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  源氏物語「葉」
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|箱不明|5.6 x 46|cigarOne|$14|重量:−1(10.06g)|算出:+5|香味:+4|計8点|

 ふっと甘やかでどことなくミルキーなフルーツに始まる。おっとりしていて柔らかく、ひと口目からして完成した美味しさ。そこから始まる限りない想像が束の間に枯れつ萎みつ、やがて味気ない藁束のみになる。しばし。
 や・やがて金属質の金木犀を不気味な錫杖のようにキンキンと鳴らしながらもふっとひと口目に近づき、金属が優しく鳴り止むとともに本当にひと口目の甘美が復活するのである。甘く、軽く、ほんわかして、フルーツを盛ったクレープみたいな、ほとんどお菓子の味。生クリーム、カスタードクリーム、生地にこんがり香ばしい焦げが付き、砂糖を焼いたような風味、そこに今度は木質の木木犀がチョコバナナにふりかけるカラフルな仕上げのチョコスプレーのようにこんこんと横から降りかかってくる。ところがチョコスプレーはまるで茶色のチョコ味がせず、見た目にも嬉しいオレンジ一色の金木犀味であり、この時、クレープを食べ進めた果ての三角の根元にはそのオレンジ色しか詰まっていないように思えるが、食べてもなかなか減らないこの巨大なクレープの、お菓子官能は長い。豊満なのに味が甘すぎず煙のように軽やに膨らむので、煙なのに煙らしからず紅茶の香味を邪魔しないので、クレープが紅茶に合うのとやや同じ調合が起る。紅茶を飲んでいる。
 根元に近づくにつれ、金木犀の中に、ハバナ葉巻らしい風合いを覚える。それでもミディアムボディ程度。そうなる前は、本当にお菓子としか思えない、ヘビーにしてライトな不思議さなのである。
 や・や・やがてやや草っぽさが出てくる、残6センチ程度。この辺りでやめるのが毒ではないのだが、それでもまたクレープがほんのりすっきり香ったり、また軽くなったりして、急に新鮮で美味しいのである。ここにきて金木犀も一瞬絶妙な調合を見せ、その彩りに目を回しているうち、金属がまたキンキンと鳴り始め、この辺りでやめるのが毒ではないのだが、この先を知りたくなる。そこは地獄かもしれないよ。

 どうも売れ残っているような雰囲気があるのだが、そう高価でもないし、クレープとしては小一時間強の巨大なサイズも魅力で、箱で買っておくのも悪くなさそう。

 やっぱりロメオに似ていると思う。
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|箱不明|4.7 x 46|cigarOne|$8|重量:−1(9.76g)|算出:+6|香味:+4|計9点|

 農家じみた臭みがなく、農家は農家でも洗練されているか、清潔である。豚や藁束より、レタスに蜂蜜のよう。なのに農家の朝食のかおり。
 久しぶりのベゲロスの、過去の記憶に因るのか、優しくて爽やかなようでいて、着火してみるとかなり辛くて強い。非ハバナっぽい(パドロンを思い出しかねない)。箱不明で葉齢を知らないが、ハバナらしさが出ないのは、三歳未満の葉巻だからなのかもしれない。(知る限り、モンテクリストのエスペシャルやNo.2は三年経ってからモンテクリストらしさが出た。)
 どれかと言われれば無理矢理メロンのような芳香がする。その、何かわからない感じが尚更アロマティックだが、少しずつ花が漂い始める。一瞬フルーツポンチがポンと出る(一口のみで終る)。
 全体は微かな新緑の養分で溌溂としている。カスタードもカスタードではない薄緑色をしている。記憶の連鎖でか隠れた藁の効能でか豆打餅に見えたり。植物の旨味がふと消失するとがらんどうの茎になってしまう(が、がらんどうも一口のみで終る)。
 後半すぐ、金木犀が噴き出す辺りで、ハバナらしき風合いが現れる。これは、久々に百点満点の金木犀だった。なぜかコイーバのような風味までする。荒野の乾きがまるでない緑に因るのか。
 その金木犀がずっと根元まで安定して満満と咲きつづけていた。小型の葉巻とはいえ、思い返せば五年分もの金木犀を、小一時間、まるで桜の花見の傑作日のように堪能した。
 前半強かったが、するりと花に落ち着いて、甘味が少ないままの密な味わいを保っていた。
|MGA NOV 10|4 x 48|puro-express|€97.50/12|重量:0(11.59g)|算出:+2|香味:+2|計4点|

