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|Neptune Cigar|$14.25/1(+¥900/1)|2023/1/5・arr 1/25|
|—|5 1/4" x 52|14.63g|香:3.9~4.1 ave4.0|残1|
ベリコソ型は思い切りよくカットした方が良い場合が多い。リカットに失敗したことはないし、結局いつもリカットしている。
リカットするとスポンジのようなドローから、軽やかに苺が。合わせてショートケーキ。普段なら金木犀というところ、どうして苺になるのか、嗅覚がどうして苺と判断するのか、微妙すぎて謎めいている。基礎は葉巻味ではある。でも基礎を忘れてしまうほどケーキが浮かんでくる。
後半で青臭いヘタまで再現される。
前に1本購入して(ビトラ違いで計3本)、ベリコソのみが放った苺一会の再現なるかと思い、今回2本購入した。前ほどの美化作用はなさそうなものの、一応、再現はされる。これは名作かもしれない。末長く味を維持して作りつづけて欲しい。
|—|5 1/4" x 52|14.63g|香:3.9~4.1 ave4.0|残1|
ベリコソ型は思い切りよくカットした方が良い場合が多い。リカットに失敗したことはないし、結局いつもリカットしている。
リカットするとスポンジのようなドローから、軽やかに苺が。合わせてショートケーキ。普段なら金木犀というところ、どうして苺になるのか、嗅覚がどうして苺と判断するのか、微妙すぎて謎めいている。基礎は葉巻味ではある。でも基礎を忘れてしまうほどケーキが浮かんでくる。
後半で青臭いヘタまで再現される。
前に1本購入して(ビトラ違いで計3本)、ベリコソのみが放った苺一会の再現なるかと思い、今回2本購入した。前ほどの美化作用はなさそうなものの、一応、再現はされる。これは名作かもしれない。末長く味を維持して作りつづけて欲しい。
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|Atlantic Cigar|$14.25/1(+¥770/1)|2021/11/2・arr 11/14|
|—|6 3/4” x 49|16.09g|香:3.2~2.3 ave2.4|残0|
ハバナ味無くしてハバナを越えねばならぬ。これを葉巻界の天城峠・天城越という。
すえたすっぱ。
ふっくら柔らかな重厚風味で、苺がまだ来ない。苺が来るとこの葉巻は大変美味しくなって、この前なんて天城峠を悠々ヘリで越えたものだった。
質感が細やかな土のようで柔らかい、香りは重厚でカカオ成分の多いチョコが混じる。すべてが軽やか、重さも軽やか。
ヘリはわりとすぐに墜落する。
シンメトリーシリーズ、3種試して、ベリコソのみ美味しかった。当たり外れがかなりあるかもしれない。ベリコソがいつも苺なら箱で買うけれど……
|—|6 3/4” x 49|16.09g|香:3.2~2.3 ave2.4|残0|
ハバナ味無くしてハバナを越えねばならぬ。これを葉巻界の天城峠・天城越という。
すえたすっぱ。
ふっくら柔らかな重厚風味で、苺がまだ来ない。苺が来るとこの葉巻は大変美味しくなって、この前なんて天城峠を悠々ヘリで越えたものだった。
質感が細やかな土のようで柔らかい、香りは重厚でカカオ成分の多いチョコが混じる。すべてが軽やか、重さも軽やか。
ヘリはわりとすぐに墜落する。
シンメトリーシリーズ、3種試して、ベリコソのみ美味しかった。当たり外れがかなりあるかもしれない。ベリコソがいつも苺なら箱で買うけれど……
|Atlantic Cigar|$23.00/1(+¥770/1)|2021/11/2・arr 11/14|
|—|6 5/8 x 48|重量:13.37g|香:3.4~4.0 ave3.5|残0|
この葉巻は奥ゆかしくおとなしく上品な土ですが、時にくゆり出される濃い煙に大変な密度の高さがあり普段それを隠すような危うい官能を秘めています。
花はもちろん、ポンカンやフエンテ家お得意のミルク杏仁まで、それらが上質な土に染み込む様がなんとも麗しい。この粒度の細やかな土も実に軽やかでしっとりしていまして、昔は木だったのだろうと思わせる風味を残しています。この土のお陰で、柑橘がおだやかで和やかでたおやかなポンカンになるといえましょう。酸っぱさや荒野は皆無です。
重量軽いのに吸口付近でドローが詰まっていまして、吸口を潰しながら吸いましたから、けっこう減点となっています。長さのあるペルフェクト型が美しいのですけれど、やはり吸口付近で葉が過密になりやすいです。
Country of Origin: Dominican Republic
Wrapper: Dominican Sungrown Habano
