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  源氏物語「葉」
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|Atlantic Cigar|$8.96(+¥800/1)|2022/1/14・arr 2/4|
|—|5 5/8’ x 48|14.86g|香:2.4~2.5 ave2.5|残0|



ニカラグアっぽいハズレのあり方をする。強烈な紙巻タバコを延々気分の変化もなく燻らせているような。

Country of Origin: Nicaragua
Blender: Don Pepin Garcia
Wrapper: Mexican Oscuro
Color: Oscuro
Binder / Filler: Nicaragua / Nicaragua
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|Atlantic Cigar|$9.23(+¥800/1)|2022/1/14・arr 2/4|
|—|5 5/8’ x 46|15.32g|香:3.5~3.8 ave3.7|残0|



 ラデュレカラーのラベルがエナメル調でツヤツヤしていて美味しそう。エンボスの彫りも先日の黄色よりこの乳白エメラルドのほうが深いですし、金のキラキラもふんだんで髪の毛にまで鏤められていて高級感があります。

 シェイプは先日の黄色と全くの同型。

 一口、葉巻の葉巻たる味わい、木のそれがさっそく膨らむ。樹皮でも白木でもない茶色い木。極めて自然のままに感じられる豊潤植物から、微かな甘味が香る。驚く点はないのだが、「普通こそ美味しい」という微妙なところをしみじみと突いてくる。
 ふとスポーツドリンクを思い出す。飲み物をスポドリの嘗ての王たる『ポカリ』から『アクエリアス』に変えた時のような、改めてアクエリアスこそは王を超えて優雅で美味しいなぁという感覚に近い。玉を蹴転がして喉が乾いていた頃の記憶、懐かしい。
 アクエリアスゆえどことなくレモンのような清涼な風味と、体に素早く行き渡る水分ついでの養分を覚える。
 重量から心配した通り、ドローはけっこう硬いので、残念ながらスポーツドリンクをガブ飲みするようなわけにはいかない。
 灰ポロリとともにラズベリー調の甘味がギュッときて、それから急速に落ちる。ドロー難に因る雑味の蓄積部分に当たったらしい。が、盛り返し、ラズベリーをパイ生地に乗せるような振る舞いを見せる。バターたっぷり香ばしい。私の場合、美味しい葉巻に当たるとこの脳内で人形めいた何かの運動がはじまる。これは、崖の下にパイ生地を取りに行き、その後生地のフリスビーが乗務員の人形と共に上昇して空中クッキングが行われているのである。
 再び崖下に物をとりに行く忙しなさ。底からまた上昇してくるのが見ていて飽きない、おかしなおかしなクッキングである。そういう水槽の中で上下動するスーヴニールがこの世にあった気がするのだが……。どうも今度は下まで花をとりに行ったらしい。上がってくるとなかなか物凄い量の花で、見ていて面白い。ドロー悪いので遅々と上がるが、量が多いから遅いのか、ともあれ遠目にも多さがわかる。
 花の後は疲れたか低空飛行を続けるもののメタ平凡な高品質葉巻であった。

 黄色の点数を見ながら点数をつけたわけではないのだが、先日の黄色とこのエメラルドが全く同点だった。黄色の点数を見ながら点数をつければ意識的にエメラルドの方を上にしただろう。ドロー難に因る減点が無意識に生じたらしい。

Wrapper: Nicaraguan
Binder / Filler: Nicaraguan / Nicaraguan
Blender: Pepin / Jaime Garcia
Manufacturer: My Father Cigars
Country of Origin: Nicaragua
|Atlantic Cigar|$7.57(+¥800/1)|2022/1/14・arr 2/4|
|—|5 5/8’ x 46|13.80g|香:3.5~3.8 ave3.7|残0|



 はじめなかなか辛くて辛いからといって安っぽくなく比重の高い硬い木材から甘味が漂いはじめると軟化するものの辛味は健やかに在でスパイス化し甘味を纏ってシナモンめいてくるのはドローが限界まで詰まって香味が凝縮されているからである気もするところ思えばこれはレコードでいうところのジャケ買いであるから味にはあまり期待していなかったし気の緩みもありちょっと美味しいだけでも嬉しくなってしまう本当にそうかなこれはけっこう美味しいのではないかなと嬉しい誤算と胡散と胡粉の香りが立つかななんだかダビドフに似ているしシナモンが黄色くなって華やかになるのはジャケが黄色いからかそうこうするうちに完全体の金木犀が春の昼間から杉花粉の代わりに立ち現れ目の前に立ち塞がり盲目にする。ダビモンという華やかな怪獣が見える。あまりにも木なのだが。比重の重い木なのだが。怪獣の正体を見たらDon Pepin Garciaだった。色々なブレンドをする人だね、どこにでも顔を出す人だね、たまに失敗する人だね、なんだチミは。新世界が全体的にダビドフに似てきている気がするけれど、ダビドフの方が色々な国に畑を広げているからなのか。

