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  源氏物語「葉」
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|MES MAY 11|4.7 x 52|coh-hk|$285/10|重量:0(13.70g)|算出:+5|香味:+4|

 昨日27日午前9時半頃甥っ子が生まれた。一番良くて一番小さな葉巻を選ぶ。今吸わなかったら一体何時吸うのかわからない、最近流行らしい予備校の宣伝みたいだが。
 「コイーバのダビドフ」と云う感じの味わいに始まる。「ダビドフのダビドフ」はなく、「ダビドフのコイーバ」もないが、これはコイーバのダビドフである。土臭い葉巻の野性味は薄く、フレグランスの如き葉の香に甘さが乗っている。葉巻としてはかなりの甘口で、ロメオ状の果実味も感じるが、そう思うとやはり葉のコクがロメオよりは太い。果実、それから花、次に草が乗って、すぐさま渾然として華やかに吹き出す。洗練されたフルボディで、華やかさが濃い。
 54でしばしば感じる墨の朴訥とした味わいがこの52からも出ている。墨は特別美味しくないのだが、BHKで感じるがゆえ、高級な香に思えなくはない。
 墨にカスタードが重なる頃、コイーバ独特のあの岩のような風味がはっきりと感じられるようになる。
 ダビドフらしさと云うのはもはや微かな蓄膿症らしさとなって潜んでいるばかりである。(時期的なものだと思うが、最近葉巻が蓄膿症臭く思えてならない、神経症の一種だろうか。)
 それにしても口から立ちのぼる副流煙の柔らかさと云ったらほとんど口から鼻に上る天上の香である。
 3センチも進むと全体から完全に角が取れて柔らかくなる。口の中で滑るような感触の煙になり、華やかさも一纏まりの色に落ち着いてくる。
 一度灰を落とすと、白木の芳香がし、そこに木犀が乗ってくる。美味しくもこの白木はすぐに収まる。
 木犀がいつもより大人しいなと思っていると、段々金金としてくるようである。
 窓辺で吸っていたのを、たまたま部屋を移動する。すると期待を裏切らない金木犀である。鼻が甘過ぎる! 甘さが舌から鼻に移動している。脳髄が全部金木犀になる。ちょっと場所を移動してみると云うのは確かに香味を変える一番手軽な方法である。ちなみに鼻で吸えば吸うほど金木犀は甘く濃密に香る。そこでピコレットに趣いて合成の金木犀と天然の非金木犀にして金木犀とを混ぜるのも一興である。
 終りに近づくと、時折感じていた煙草っぽさが頻繁に訪れて紙っぽく軽やか。

 前回と重量が2g近く違うが、吸い心地に相違はなかったというか、今回のは抜群に巻きが良かった気がする。カット部分から覗くフィラーも細やかで美しかった。
 思い返せば甥っ子ほどの魅力はない。
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