Binder / Filler: Dominican Republic / Dominican Republic
Blender: Fuente
|—|6 5/8 x 48|重量:13.37g|香:3.4~4.0 ave3.5|残0|
この葉巻は奥ゆかしくおとなしく上品な土ですが、時にくゆり出される濃い煙に大変な密度の高さがあり普段それを隠すような危うい官能を秘めています。
花はもちろん、ポンカンやフエンテ家お得意のミルク杏仁まで、それらが上質な土に染み込む様がなんとも麗しい。この粒度の細やかな土も実に軽やかでしっとりしていまして、昔は木だったのだろうと思わせる風味を残しています。この土のお陰で、柑橘がおだやかで和やかでたおやかなポンカンになるといえましょう。酸っぱさや荒野は皆無です。
重量軽いのに吸口付近でドローが詰まっていまして、吸口を潰しながら吸いましたから、けっこう減点となっています。長さのあるペルフェクト型が美しいのですけれど、やはり吸口付近で葉が過密になりやすいです。
Country of Origin: Dominican Republic
Wrapper: Dominican Sungrown Habano
Binder / Filler: Dominican Republic / Dominican Republic
Blender: Fuente
|Atlantic Cigar|$10.40/1(+¥770/1)|2021/11/2・arr 11/14|
|—|5.5” x 44|10.35g|香:3.8~4.0 ave4.0|残0|
マデューロとオスクーロの区別がそもそも詳しくはわかっていないのだが、名称に「マデューロ」となければこれはオスクーロと判断してしまいそう。
甘くて細くていい感じ。清涼感のあるハーブの香味が黒糖に添えられている。バターケーキが一瞬。一瞬麦を感じた途端に花が噴き出す。
黒パンに花。ハチミツ。
特異ではないが、マデューロの醍醐味を味わえて、変化も香もハッキリしていて煙に曖昧さがない。杏仁豆腐がしばしばゆらめく。(杏仁豆腐というとオーパスXを真っ先に思い浮かべる)
火の打ちどころなく完成されたアタリの個体であると思うのだが、それゆえこの葉巻の限界も見える気がしてしまう。全てがこれほど優良だったら、価格によっては箱で買うのも良いのではないかと思うのだが、一本10ドルだったら再び買おうという気にもならない、完璧で美味しかったのに不思議。特異ではないという点が全てか。異質さとはなんだろうか。杏仁豆腐がもっとあればよかったのだろうか。
Country of Origin: Dominican Republic
Shape: Corona
Blender: Fuente
Wrapper: Connecticut Broadleaf
Binder / Filler: Dominican Republic / Dominican Republic
|—|5.5” x 44|10.35g|香:3.8~4.0 ave4.0|残0|
マデューロとオスクーロの区別がそもそも詳しくはわかっていないのだが、名称に「マデューロ」となければこれはオスクーロと判断してしまいそう。
甘くて細くていい感じ。清涼感のあるハーブの香味が黒糖に添えられている。バターケーキが一瞬。一瞬麦を感じた途端に花が噴き出す。
黒パンに花。ハチミツ。
特異ではないが、マデューロの醍醐味を味わえて、変化も香もハッキリしていて煙に曖昧さがない。杏仁豆腐がしばしばゆらめく。(杏仁豆腐というとオーパスXを真っ先に思い浮かべる)
火の打ちどころなく完成されたアタリの個体であると思うのだが、それゆえこの葉巻の限界も見える気がしてしまう。全てがこれほど優良だったら、価格によっては箱で買うのも良いのではないかと思うのだが、一本10ドルだったら再び買おうという気にもならない、完璧で美味しかったのに不思議。特異ではないという点が全てか。異質さとはなんだろうか。杏仁豆腐がもっとあればよかったのだろうか。
Country of Origin: Dominican Republic
Shape: Corona
Blender: Fuente
Wrapper: Connecticut Broadleaf
Binder / Filler: Dominican Republic / Dominican Republic
|Atlantic Cigar|$15.10/1(+¥770/1)|2021/11/2・arr 11/14|
|—|6” x 56|重量:17.46g|香:2.0~2.8 ave2.2|残0|
最初かなりマッシブな辛味、煙かなり多い。辛味を除いて味無し、辛みのほか滑らか無色の煙たち。序盤辛味が収まってきたほんの一瞬だけ「美味しいかも」と感じる。
麦に花が絡まる?