Wrapper: Ecuadorian Habano
Binder / Filler: Nicaraguan / Nicaraguan
Blender: Don Pepin Garcia
Country of Origin: Nicaragua
|Atlantic Cigar|$10.75/1(+¥800/1)|2022/1/14・arr 2/4|
|—|5” x 50|11.67g|香:1.0~1.0 ave1.0|残0|



 これもボックスプレスというのか、きしめんのように平べったい。葉巻のきしめんだ。きしめんにしては厚く、縦横比1:2ぐらい。ビニールを剥ぐと熟成の重厚さに想いを馳せたくなるマデューロタイプの濃い匂い。パイプタバコの缶を開けた時のような。
 期待していたのだが、終始「単なるニカラグア味」で変化皆無だった。香味の薄いハードボディのままキツく突っ走ってくれた。おまけに樹液がヘッドからどんどん滲み出てくるのでそれを飲んでしまうと健康に悪いことこの上なしの猛者向け仕様だ。ニカラグア産の錆びたドス。
 もう一本ビトラ違いがあるのでしばらく寝かせたい。
 だいたいパドロンとかにもあんまり良い印象ないのですよね、ハードで辛いばかりで。

Wrapper Type: Connecticut Havana Seed
Binder / Filler: Ecuador / Nicaragua
Color: Maduro
Blender: Ernesto Perez Carrillo
Country of Origin: Dominican Republic
Rating Cigar Aficionado's 2020 COTY - 98 Rating
|Atlantic Cigar|$12.44/1(+¥770/1)|2021/11/2・arr 11/14|
|—|7” x 54|19.11g|香:0.6~0.6 ave0.6|残0|



昨日と少々違ってドローは通ったが、味がずいぶん不味い。それがずっと不味かった。ハバナでハズレを引いたときの感触に似ているものの、ハバナと違って良化の可能性をも感じ難く、昨日の今日でもはやプンスカしか言えない。グルカは滅した。このブログで復活することはないだろう。グルカ=プンスカ。

Country of Origin: Dominican Republic
Wrapper: Corojo
Color: Colorado Maduro
Binder / Filler: Dominican Republic / Dominican Republic
Blender: K. Hansotia
|Atlantic Cigar|$12.38/1(+¥770/1)|2021/11/2・arr 11/14|
|—|6” x 58|16.91g|香:0.5~3.4 ave1.5|残0|

   

 アシュトンとロッキーパテルにかまけて一緒に買ったグルカをすっかり忘れていた。(右画像の一番右の葉巻はエクスカリバーで、これのみ同時購入した物でない。エクスカリバーはこのナチュラルよりも明らかにマデューロのほうがおいしい、アタリハズレあれど人ソレゾレということがたぶんないぐらい。)

 ヘッドとフットが窄まるペルフェクト型、急に窄まるので図太い胴部分が真っ直ぐ長い。
 個包装のビニールを剥くと、一緒に買った葉巻が悉く熟れた果実の匂いだったのに、それが匂わない。と思ったが、空吸いしたらそのような味が出てきた。
 ラッパーはかなり明るい。
 着火すると挽いた藁の味、典型的で不味そうだが、まだ序ノ口の臍である。ドローも悪い。口径の広いところまで燃え広がればドローも良くなる……。広がるはずはない、空吸いした時点で分かっていた、ペルフェクトであれまともなドローの物ならば最初からすんなり空気は通る。分かっていながら対策なしに着火した。
 口径が広がっても、ドローが悪くて評価に値しない。ドローに因るのか味も悪い。
 キューバじゃないのにこんなものを作っていたら先行きマズイのではないだろうか、例えば私はもうこのブランドはこれにて一生買わないだろうし。新世界葉巻はよりどりみどりだから他のブランドの探求で代替できてしまう。よほど突飛な美味しさでもない限り、わざわざドロー難の可能性あるブランドをリピートするはずがない。パリーナのように突飛だったりキューバのように無二だったら泣きながらまた購入してしまうけれど。
 ただ、この葉巻は少しだけ猛烈に美味しい可能性がある。吸口を強く揉んだ末に強くつまみながら吸うと若干ドローが通るのだが、中盤過ぎると猛烈な金木犀が漏れ落ちてこぼれ上がっていた。つまでんもドロー悪いのに。麦の不味さも消えて美味しい麦の何かになって。

