体まるで別物ときて、思っていた以上の税金まで取られた。

着火前は甜麵醬風で美味しいのだが、着火すると延々「辛さ」や「えぐみ」や「味気の全くない強さ」が際立ち、シングル買いの物で感じた「スムース」な「チョコレート」の「あちら側」の「色気」めく「浮遊感」など微塵も感じらずに、その対極の雑味の重厚さで押してくる。寝かせるもなにもシングルバンドの物の方が古くから寝ている気がするし、到着直後とはいえ現在不味すぎるので今後もあまり期待が持てない。今後はコンゴを聞きながら燻らせるぐらいしか慰撫がない気がする。
製造年度が違うにせよ幾ら何でも味が対極すぎるので、COHへの不信感をプラスする。今までこの店に特別不満はなかったけれど、アメリカの店に比べてロッキーパテル愛があまりないのかもしれないなどと勘ぐってしまう。的外れの言いがかりの可能性が高いものの、ハバナに対しては一応気を使っているのではなかろうか。何れにしても兎に角安いので使える店である。
|coh-hk|$38/5(+¥3600/15)|2019/8/1・arr 8/8|
|—|6 x 52|重量:13.74g|香:2.5~3.7 ave3.3|残4|

 5本入りの箱は極めてデザインに疑問がある。ダサいを通り越している箱の姿は、どことなく、どこかしらアレルギーが発症する類である。
 箱はともかく、一本取り出してみると、初見から何か違うなと思ったら、個包装のビニールがオレンジ色だったのである。それだけだが。
 葉巻をビニールで個包装する際、ヘッドからビニールに入れて、フット部分の余ったビニールを折り曲げて、シールで封印するのである。吃驚したのは、ビニールの封印を剥がし、折り曲げられた部分を伸ばした途端、そこは無色透明だったのである。てっきりビニールがオレンジ色だと思っていたのに、オレンジ色はビニールの色ではなかったのである。過加湿状態で保存されたのか、葉巻が芬芬と色素を外に放ったか、かほど濃く着色されたビニールは見たことがない。何れにしても中長期熟成された葉巻であることは確かだろう、短期ではこれほどビニールは色づかない。長期でもこれほどには色づかない。いわば前菜からして特別感があるのである。



 ドローはスカスカで、着火前の空吸の香味は海老煎にそっくりである。海老煎というのは妙を得ている。手前味噌なる文字列ながらこの妙言は珍しく自慢して良い。なにしろバンドもオレンジ色だし、バンドがオレンジだからビニールもオレンジだと思ったわけなのかビニールもオレンジだし、全ては海老に通じている。このエビは、赤ではなくオレンジである。

 ロッキーパテルの最高級品はエビである。しかしながらバンドのオレンジ色は、まるで高級品に見えない。よくよくバンドを触ってみると、ヘビ皮のようなエンボスが施されていて高級らしいが、もっとも実際はヘビでなく単純な格子のエンボスである。

 最初の一口のみ焼海老(殻ごと焼いた)の味がし、二口目からタバコの辛味が海老を消す。晴れた日の高波のように襲いかかり、ハムレットシリーズの強い物よりも強く感じる。それにしても、昨日の丸いグランレゼルバとは違って、スクエアプレスのロッキーには吸う人を落ち着かせる青い効能がある。青だからエビとは正反対の特質である。四角は青い。青いエビも焼けば赤い。此処にはオレンジへと向かわせる黄色が抜けている。
 藁というより麦芽といったほうが良い藁の味。ほんのり甘い麦芽。甘い米のように噛んで嗜む類の甘味。花かと思うもミントのような何かがよぎる。正体不明のそのミントもどきは、かき氷の氷のように半ば無色で色を吸い、宙を浮き、清純にして隠微な香りを楚々と放ち、知る限りこの世の果実ではない果実の香を滴らせもし、無重力の遊びでそっぽを向く、清涼感を伴いつつも甘くふくよかなる感触に、薄く肉付いたわたくし13歳だった少女の、風呂上がりの臍の周りを偲ぶ。正体は、当然のように、平凡な「臍と肉と花」に変わったのである。
 よくある美しい花が見える。黄色い。黄色を獲た画家の喜びよ。
 強さは消え、けろりロッキーパテルらしい軽さが不敵だが、この軽さに優しそうな膨らみがか細いながら添うている。かすかな膨満感は果実が含む乳系の成分で、植物系のみが有する香である。(この葉巻の翌日、夫の朝食がわたくしの母乳であるという幻想を味わいました。夫は毎朝、母乳を飲んで眠気一転となり、出かけてゆくのです。)熟した樹皮と金木犀が軽やか。不思議と旨味の欠如は感じない、旨味がほぼないのに。だんだん湿ってきたようである、湿ったら旨味は要らないか、いつの間にか草が霧雨に湿って、そこへの金木犀の取り合わせは出臍も凹む素晴らしい景色である。舌は凹にホールインワンしようと夢にもがいているようである。いったい凹に何があるというのかね?
 ブツリ。
 終盤は何も良いように変化しない。美味しいような不味いような苦味が増し、減り、増し、減り、増し……増すも減るも減衰の一途を辿る。ほぼ全体が良かれ悪しかれ淡く薄い。最後の最後は猛烈な苦みで「いやや後生ですから」と言ってはっきり死ぬ。葉巻を投げ捨てる。しかし灰皿からの捨てた燻煙が香ばしい。

 総じてプラチナムを箱で買えばよかったという結論である。あと4本あるので、臍をじくじくと経過観察しようと思う。

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