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  源氏物語「葉」
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|7" x 52|seriouscigars|$18.57|重量:+2(23.58g)|算出:+5|香味:+4|計11点|

 2012年11月購入

 強さに恐れをなして五年以上寝かせた。五年程度では逆に強まる物もあるのかもしれないけれど、少しは弱くなったようだった。
 湿ったシナモンの芳醇さがあるのだが、そこはやはりマデューロらしくーーさらに黒いオスクーロらしくーー乾いた藁の懐かしいつまらなさを伴っている。
 全体はハバナっぽいバランスで、ハバナの味はほとんどしないが、なによりまず変な味がない。花が楚々と吹いたり、甘さも仄かで、花の種類や甘味の種類、質が上品に感じられる。それが、想定外に濃密さを増していく。
 なるほど、ここからはその蜜がどこまで濃くなるのかという興味である。
 はやくもロイヤルサロモネス並みに濃くなる。しかし糖蜜の濃縮は次第に豊かに散る金木犀へ昇華され、ある境から濃縮されなくなる。その分、花がものすごい。境の濃さは維持しつつ。
 この持続もすごく、序盤からほぼこうなって、メリハリなしに中盤の終りまで変らない。
 終盤は流石に衰えて焦げの風味が出る。もっとももうたくさんで、根元まで美味しいというものを期待する気分はなくなっている。焦げと言って不味くなりすぎるようにもならず中盤の風味が盛り返す執拗さもある。
 全体の印象は堅い。持った感じも異様に重くて物理的にも堅いし、味はカーブもホップもしない豪速球が巨大な金木犀の木に投げつけられたふうだし、黒い鋼みたいである。
 依然猛者向きだが、慣れていない人でも美味しさを感じられはするかもしれない。

 5年前の同一銘柄のマデューロの記事を読むと、このオスクーロもほぼ同じようなものだったことがわかる。それはそうと、昔は随分真面目に味を記述していた、どうしてか5年後にはそのような執拗さの意気が消沈している。
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