それから、ほぼ不味い。
典型的なでくの太棒。
Wrapper Ecuadorian Sungrown Habano
Binder / Filler Dominican Republic / Dominican Republic
Color Colorado
Blender Fuente
Country of Origin Dominican Republic
|—|6” x 56|重量:17.46g|香:2.0~2.8 ave2.2|残0|
最初かなりマッシブな辛味、煙かなり多い。辛味を除いて味無し、辛みのほか滑らか無色の煙たち。序盤辛味が収まってきたほんの一瞬だけ「美味しいかも」と感じる。
麦に花が絡まる?
それから、ほぼ不味い。
典型的なでくの太棒。
Wrapper Ecuadorian Sungrown Habano
Binder / Filler Dominican Republic / Dominican Republic
Color Colorado
Blender Fuente
Country of Origin Dominican Republic
|Atlantic Cigar|$13.50/1(+¥770/1)|2021/11/2・arr 11/14|
|—|5 1/4" x 52|13.52g|香:4.0~4.2 ave4.1|残0|
なにか甘くまろやかな花を頬張っているよう。舌触りの無いスポンジめいたふんわりした感触、軽やか。それと同時に2色の絵の具を軽く混ぜるマーブル調の出方で、瓜系の緑が香る。花はアイスクリームをよこし、ストロベリーバニラ化する。ふとパステルファンシーな葉巻だと思う、シンメトリー独壇場の世界。
とても美味しいが、唸るほどかと問われたら、ストロベリーバニラに対してだからか、ギリギリ唸らない。どこかしらにあるはずの盛り上がりがないというのもある。もしストロベリーチーズクリームなんかになったら最高だとも。しかしこんな苺フレーバーが毎回そつなく出るとしたら頼もしいし常備したい。軽いのでどんどん燃焼させてしまい時間が余ってしまうのだが(時間を短く感じるほど美味しかったのかもしれない)、もっと小さなサイズのほうが可愛らしい香味に似合っている。
瓜の登場シーンは多々あれど、苺に青くささが全くないのも良い。この葉巻に火灯しても、雑草や畳のような渋い味はほぼ一切出ない。よくよく考えるととても変で、恐ろしくもなるのだが、純粋なデザートとして楽しめてしまう。時々強まるバニラも極度に香り高く、バニラとしての最高品質を窺わせる。バニラが良いからこの苺も引き立つのだと、引き立つどころかこの苺は芯までバニラが染みているのだと。
到着早々別のビトラを試して、靄がかった気がしていたが、苺という正体をはっきりと現した。それなのに依然、靄の浮遊感が残る不思議。「浮遊感のある靄」という香味も入っているのである。
ストロベリーチーズクリームの房から一粒が口蓋に落ちれば前回のモンテNo.5に匹敵する。ただし軽いので、一粒あったとしても最高潮以外の部分で若干物足りなさを感じ続けるかもしれない。
|—|5 1/4" x 52|13.52g|香:4.0~4.2 ave4.1|残0|
なにか甘くまろやかな花を頬張っているよう。舌触りの無いスポンジめいたふんわりした感触、軽やか。それと同時に2色の絵の具を軽く混ぜるマーブル調の出方で、瓜系の緑が香る。花はアイスクリームをよこし、ストロベリーバニラ化する。ふとパステルファンシーな葉巻だと思う、シンメトリー独壇場の世界。
とても美味しいが、唸るほどかと問われたら、ストロベリーバニラに対してだからか、ギリギリ唸らない。どこかしらにあるはずの盛り上がりがないというのもある。もしストロベリーチーズクリームなんかになったら最高だとも。しかしこんな苺フレーバーが毎回そつなく出るとしたら頼もしいし常備したい。軽いのでどんどん燃焼させてしまい時間が余ってしまうのだが(時間を短く感じるほど美味しかったのかもしれない)、もっと小さなサイズのほうが可愛らしい香味に似合っている。
瓜の登場シーンは多々あれど、苺に青くささが全くないのも良い。この葉巻に火灯しても、雑草や畳のような渋い味はほぼ一切出ない。よくよく考えるととても変で、恐ろしくもなるのだが、純粋なデザートとして楽しめてしまう。時々強まるバニラも極度に香り高く、バニラとしての最高品質を窺わせる。バニラが良いからこの苺も引き立つのだと、引き立つどころかこの苺は芯までバニラが染みているのだと。
到着早々別のビトラを試して、靄がかった気がしていたが、苺という正体をはっきりと現した。それなのに依然、靄の浮遊感が残る不思議。「浮遊感のある靄」という香味も入っているのである。
