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  源氏物語「葉」
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|cigarOne|€378.85/12|arr 2018/9/20|
|RAG JUN 18|166mm x 52|15.88g|香:3.6~3.8 ave3.7|残9|

 ラッパーは緑色の小さな斑点を残して、それが若布なのか磯の生臭さを漂わせている。匂いに太陽の感覚が有るため屋根の下の魚屋よりも空の下の磯に寄り、思うと塩気まで感じられるようだがたぶん思い込みにすぎない。同日昼に燻らせたフォンドボーに比べて不味そうな匂いであるのに着火すれば魚は天使の羽を生やして完全消失する。やや羽のように軽くて乾いたキューバシガーの香りが始まる。
 かすかな酸味を伴う杉あり、ありありした杉の下を舌で過ぎると、杉並木はゆめ長くも雲のように割れるのか杉の間からパウンドケーキが香るか香らないか迷ううちに麦に出くわす。パウンドケーキで挟むはずのカスタードを杉の下駄でサンドすると砂混じりの酸素が酸っぱいカスタードになる。
 煙はあまり多くないのにどうしてか火種から立ち昇る細い煙が濃く見える。白く凝縮した煤のようで、浮いているがいまにも垂れ下ってきそう。同日昼は実際に黒い煤が垂れ下がってきた、初めて。
 酸味はノイズのように映るのだけれど、全体は最近の葉巻たちと違って安心させる効能ある香りがする。柔らかいハバナと杉、そのほかでない、地元に帰ってきたような。よくよく感じようとしてみると、地元がいつもよりも酸っぱい。誰か死んだか、と気軽に考える。
 赤ワインやラムに替えて日本酒を取り出すと酒が似合う。トリニダッドと日本酒の組合せについては従来まじまじと重ね書きしている。杉の香りが紐帯となるのかもしれない。
 一度灰が落ちたところから煙がバーストしはじめおかしなお菓子化をしはじめてこれはお菓子かと疑うもがな檸檬入りとも知られずも胚芽が落ちれば花も咲く毬栗落ちずチーズ落ちず地図不明にして日本酒を含むと菊と菜の花が聴こえるようで金木犀らしき芳香には方向足らずタラの臭みなし。
 ふつうに美味しいハバナであるのにふつうのハバナより美味しい。凄みもなし、トリニダッドらしくトリニダッド自身への寛容さありか、トリニダッドとしてもいつもより淡々として太い。最後にスパイス出るものの清酒と杉の睦まじさの域を出でず。
 根元まで生きていたのが久しぶりの上出来この頃には赤ワインもラムも睦まじい。
 日本酒をキューバで売る日は遠いこれは久保田千寿頂き物の夏の常温で、普段自分ではまず買わないものを頂くだにいつも案外具合よく大活躍する銘柄である。煙が消えてもなかなか美味しい。
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