 揮発性の木、微かな枝豆、栗の殻と渋皮、この三つが目立つ。
 重量過多でドローが悪いせいか、栗の中身は薄らともしなかった。もともと外皮っぽい味わいの葉巻であるとはいえ、トリニダッドは全体中身が軽いようなものだから、ドロー難となるとその軽さがまるで生きない。リミターダの水っぽさをも軽さに加えて、水も乾く。揮発性の木が出てしまうし、微かな枝豆(「汗」と同じなのだが、気持ち悪いので今日から枝豆と書くことにした)も美味しくない。それでも栗の皮が孤軍奮闘で濃厚に美味しさを増している、それ自体渋いのに。コイーバのマデューロに近いような皮ではないかと思う。醤油の染みっぽく湿っていて、ややナッツを焦がしたようで。間もなく訪れる最終盤でかろうじて花が咲く。

残1本


シガーワンで久しぶりに注文する。葉巻をまじまじ始めて約5年、シガーワンで最後に注文したのはもう3年以上前だから、2年間しか注文しなかった。当時1ドル90円前後だったのが今は120円で、割高な1本買いでは国内価格と大差がない。ただ主眼のアネハドスは国内では6000円もするようだ。アネハドス2本を軸に150ドル越えを目指すと今はこのような選択になる。真新しい箱を開けた時の感動は常に真新しく感動的だけれど、1本買いの魅力は相変わらず濃い。
|BME JUL 11|7 1/2 x 38|coh-hk|$215.90/25|重量:0( 11.61g )|算出:+4|香味:+3|計7点|

 漸く吸い頃を迎えて、もう2本しか残っていない。
 染みっぽいコクと極度に乾燥したような褪せた風味が併存している。湿った汗は乾き、染みた染は薬箱で薄く包まれて、いちいち淡い細身。ふと金木犀の押し花が一枚のみ来る。やがてミントを思わせる青緑の芳香が閃く。何が来ても全体は乾き切った木で、乾いた菰が厚い。蜜を思わせる甘さも乾いて、ほの甘くつづく。山椒を噛んだような、その殻の雑味を伴う風味がぼうっと漂っている。
 中程から、カスタードの空気に包まれて満々と咲き始める。
 時々酸味が出てくる。大抵吸い込みの悪さに因る酸味だと思っているが、事実はわからない。
 終盤は藁束など軽い物が全部失せてモンテクリスト特有の極上キャラメルに整っていく。こういうものはナッツといったって土といったってなんといったって同じ意味。金木犀も風向きによって満開になり、喉と鼻腔がこってりしてくる。古典。
 葉巻葉巻した印象(初めて葉巻を味わった時の記憶に準じる)はないのだが、ラッパーとバインダーの割合が高いからか、これも事実不明だが、銘柄を超えて共通するプレミアムフィラーの味や変化をあまり感じず、モンテクリストの持ち味が貫かれている。吸い込みの悪さも重なって爆発力はしょぼいが、細さでしか感じ取れない刻々としたものを堪能できる。
 最終盤に至る前に葉巻が死に、死んだ葉巻を吸えば人体も死ぬ。7センチぐらい残して終了した。それなりの香味は出たものの、当りの箱ではないと思う。

