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  源氏物語「葉」
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|thecigar|53.00CHF/10|2021/12/12・arr 12/30|
|ASU OCT 19|4” × 40|重量:6.58g|香:4.1~4.5 ave4.3|残8|

 年末に届いたこの箱の2本目、モンテクリストNo.5の限界ではないかという物に当った。
 アーモンドやカシューナッツの美味しい類を薄皮を加えつつも摺鉢で延々と練ったようで、野趣ある香ばしさに加え、どこかねっとり澄んだ白っぽい旨味が一貫した。白粉は少なかった。その茶澄む重厚な香味の中心で不思議な事が一度起った。始めから終わりまで極端に美味しい個体ではあった。
 いつもはモンテクリスト特有のブルーの空、空を浮くエメラルドの湖、ひろがる空気であるはずの幻想が、ほんのひと房きりではあったが、ついに青い空が実体化し、青い果を実らせて口に落ちた、たしかに。口蓋で容易に潰れてこの世のものならぬ美味しい汁を含ませ、儚く消えた。青くて少しミルク質の果肉だった。ただ、ひとふさのひとつぶのみ、ひとつぶも小さく。なんたる僥倖だろう。
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|Atlantic Cigar|$9.49/1(+¥770/1)|2021/11/2・arr 11/14|
|—|6” x 52|重量:17.92g|香:3.0~3.3 ave3.2|残0|



 バンドが銅色に輝いて美しいのだが、金や銀より格下なのだろうか、銅こそ美しいのだが。
 プールに潜って水中に生けられた花を鑑賞するような新たな趣向が感じられる。若干の塩素と鼻にツンとくる感覚、訳の分からない大量の花々の揺らぎ。なんともおかしな未来派の遊戯である。旨味は薄いが物足りなさを覚えないロッキーパテルの『靄』は継承している。旨味よりもどちらかといえば苦味の流れる靄や霧を楽しまねばならない。後半はプールから上がってか、麦がプールサイドに少し生えている。
|Atlantic Cigar|$270.75/10(+¥500/1)|2019/6/7・arr 6/19|
|—|5 1/2 x 48| 14.66g|香:3.3~4.1 ave3.6|残4|

 相変わらず姿が美しい、48のサイズ感といい、ラッパーの質感といい色といい、手に馴染むというか。
 心地よい松茸(ダビドフタケ)にはじまる。静粛、軽妙。
 さっさと天国の扉の前に到達してそれから急峻に落下して廃れてしまうのがこれまでの ≪ダビドフ7≫ だが、今回は戯れ長く、日永のようにのんびりとして、一つ目のリングを外す頃にようやくジューシー化し始める。それはたしかに噂の桃のよう。これか?
 自分で噂を立てておいて、自分で噂を確かめに行く、それが葉巻の箱買というものである。おそらく序盤から続いていた「白粉」に桃を成す秘密がある。白粉が白桃の薄い皮に通ずるような。また軽いまま濃密化するに、重いはずのカスタードが軽さを得て、黄桃が白桃化するようでもある。ただ今回、あの扉の前までは行かない。どうしてか。扉の反対側からダビドフタケの生える急峻な崖を遅々と登攀して、これもまた幻想が募る。
 「料理は形而上学だ!」とか言ってる人いそう。
|next cigar|$118/5+¥2400/10=¥2700/1|2021/1/5・arr 1/17|
|―|5 1/8 x 52|19.35g|香:3.1~4.0 ave3.5|残3|

 一年ぶりに蓋を開けた。思えば昨年最初の買い物がこれだった。

 着火一番、茶化たキウイの忌まわしいようなジューシーさが刺さる。ダビドフのミレニアム以降に見られる特徴がデフォルメされている。かなりオスクーロ寄り。しかしオスクーロを第3層として、第1・第2層の中心部の膨みが豊か。ふんわり丸い超絶スポンジから滲み出るカスタードクリームやシナモンがスポンジと一緒にふくらむ。
 序盤過ぎに天国的な軽やかさが訪れる。花を期待するところ、スイカがちょっと香ってしまう。しばしおとなしく、天国にも運ばれず。……
 強さがもどり、強烈なムスクと、キウイが変幻したマンダリンオレンジの色気ある苦味。習合に虹む金木犀を挟んでカスタード等の繰り返し。それから、モンテクリストにもに似た青い芳香と、習合を離れて純度を増した金木犀。
 それで、何故か飽きる。どぎつい成金の絵のような感覚がある。これこそ好みの問題なのかもしれない、キウイもキュウリもスイカも苦手だし、濃くて飽きる。濃さというのは葉巻の到達点であるのに、濃ければ決まって美味しいのに、濃さに美しさがない。
|gestocigars|150CHF/10(+¥4600/10)|2021/12/16・arr 2022/1/6|
|SMA DIC 17(11511/50000)|4 1/3’ x 50|重量:11.35g|香:2.8~3.2 ave3.0|残9|