ストロベリーチーズクリームの房から一粒が口蓋に落ちれば前回のモンテNo.5に匹敵する。ただし軽いので、一粒あったとしても最高潮以外の部分で若干物足りなさを感じ続けるかもしれない。
|Atlantic Cigar|$21.60/1(+¥770/1)|2021/11/2・arr 11/14|
|—|6 1/4 x 52|重量:19.03g|香:3.7~4.1 ave3.8|残0|
肌理細かい。土になるまでに木挽され、まるで土のようだが上品。花粉がまぶされている。常態にて非常に上質で、高級品とすぐにわかる。金木犀の量もすごい。変化等の前に、素地が全然違う。清らかなことに、雑味がなく、美味しさのみが煙る。
中盤、花が葉などの緑を絡めてやや強さを出す。
草が美味しいことはないのだが、この葉巻が不味くなることはないだろうという安心感があり、あるいは安心をもたらす何か(木挽と金木犀?)が現実の安定度よりも安定している。一瞬、数回ほど、極上の菓子も提供されるものの、たとえ変化に乏しくとも、またドローが多少悪くとも、不味いほうへは行かない。ひたすら素地の美味しさで魅せつづける。逆にいうと、一瞬ならぬ長いおどろな変化ともう少しのドローがあれば大化けするような。
アシュトンとして飛び抜けて高価な物の一つ、新世界葉巻なので気楽に箱で買いたくなるのだが、やたら高い。フエンテ感は少しも感じなかった。独特。他のアシュトンが霞む。ここまで価格に正直な葉巻は初めてで、本当に正直なのか箱で検証したい気もする。もう一本、ESGのチャーチルがあるので、それ次第で。(この#23は2010年リリースで終売? 11年熟成だったのか……? まだ売っている店舗はある。)
|—|6 1/4 x 52|重量:19.03g|香:3.7~4.1 ave3.8|残0|
肌理細かい。土になるまでに木挽され、まるで土のようだが上品。花粉がまぶされている。常態にて非常に上質で、高級品とすぐにわかる。金木犀の量もすごい。変化等の前に、素地が全然違う。清らかなことに、雑味がなく、美味しさのみが煙る。
中盤、花が葉などの緑を絡めてやや強さを出す。
草が美味しいことはないのだが、この葉巻が不味くなることはないだろうという安心感があり、あるいは安心をもたらす何か(木挽と金木犀?)が現実の安定度よりも安定している。一瞬、数回ほど、極上の菓子も提供されるものの、たとえ変化に乏しくとも、またドローが多少悪くとも、不味いほうへは行かない。ひたすら素地の美味しさで魅せつづける。逆にいうと、一瞬ならぬ長いおどろな変化ともう少しのドローがあれば大化けするような。
アシュトンとして飛び抜けて高価な物の一つ、新世界葉巻なので気楽に箱で買いたくなるのだが、やたら高い。フエンテ感は少しも感じなかった。独特。他のアシュトンが霞む。ここまで価格に正直な葉巻は初めてで、本当に正直なのか箱で検証したい気もする。もう一本、ESGのチャーチルがあるので、それ次第で。(この#23は2010年リリースで終売? 11年熟成だったのか……? まだ売っている店舗はある。)
|Atlantic Cigar|$12.65/1(+¥770/1)|2021/11/2・arr 11/14|
|—|5 1/2 x 52|重量:12.27g|香:2.9~3.5 ave3.3|残0|
先日購入分、唯一の明るいラッパー。
イチヂク酢の匂い、軽快な滑り出し、明るい。松茸こそ居ないものの、ダビドフクラシックの軽さ明るさを思い出させる。小麦の旨味、汗臭くない。花。花花。ビネガーの旨味。
ほぼ完璧な状態を思わせるのに、「ほぼ」だからか、限界だからか、今一つの感を覚えてしまう。ビネガーが悪いのだろうか。葉巻にビネガーを求める人は確かにいなさそう。価格からすると、限界はここにはないのかもしれない。
それにしてもランビックビールかレッドビールのよう、上出来。あるいは癖になる魅惑を秘めているのか、もう一度確かめてみたい気がしなくない。終盤の単調さよりも序盤の軽快さと中盤までの思わしげな美味しげな感覚が印象に残る。
|—|5 1/2 x 52|重量:12.27g|香:2.9~3.5 ave3.3|残0|
先日購入分、唯一の明るいラッパー。
イチヂク酢の匂い、軽快な滑り出し、明るい。松茸こそ居ないものの、ダビドフクラシックの軽さ明るさを思い出させる。小麦の旨味、汗臭くない。花。花花。ビネガーの旨味。
ほぼ完璧な状態を思わせるのに、「ほぼ」だからか、限界だからか、今一つの感を覚えてしまう。ビネガーが悪いのだろうか。葉巻にビネガーを求める人は確かにいなさそう。価格からすると、限界はここにはないのかもしれない。
