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  源氏物語「葉」
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|TEB NOV 08|4.3 x 50(52?)|coh-hk|$208/25|重量:0(11.28g)|算出:+6|香味:+4|計10|

 二十三本目。……購入当初に一回感想を書いて、さほど魅力を感じないのか、追記を放棄していた。
 最序盤、一口毎にフルーツで、ちょんと甘味が乗って、煙が口から昇る頃には水平の湖のような静かすぎるハバナ土壌の風味を覚え、まだ煙を吐き切らぬ間に花に昇華されていく。ひと口ひと口がいちいち変化に満ちて完結している。序盤にして余韻のような。
 全体は、ハバナが全銘柄に亘って繰り広げる「変化」というめくるめく凡庸さの内から、流石に突出した激しさを噴出する。素人時代には手を叩いて喜ぶめくるめきも、玄人気取りで、最近どの葉巻でもひと口目ばかりを美味しがる、これを半分覆す滔滔とした激しさ。最序盤の面影は全く失せて、雑味はないが荒地の風趣で風が強く、花も草も砂糖も革もメロンもにがりも何もかもが風で飛ばされて刺さりに来るような勢いで息苦しい。スカスカなドローが風速を上げる。
 風の強さは、単にニコチンの強さや味の濃さなのかもしれない。風のない屋内でくゆりとやっていたのだが、副流煙から常に顔を背けたくなった。だからむしろ風の強い屋外でくゆりとせずくゆらせるのが正解かもしれない。軽い葉巻は、たとえば鯉の滝登りなどと言って、口から登った煙を鼻で吸い、副流煙を味方に付けうるわけなのである。実際、鯉が滝を登ると滝口から花が大仰に散るのである。
 序盤は綺麗に枯れた逸品かとも思えたが、とんでもない。でも太くて短い嵐だ。天気は晴なのに、あまりの地色の濃さに晴れも曇ってしまう。
 昨日インメンサスを久しぶりに試したら、やはりカチカチのドロー難から酸っぱい木ばかり出て、今日のこれはそれと真逆だが、いずれもボリバーに勝手に抱いている革靴屋の印象とは違う。
 凄い葉巻である事は確かなのだが、荒野が好きな強者向けのような。ゴールドメダルが売っていたらすぐ飛びつくのに。
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