残1本
|TEB NOV 08|4.3 x 50(52?)|coh-hk|$208/25|重量:0(11.28g)|算出:+6|香味:+4|計10|

 二十三本目。……購入当初に一回感想を書いて、さほど魅力を感じないのか、追記を放棄していた。
 最序盤、一口毎にフルーツで、ちょんと甘味が乗って、煙が口から昇る頃には水平の湖のような静かすぎるハバナ土壌の風味を覚え、まだ煙を吐き切らぬ間に花に昇華されていく。ひと口ひと口がいちいち変化に満ちて完結している。序盤にして余韻のような。
 全体は、ハバナが全銘柄に亘って繰り広げる「変化」というめくるめく凡庸さの内から、流石に突出した激しさを噴出する。素人時代には手を叩いて喜ぶめくるめきも、玄人気取りで、最近どの葉巻でもひと口目ばかりを美味しがる、これを半分覆す滔滔とした激しさ。最序盤の面影は全く失せて、雑味はないが荒地の風趣で風が強く、花も草も砂糖も革もメロンもにがりも何もかもが風で飛ばされて刺さりに来るような勢いで息苦しい。スカスカなドローが風速を上げる。
 風の強さは、単にニコチンの強さや味の濃さなのかもしれない。風のない屋内でくゆりとやっていたのだが、副流煙から常に顔を背けたくなった。だからむしろ風の強い屋外でくゆりとせずくゆらせるのが正解かもしれない。軽い葉巻は、たとえば鯉の滝登りなどと言って、口から登った煙を鼻で吸い、副流煙を味方に付けうるわけなのである。実際、鯉が滝を登ると滝口から花が大仰に散るのである。
 序盤は綺麗に枯れた逸品かとも思えたが、とんでもない。でも太くて短い嵐だ。天気は晴なのに、あまりの地色の濃さに晴れも曇ってしまう。
 昨日インメンサスを久しぶりに試したら、やはりカチカチのドロー難から酸っぱい木ばかり出て、今日のこれはそれと真逆だが、いずれもボリバーに勝手に抱いている革靴屋の印象とは違う。
 凄い葉巻である事は確かなのだが、荒野が好きな強者向けのような。ゴールドメダルが売っていたらすぐ飛びつくのに。
|7" x 48|seriouscigars|$226.95/8|重量:+1(16.81g)|算出:+5|香味:+4|計10|

