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  源氏物語「葉」
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|La Couronne| $100/3+$36.84/18=¥3,800|2020/1/30・arr 2/8|
|—|6’ x 60|重量:23.86g|香:3.4~3.4 ave3.3|残2|

高価ではあるが、巻きがダビドフに比べて手荒で、ラッパーも穴や斑や破れなどあり。美しくない。高価といって、一体どの価格を信じれば良いのだろう。この3本入は、ヨーロッパでは$100が相場、アメリカは$150以上、日本では¥42,000を付けている。熟成年数は十二年で、年数だけ見ると『ダビドフ青ロイヤル』に迫るものだが、ジノブランドである事とそれらしく手荒な巻きであった事などを考え合わせれば、ヨーロッパ価格が妥当なのではないかと思う。日本では年数を主としてそこにリンゲージ60による異様な重量を単純に掛けて値を付けたのではなかろうか。それでも青ロイヤルの価格を超えることは許されなかった。

香味は、白ダビドフ系のクラシックな風味に、最初からややしっとりとした甘さがくる(先日のロメオのせいで舌が甘さを錯覚してしまうのかもしれない)。ところでこれは、どう見てもリンゲージ64ぐらいある(60用カッターでも掠る程度にしかカットできなかった)。着火も当然困難で、吸い込みながら着火せざるをえず、そうしているとさすがに煙の朦朦さ加減がすごい。火が回った後は、ドローが緩いのに吸い込めないような、逆にドローが悪いような大らかさに苛まれる。直径3センチのストローでタピオカドリンクを飲んでみるとこの感覚がわかるかもしれない。タピオカはほとんど口中に拾えないのである。
序盤軽快で、重量から危惧する末恐ろしさは感じない。
それから何時間経っただろうか。
変化は全くなかった。締切原稿の校正に集中しながら燻らせていたせいでもあるらしい。何をしていたにしろ、煙は気を惹かなかった。いつの間にか根元まで燃え尽きていたのである。見事に根本まで香味が安定していたようである。
どうも、最後に燻らせた2008年のリミテッドエディションを思い出す。2008のそれに失礼だが、ダビドフクラシック系のおよそ普通の葉を、ただ長く寝かせただけで、特別に馥郁とした芳香など、もとより出るはずがない、というような。
それにしても、この巨大さで、本当に変化が全くなく軽やかさを保ったのだとしたら、むしろ無変化を良い意味に捉えるべきなのかもしれない。末恐ろしい。
無論、42,000円で購入したなら、暇な日に着火しただろうし、到着日に着火するという暴挙には出なかったかもしれない。いや、それでも着火したかもしれないのは、ミテクレがあまり美しくないからである。
店舗での扱いが良くなかった可能性もある。購入した後に売り切れになっていたので、見本品として乱暴に扱われた物だった可能性がある。
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|158mm×17mm|頂物|(¥1200)|+2|+2|

 はじめからダビドフ系そのものだけれどなんだか初めての香味。不思議な木の質感。ツンとした優しさでなぜかダビドフNo.2を初めて吸った時の感じを思い出させる。シナモンを吟醸したような浮遊感があり、化粧品のパウダーのような煙で煙は多くない。そのままパウダーなのに強烈に染みた味わいが出てくる。なのにライトボディ。木が軽々しく水に浮いて、紫檀のような木材とは正反対だが、安っぽくもない。かすかなエグミがずっと続くのはジノだからだろうか。まろやかさもある。まろやかさもやさしい。
 巻きはダビドフより硬く、香味も巻きもダビドフのバンドルによく似ている。それをなんとか限界までおいしくしたようなものだろうか。粉には甘い旨味がのっている。特別おいしくはないけれど個性的。おいしくないものにしか個性はないということか。終盤では煙の量がずいぶん増して、したがってモンテに似てくる。どの葉巻も終盤はモンテなのだなぁ。ジノでさえも。モンテの終盤は何なのだろう。

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