それにしてもランビックビールかレッドビールのよう、上出来。あるいは癖になる魅惑を秘めているのか、もう一度確かめてみたい気がしなくない。終盤の単調さよりも序盤の軽快さと中盤までの思わしげな美味しげな感覚が印象に残る。
|Atlantic Cigar|$12.70/1(+¥770/1)|2021/11/2・arr 11/14|
|—|5 1/4 x 52|重量:14.26g|香:3.1~3.8 ave3.5|残0|
これも先日のシンメトリーに似てフルーツビネガーのすえた匂い。
着火するとおこげに黒糖を塗ったような甘い香ばしさ。黒糖を口に含む感覚は深まりつづける。冬温まるココアの感触もあるも、ミルクが薄くて草が浸かっている。香草の類というより、ただの草っぽい。田舎風の皮の厚い黒パン。暖炉に花をくべる人がいる。ほっこりして軽い喫感なのに、花の蜜が濃く、そこのソファで居眠りするように、べったりと甘いミルクティーを錯覚したりもする、ミルクもないのに。あるいはパンにミルクを使用していたのかもしれない。黒糖と一匙の花の蜜が黒パンに塗られて終始安定している。花が濃い蜜を滴らせるわりに派手やかな香はさほど立たずに素朴なのが不思議だった。どこかしらすーっと素通りするような気配がある。「佳い酒は水に似る」というようなものだろうか。どうして昇るはずの香りが蜜となって落ちてくるのだろうか。黒糖と蜜は極上でおそらく記憶に深く刻まれた、香味は変化少なくも安定しているし箱買いするのも良いかもしれない、しかし恍惚界へは誘われない。常に雑草もまた生えていたからかもしれない。あのとき、もしや雑草さえ無ければ……
|Atlantic Cigar|$12.75/1(+¥770/1)|2021/11/2・arr 11/14|
|—|5 5/8 x 46|重量:12.86g|香:2.1~3.7 ave2.7|残0|
最近の新世界葉巻は「安い」という利点を失いつつある。興味を惹く物はとりわけそう。元々興味は高い物へ向くのかもしれないから、自ら利点を捨てているのかもしれない。それにしてもダビドフのクラシックNo.2が1300円で買えた時代と比較すると、だいぶ異なる気もするが、普通酒の蔵元が軒並み吟醸酒に手を染めているようなものか。しかもこれはダビドフにとってのZinoラインのような、フエンテのAshtonライン、この喩えもまた異なる気がする。フエンテはフエンテラインでアシュトンよりずっと安価な品を製造しているし。
加えて送料がアトランティックシガーは高い。関税やたばこ税を含めて一本あたり770円の加算となった。
ということで結構な本数のアシュトンを仕入れた。到着はやや遅い、おそらくコロナの影響である。
他の銘柄を含め22本をバラで買ったうち、ビギナーズラックを狙うように到着日に一本ぐらい着火したいところ、シンメトリー・シリーズを3ビトラ買ったので、その一番軽量な物に着火してしまうのは絶対だろう。しかし絶対の一本からどのようなアホが出てくることやら。2200円のアホが出てくるはずである。
先ずビニールを剥くとフルーツビネガーがつんと香る。アホだ。
煙一番、まろやかというか、ふんわりマシュマロの感触。密度感じるも軽やか。ここもアホである。
そうそうにアホな花の気配。キューバ葉仕様の土っぽい香りなどよりも新世界らしく土台のない華やかさを演出する。要するに鉢の無い盆栽みたいなもので、根っこが裸になっちゃって、アホである。かすかに落としきれない根の土に大量の花が染みて、そこに降り注ぐのはお菓子である。マシュマロがポンポン落ちてくる。
ふと、意外や土の匂いも濃く立ち上りはじめて、砂糖がべったり染みている。なんだこのアホな盆栽は。
多くは知らないものの、多くのフエンテよりも強い傾向を次第に表す。その強さは、植物で言えば茎の立派さで、花が咲いてもこうべを垂れず、実際茎の味が強まる。ここはアホじゃないが、ややアホにマシュマロを飲みつづける。
中盤早々以降、勤勉になる。面白いのは最初の10分程度で、あとは上記の花やマシュマロや土がつまらない顔をして時たま入って来たり居なくなったりするだけである。それにしても、序盤のアホがしっかり開花したら大変アホになりそうな予感がするのである。花がプリプリと開花したがっているのをひしひしと感じた。実際、時折その花ノカはここまで洩れてしまっていた。
Color Colorado
Binder / Filler Dominican Republic / Nicaragua
Wrapper Ecuadorian Habano
銘
囹
月