 もうとうに正月の準備は始まっているのだという事を思い出し思い切って蛇を取り出そうと思い立って蓋を開けると残4本のはずが残3本になっているが盗む人もなくて結果として躊躇なく今日吸えば美味しそうだものと一度思ったことだからそのまま慣性でと言って慣性を維持するのにも実は躊躇を破く力がいると思っていると丁度松茸酒を飲んでいるという誘いが始終力だったのであるというのはダビドフが葉巻の中でたぶん一番松茸に近いものである。
 着火前には豚紅茶の味がして空吸い時には藁束紅茶甘味の味がする。
 着火一番の静かなる美味しさを見ると当然外周のみ燃えているわけだからラッパーとバインダーの味が美味しいのだろうかと感動すると火が中央を焼こうとして中央に近づくと五味が乗って味がガラリガラリと音を立てて変ってしまう。音が立っていないし音が立った方が美味しいと思うのだから着火一番が良かったと言っているのだと思う。花バニラ松茸椎茸牛蒡砂糖スジャータ一滴藁で編んだスプーン星紅茶。
 2センチで物凄い松茸が吹くのは松茸酒の相乗効果か否か相乗効果だと思えばこそ相殺されているような気もしてきて単独のほうが物凄いかもしれないとも思うこの松茸というものは微妙な配合で緑豆もやしになったり幼児の口臭になったりするものであるにもかかわらずダビドフでは完全な松茸であるのは完全な松茸酒であろうか。不完全な物にしか完全と言えないのは松茸を松茸というのが松茸だけで寂しいからでもある。
 カラメル金木犀という木犀の新種の散り際の金木犀の熟成を帯びているのであるが金木犀の花は散り際に茶色くなるものでもないからこれは咲き始めともいえて飴の綿のようにふかふか膨らんでくるのはもう寝酒と布団の午前三時だからであろうかというより外気の冷たさが心地よさそうであるのは布団を被ればこそであろう。ずっとカラメル金木犀の閃きが続くわけではなくて、これは人に釣られたヒラメの期限よりもずっと短いものであるのはつまりときどき雑味が襲うと思えば反対に雑味の合間にふとふと美味しいこの小出しの感が美味しいか。
 雑味と言っても舌の両わき奥にザラザラとしたものを感じる類で最上級の雑味であるにしても最低の雑味であるのは最上級の味にこびりついているからか。夕方聴いていたマーラー五番の起伏と雑味が似ていて灰も落ちやすいというのも何か関連がありそうでありながら灰は葉巻の味よりも五番に関連がありそうである。
 軽さは勘違いとしてあるだけで物足りなさはないというと濃い雲の上を滑るようなトリニダッドに比べて雲の中にいるような濃さと軽さがあるもののハバナには地の味があるのだからトリニダッドは地を滑るわけだから醸造酒と蒸留酒の違いのようなものかもしれなくて、ダビドフの方が蒸留酒でトリニダッドは吟醸酒のようなものとして比較できるのであろう。
 こういう葉巻はああいう葉巻で消え際が美味しいので火種は榛名の凸よりも平もしくは凹がいいといって凹には結局ならなかったし平にはなったしそのとき美味しかった。着火し直した直後なども非常に美味しいのだから一口目と同じでラッパーとバインダーが好きなのである。そのような葉巻を特注したら一本高そうである。
 終盤金木犀濃松茸香焦綿飴更に金木犀の中に懐かしい木材の香りが顕著に見えるのは金木犀が木だからではなくてこれは花でも木でもない葉っぱで金木犀の懐かしさに木材が混入して混同もしているのである。確かに昔この木材の景色があったかと知れうる寂しいようで豊かな景色が見えてそこには誰が主かしれない材木屋の材木置場に作った秘密基地の匂いまでもが見えてこの葉巻は安っぽい想い出で出来ているらしい。本当の高級とはそういうことなのかもしれない。岩が積み重なった下とか木材の積み重なった暗渠がどうして存在したのだろう子供の目には映るのか子供の目にも映らないから懐かしいのか。
 多少刻々と味が変っているが味の変りより想い出の変りの中に纏めてしまいたいらしいのはこれがただのニコチンでもあるまいしレストランでもあるまいからそう纏めたくなって葉巻は世界言語なのだろう。煙に巻かれることがないのにもかかわらず巻かれている恍惚としきれない良さなのだろう。当然でもあり陶然でもあるというしゃれのめしを詰らなく嫌いたいような風情でもあるのはよくわからないマーラーなんかを聞いた日の深夜だからだろう。
 松茸酒がなくなって黒千代香で温めた芋焼酎に酒を変えたら風味が落ちたが松茸酒自体さほど美味しい酒でなかったもののやはり松茸が相当効いていたのだろうと思うまま最後も残3センチまで落ち着いている。
|LOT JUL 10|4 4/5 x 50|coh-hk|$141.10/25|重量:0(12.47g)|算出:+5|香味:+3|計8点|

ラムネでも齧っているような風味、幽かな甘さ。
薄く、木とも革とも土ともつかないハバナの風味。藁でもなければ苦しみもなく、寂しさも喜びもなし。金木犀の咲かない時節に金木犀の咲く時節の温気を感じる天気のような、幻覚に満たない現実の風味である。(今年にぴったりで、今年は八月下旬に金木犀の幻の匂いを感じ、九月下旬にはさほど金木犀が咲き誇らなかった。)
ピリピリした心地よい辛みの刺激。
やや緑がかったもやしの味。
ややカスタードクリーム風味。