Wrapper: Connecticut Shade
Binder / Filler: Dominican Republic / Nicaragua
Color: Colorado Claro
Blender: K. Hansotia
Country of Origin: Dominican Republic
|Atlantic Cigar|$13.85/1(+¥500/1)|2019/6/7・arr 6/19|
|—|5 1/4 x 52|重量:17.72g|香:2.4~3.6 ave2.9|残0|

 シングルで買った物のうち、これだけビニールで個包装されていなかった。プラセンシアハバンドデザインガダサい。
 マデューロ色をしたドライなラッパーが分厚いボール紙のようで、かなりみっしり葉が詰まっている。つまんだ感じではドローが悪そうだが、良好だった。
 一口目で「マデューロはかくあるべし」という味に出会う。かくあるべしというか「マデューロの典型」で、蔕入苺ジャムを煮詰め、ほの焦げた要素のみ抽出したような味がする。
 すぐに辛味が来てハードさをうかがわせる。ハードさは乾いた藁を伴う、ここも典型っぽい。舌の奥の両脇に刺さって絡みつくイガラっぽさあり。醤油の染みが、ドライなのかウェットなのかよくわからない。
 併せた飲物の効能かもしれないが、イガラっぽさはしぶとくない。辛味がピークを過ぎると、一口目が蘇りつつ花を濃くする。風が強い日のように雑味が舞い上がってクリーンではないものの、ふわりとした優しさも垣間見える。味が甘やかに膨らんできている。
 懐かしいようなそうでもないような、新しくもなく古くもないような、そうこう考えるうちに金木犀の季節がいつの間にか深まる。珍しいほど鮮明な金木犀である。これが懐かしさの正体か、繰り返す新しい息吹の正体か。どうもそうらしい。
 その他、葉巻の中で似た記憶を探るにコイーバヘニオスしか見当たらない。あるいはコイーバのそれとパドロンのコラボのような。もっともコイーバはおろかハバナの味さえ一切しなくて、ただマデューロであることにおいてのみコイーバのマデューロによく似て(あるいは更に雑さにおいて似て)、またパドロンはほんの微かで、「安定のスラッシュメタル」というパドロン感はなく、味はパドロンよりずっと濃く、ずっとゆるいところがある。強さが出る時にもゆるいところがある。
 3センチ進むとかなりお菓子化する。パウンドケーキとしてかなり濃密な部類。花、樫の木の蜜。
 頑固な渋さがどことなく残るけれど、白ワインが不思議と殺されない、白ワイン(シャトードフュイッセV.V.2003)が強いのかもしれないが、飲物に対して優しさがある。
 中盤、味が抜けてふぬけとなる。下手なコーヒーを思わせる雑な苦み。
 少し復活するもそれからとくに何も付け加えない味のまま終る。

 前回のデルカンポもそうだったように、表面的な特異さはあっても芯が平凡な印象を受ける。土壌が平凡なのか、熟成が平凡なのか、ブレンドが平凡なのか、デザインの平凡さが全てに現れているようで、いろんな葉っぱを作って色んな組み合わせをしてみて、そこには上出来な葉っぱもたくさん混じって濃い顔を出すのだが、全体として突出する面白みなく、極力良く言えば、三角だった富士山が頭を消ずられ台形になってしまったようなものである。君は今の富士山が憎いのか?