 念願の箱が再販されたのですぐに入手した。税関から葉書が届いたのが大晦日だったので到着が遅れた。
 ベランダで着火。昨日の雪で日差しが倍加し、快晴のなか雪解けの音が心地よい、ミニマルで不均衡で無数で小さくて安全な音の粒。
 この煙はやはり、皮の厚さというよりも喉も渇くような荒野の感覚で、優しい物が多いレヒオナル物にしては強く、ただ雑味なし。麦とか畳とかの雑味っぽいものがない。あるいは花で染まった真っ黄色なパンを銜える。
 より美味しいものへの変化のないまま燻ると、中盤で随分香味が凹み、その後盛り返そうとする様子を見せるも、しおたれつづける。
 店が悪いのか店の梱包が悪いのか輸送遅延が悪いのか葉巻が悪いのか冬が悪いのか私も悪いのかわからないがひとまずハズレの一本に終わる。



 グロリアクバーナのバンドって、よくみるとそうでもないのだけれど、それがかえってかっこいいのだけれど、やはりよく見ることができないぐらいの細い葉巻に巻かれていた方がかっこいい。それでか、このブランドは細い葉巻が多かったような。
備忘録

2022年1月現在
煙草税1kg = ¥15,244
関税 = 購入価格 × 0.6 × 0.16 ※送料除外
消費税 =(購入価格 × 0.6 + 関税 + 煙草税) × 0.078
地方消費税 = 消費税 ÷ 78 × 22
通関料 = ¥200
|thecigar|47.00CHF/5|2021/12/12・arr 12/30|
|―|129mm × 42|9.22g|香:3.0~3.5 ave3.2|残4|

 雪葉巻、と名のついていない葉巻を雪の中で燻らせつづけるには大変な情緒が要ります。情緒にも体力のようなものがあり、幸い雪の日には寒さをあまり感じない。それでも20分ぐらいでなんとなくベランダから屋内の換気扇の下に移動しました。放っておいたら寒さを感じぬまま凍死するたちなのでしょう。正月気分がおぼおぼとする新年まもない新雪の頃でした。



 なんでしょう、口に広がるこのほっこりした木材は。きな粉棒にしては甘味がなく極端にドライで、口当たりがごく細かい肌理で、木魚並みに穏やかで丸いです。皮の厚い感覚はパルタガス缶とロメオ缶と違って無かったのですが、これもまたレトロな味わいがある不思議。昔の葉巻の再現だとして、昔人も不思議な懐かしさを覚えたような。最近の葉巻は風味に懐かしさがないということか。レトロという名称の本意は不明ですが。
 缶はこれが一番カッコいい。蓋の形が違う。
 それにしても、アップマンに香味の一貫性を感じたことがない。もしかしたらこれはサー・ウィンストンにほんの少し近い感触かもしれない、丁寧な肌理が。最近ではアシュトンのESGに同様の肌理を覚えた。
|thecigar|48.00CHF/5|2021/12/12・arr 12/30|
|―|129mm × 42|10.39g|香:3.5~3.8 ave3.6|残4|

 これも皮の厚い香ばしさ。ROMEOのこの缶は「king club」という名称ではあるけれど、PARTAGAS缶は「capitols retro」、UPMANN缶は「regalias retro」でどちらも「retro」の文字が名称にあり、缶シリーズで風味を揃えているかもしれない。皮の厚いような味わいがレトロ調であるのかもしれない。
 ロメオのみには花がぼやけて揺らぐ幻想がある。ロメオのこのパターンはいつも不思議で、没個の旨味なる存在を教えてくれる。嫋嫋としながらどうしてか旨味を欠かず、三強ブランドと他ブランドの紐帯ともなるようで、他より三強に近くも感じられるのである。
 これも昨日のパルタガス同様でドローは芳しくない。
|thecigar|49.00CHF/5|2021/12/12・arr 12/30|
|―|129mm × 42|9.31g|香:3.6~3.9 ave3.8|残4|

 カッコいい缶に入っているのだが、中身もカッコいいのだろうか、中身はふつうなのではないだろうか、とは誰しも思いそう。実際、取り出した一本も特別なミテクレではないし、一本10CHF程度、缶代が高くつけばかえって安い葉巻が入っているかもしれない。
 こんな心配は着火すると一口で吹き飛ぶ。重厚なナッツに粘る里芋、序盤から花が滲み出て。
 ウイキョウの味をはっきりとは知らないのだが、ウイキョウの味がすると思った。
 パルタガスが焼芋だとして、他の焼芋に比べてずいぶん皮の厚い香ばしい焼芋だった。むろん中身もどっしりアリ、うまい。大きな変化などは特になし、ひたすらうまい。シミ臭くないところも素晴らしく、特筆したくなる。
 皮の厚さは先日のコイーバ並み、若干ドローの悪い全体の燻り方(それでも美味しさを隠せない)は先日のモンテ5に似ている。連日のオヨーの後に燻らせるとやっぱり三強は素地がすごいと思ってしまう。特に細身で小さめの物は皮の厚みを感じる。こうなるとオヨーの細身の小さな葉巻たちにも興味が湧いてくる。
|thecigar|179.00CHF/10|arr 2021/12/30|
|BST JUN 21|5.51’ x 56|16.90g|香:2.6~3.0 ave2.6|残9|


三が日の終焉。
正月気分をどこまで延長できるかというのは私の毎年の最大の仕事です。節分までは働きたい。

出だし昨日のエスペシャルのレモンが再現されるものの、以降ずっとふるわない。到着数日でついに疲れが出たか、おそらく単なるハズレなのだが、香味は昨日の延長線上だとは思った。リオセコはオヨーとして異質となるような特別な香味を付与されていないのかもしれない。あるいは従来のオヨー的な葉をふんだんに使用している、当たり前であれ。

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