もやしから花が咲く。最初はもやしの花らしい花が咲き、やがてはおかしな花が咲く。もやし畑が菜の花に。西日に輝く菜の花畑に。西日を背に東へ向かう。
成る程、輝く菜の花よりも、最初のもやしの一輪がおかしいのである。もやしといふものがこの葉巻の畑に寂しげな品格を根深く植えつづけている。寂しくて、寂しくないのか、寂しくなくて、寂しいのか。
|PUB OCT 07|6.4 x 42|cigarOne|$202/12|重量:0(11.19g)|算出:+3|香味:+3|

 前回8本目と書いているが、頭がおかしかったらしく、今回が8本目だった。前回から2年半以上経過している。何故かこの葉巻の存在を忘れていたのである。存在を忘れさせるような、異様な存在感の葉巻なのである。

 ラッパーはハバナにしてはマデューロ寄りの斑で、葉脈に沿って緑掛っている。忘れていて箱を開け閉てしなかったからか、匂いは保たれている。嚔が出る。

 物凄く葉巻の味わいが濃い。初心に戻されたかのように、いかにも葉巻を吸っているという心地がする。煙は柔らかく軽く……ますます柔らかく軽く、トリニダッド特有の滑らかな煙に、葉巻豆の香ばしさがつづく。柔らかさにバニラがほっそりロンズデール状に膨らみ、菊のような草が少々。甘味も少々。
 草や甘味が消失する。なるほど、これだ、芯に味がない、初日と同じ、五味の消失、香りだけの葉巻となる。消失とともに金木犀が吹き出す。
 不安定な金木犀。
 粘土、黴の風味。複雑怪奇である。
 白いようで黄色い麝香鹿の小水の雲。
 〜後半、味が安定する。薄くもバランスよく、甘味も微かながらに復し、依然葉巻豆が香ばしい。今度は甘味が消えずに、金木犀が芬芬と重なる。
 ただでさえ特別なトリニダッドに更に特別感を出そうとして変テコになったものだろう。滑らかさ軽やかさはいかにもトリニダッドだし、一方香りの濃さは桁外れで……終には脳髄に香の剣山が刺さる。
|TUR JUN 08|6 2/5 x 42|cigarOne|$215/25|重量:0(10.61g)|算出:+6|香味:+4|計10点|

 箱最後の一本。
 なぜかモンテクリストは白カビが付きやすい。ヒュミドールの中で各種モンテクリストばかりに白カビが栄えている。葉の質に特有なのだろうか。
 7年経ち、匂いは減衰しているが、空吸いしていても舌に甘い。ドローはやや固。口から古いものが出てくる予感。
 化粧水に白粉、煙のような花の粉(花のような煙とは違う)。鼻の奥に香り濃密でありながら、その爛熟に枯淡の境地を加えている。枯淡というのは土や革や木といった要素について。土を木と紛うような淡さがある。味わいは粉が舞う軽やかさ。花の色が刻々と変化し、やはり翡翠葛のような青緑色の金木犀に至る。
 起承が急転し、焼きたてのバター・クッキーのような風味、あるいは蜂蜜を塗ったマドレーヌか、素朴なはずの焼菓子のふくらみに異常さを感じ、加えて甘いカラメルが香ばしい。これもカラメルかキャラメルか、どっちつかずで左右に幻惑され、蕩けつ驚きつ、急激に旨みが増している。そこへもって花の切り返しの盛り。凄い。
 おかしなナッツオイルを使った、一個2000円の大人びたケーキの味わい、といえばまさにそんな味わいでしかないのかもしれない。
 終盤は甘やかに濃いハバナ葉のこれでもかという風味が主体となって積み重なり、もっとも花も濃い。
 最後の3センチで緑色の豆が出てきます。可愛い。
 根元まで美味しい久々のもの。
 一体全体読んでいて何処がモンテクリストなのかと言われれれば、「翡翠葛のような青緑」というところにしかないように思う。色域は絶大で、全体を覆うのだが。どのビトラなのかと言われれば、タイトルからしかわからない。でもロンズデールというのはやっぱり一番具合が良い。
 昔のハバナを知らないので、2008年産でも古き佳きものを味わった心地がしてしまう。台風の日。

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