Wrapper Nicaraguan Habano
Binder / Filler Nicaragua / Nicaragua
Color Colorado Maduro
|Atlantic Cigar|$11.88/1(+¥500/1)|2019/6/7・arr 6/19|
|—|5 1/2 x 54|重量:18.37g (-0.59g)|香:3.0~3.2 ave3.1|残0|

 一口目からどこにも嫌味がない。庭弄りをやめて、掃除のみをするようになって十年を経た庭の安定感のような。あくまでも庭であるから、外から甘い香りが漂ってきて、これなんだろう、と思うようなこともない。
 藁も香るような気がするものの、倦厭の藁というより、米のお焦げの美味しさがある。醤油焼おにぎりかもしれない。甘さは控えめに米の素材から感じるばかりだが、けっこう甘口の醤油を使っているような気もする。もっともおにぎりの表面に刷毛で塗るだけなので甘くはない。
 乾きすぎずに晴れた快さが続く。
 灰を一度落としたあと、急速に金木犀化する。見事な場面転換で、金木犀で終われば急速にして依然凡庸だったかもしれないが、金木犀の木に果物が実る。酸っぱくないが香りからして柑橘系である。
 最後は柑橘の苦味が〆る。まだ最後ではありませんが。

 よく出来ていながらも特異な魅力はほぼなくて、シンプルな味わいで、しかし葉巻に柑橘をほとんど感じたことがないこの舌が柑橘を捉えた、これまさに特異じゃないかと思いもするのだが、全体としては平凡な安定感が優っている。棒のように自宅の庭に佇みつづけていた。これはオールニカラグアの葉巻であるから、私の庭はニカラグアなのか、いつからこの庭が私の庭になったのだろう、こんな庭は持った覚えがないぞ。
 おにぎりに化かされたらしい。

Wrapper Nicaraguan Habano
Binder / Filler Nicaragua / Nicaragua
Color Colorado
Country of Origin Nicaragua
|5 3/4 x 58|AtlanticCigar|$8.10|−2|0|

 分厚い、褐色で単一色の、つやのないラッパーが綺麗で、空吸いしていると濃厚チョコかと思ったが、藁の佃煮のようでもある。
 苦くて重くて若干辛い。渋い樹液の染みが乾いた味わい。キューバ外の葉巻の典型の一種のような。典型と思われるだけに太々しい感じがある。かなりタバコっぽく、粗くはないが、滑らかさなどは皆無で、細目の鑢のようなところがある。味は濃いが厚くはなく、厚みを誤摩化す為に辛味などが利いているような。甘さも微か。フルボディというよりただの強いタバコのような。この強さの感じはtatuaje habana VI Angelesによく似ている。好き嫌いがはっきり分かれそう。キューバでいえばパルタガスのような。

 やっぱり大口径ものは不甲斐ない感じがする。

Country Of Origin: Nicaragua
Wrapper Type: Mexican San Andres Broadleaf
Color: Colorado
Binder / Filler: Nicaraguan / Nicaraguan
|5 1/2 x 54|AtlanticCigar|$7.75|0|+1|

 ピグテイルの変形の、珍種の豚のような、凝った留め方がしてある。
 しばらくぶりに食べる朝食のパンのような美味しく懐かしく新鮮な芳香。かなり深い緑の草がこうばしい。何となくほうれん草の旨味を思わせるような、しかしもっと刺すように草っぽくもある。花の芳香も草混じり。
 何かに非常に似ているのだが、サンクリストバルか、パルタガスセリーPか、記憶が曖昧なのかこれが曖昧さを突つくのか、ハバナっぽいニカラグアなのか、逆なのか、分からない。思わせぶりなだけにかなり優良なメーカーのかなり良く出来ているものなのだとは思う。
 揮発性の木があるし、香り主体で旨味が乏しいけれど、いいものを吸っている気になる。薄いが旨味はアップマンに似ている気がする。花は甘い。
 でもなんか不味いなぁ。新世代ハバナの代用品としてはなんとか事足りるという感じ。吸い込みが硬い所為もあるかもしれない。
 ハバナとニカラグアの軽いところばかりを取り出したドミニカという感じもあるかもしれない。思い直すとハバナでもニカラグアでもなくダビドフの何かに似ていたような気もする。比較に終始してしまうような味で、サンクリストバルのエグ味とダビドフEL2008の中間かもしれない。ダビドフ特有の松茸っぽさは勿論無い。
 現時点で一番苦手なハバナはサンクリストバルだし、木の揮発性が出てくると70度前後のラム酒で誤摩化さなければならない。咽がささくれてしまう。

Country Of Origin: Dominican Republic
Wrapper Type: Criollo
Color: Colorado Maduro
Binder / Filler: Nicaraguan / Nicaraguan

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