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  源氏物語「葉」
++葉巻++シガー++レビュー++個人輸入++ブログ

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|6 2/5 x 42|cigarOne|$10|+4|+3|

 すぅーと静かに香味が入ってくる。一口目からかなりの美味。はじめから花のような土のような木で、キメ細かく、すぐに甘味と草が出てくる。なぜかパイプのようにそそっと吸いそそっと燻らせてしまう。微かに木から揮発系のエグ味が出そうになっているのが難点だが、滑らかさや膨らむような穏やかさは絶妙。甘味と花が濃い。
 基調は木だと思うのだが、滑らかさが土を感じさせるのかもしれない。重いものをひたすら軽く仕上げたような高級な滑らかさ。
 次第にエグ味が失せて木も弱まり、ふんだんに花を染み込ませた土が靄のように地面を覆う。晴れのような感じもしないが曇ってもいない。あまり天気が関係ないようなコクで、時々香草のような緑が薫って靄に塞がれた目に艶やかに映える。土は乾いていず、湿ったままきめ細かく纏まりをもって舞っている。

 どうしてこれほどのものを+3にして+4や+5にしないのか自分でもよくわからない。ボリバー好きは土好きだと思うのだが、にしてはけっこう木っぽいし、ボリバーの限界が見えたというか、コイーバやモンテのようにもう一枚上澄みが欲しいというのが正直なところ。土をどう磨いてもコイーバやモンテほどのものにはならないというか。素朴なものが欲しい時にはもってこいだけれど、素朴というには花が濃い。完成度では+5に思えるのだが。
 評判と違ってボディが軽やかだったので、完全に私好みではあるけれど、ふつうはもっと重いものなのかもしれない。終盤は最初にそそっと吸っていたのが嘘みたいに温かく膨らみ、革も感じられる。
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|6 2/5 x 42|cigarOne|$9|−2|0|

 No.3と同じ理由で枯れているのではないかと心配していたのだが、案の定薄味で辛いばかり。ただ美味しさの面影ははっきりとあって、絶妙な変化やバランスの良さをも偲ばせる。
 薄味のままながら辛味が少しばかり消えて、薄くも濃くなり、かなり華やからしく変化して、昔は美味しかっただろうと切に思う。昔は、といっても、古いものは、ではなく、新しいものは。No.3の三倍は美味しかったはず。

 本当に枯れているのか不明だけれど、正しい気がする。ちょっと金はかかるが面白い経験ではあった。
|5.3 x 42|cigarOne|$9|+4|+3|

 紙を剥ぐとよぼよぼの疲れたような外観。よぼよぼなのだがしっかり巻かれていて指触りはすべすべ。空吸いしているとメープルとコーヒーのニュアンス。
 前回の一本で早くも好きなブランドだと思っているのだが、一口目から不安を吹き飛ばすほどのやさしい香味がある。
 No.1と酷似してはいるが、冷やしたメープルのような甘味が不思議で、やさしくて甘くて美味しい。なのに若干の辛味があるのは同じ。ハバナっぽさは辛味の所為かやや乾いているが純で香ばしい。やさしさが渇きをやさしく押さえている。花が軽い。木にはエグミがなく、木も軽い。軽いが羽毛のようにまとわりつく。クリームは食べるとしつこいが、これは薄く塗ったハンドクリームのようなクリーム。しかしだからこそ手は荒れているのである。こんなにいいものに辛味があるというのは信じたくない。花と甘味はハバナ界でもとりわけ肌理が細かいと思う。モノクロのフアンロペスのような朴訥な妖しさはないけれど、どちらを選ぶか迷えるほどのパステルのような良さがある。草や杉を微かに秘めているらしい。そういう平凡さもやさしさに奥まっている。
|6 2/5 x 42|cigarOne|$12|+8|+5|

 これも前回は高評価していないのだが、正月に吸いすぎて疲れているところで手にとったら一口目で疲れが吹き飛んだ。一口目から美人のシャンプーめいた木犀が芳しかった。一口目からしてなんだか違った。
 モンテの美味しさは葉巻っぽさとか、そういうものではないのかもしれない。たとえようのない独特さで、葉巻とも言い難いのだから、わけがわからない。わけがわからず美味しいのだから恍惚としてしまう。最初の五口ぐらいは少しばかり辛いが、それでもいいと思っているところ、それもなくなる。かなり肌理の細かい粉状の旨味と甘味。なめらかさはないが、極端に柔らかい。しかも味が濃く香ばしい。煙の量も異様に豊富。
 最高の一本が当たったらしい。くどさや油っぽさがまったくないのに濃厚で、しかも草っぽくない。なんなのだろう、笑ってしまうほどおいしい。モンテとしかいいようのない香なのだが、それがかつてなく細やかで単純で甘くて。こういうものには箱で買ったってそう当たるものではないと思う。木も土も革もナッツも何も感じない。ひたすらモンテ。
 赤ワインなのだが、ここまで美味しいと飲み物はまったく関係がない。初回のダビドフNo.2もそうだったが、別の羽の感じで、ライトにして過剰に芳醇。
 +5はこれでようやく二本目。変化は大事だと思うのだが、変化せずに最終盤まで行ってしまったような気がする。根元までかわらず美味しかった。というかほとんど何も覚えていない。途中で微かに雑味が出たのは覚えているのだが、軽さと過密さが私には重要らしい。煙の量が鍵になるのか、煙の量も初回のダビドフNo.2とこれが一番多かった。ロンズデールの絶妙な満足度にしてニコチン酔いも皆無。
 葉巻というのはどれがどうというよりも結局当たりを引かなければならないのだということをわからせられてしまいそう。
|5 1/2 x 52|uptowncigar|$175.95/10|+5|+4|

 漸く購入に踏み切ろうと思った途端に日本発送可の店舗で一斉に売り切れになって、仕方なく転送業者を挟むなどして手こずって入手した(カードが日本のものだった事で店舗に怪しまれ、それはむしろいいのかもしれないが、転送業者がかなりのろま且つ胡散臭く、税関でも開封され、到着まで三週間かかった。)。購入した店舗でも最後の一箱だったらしく購入直後に売り切れ。最後の一箱というのはあまり良さそうなものではない。その悪印象とは関係ないが、荷を解いて吃驚、葉巻が乾ききっていた。手書きの手紙が入っているぐらいなので気のいい店舗ではあるらしい。そもそも店舗出発時点では真空パックされていた可能性だってなくはない。
 残6本だが、渇きが癒えたのかどんどん美味しくなっている。面倒臭いが転送業者を挟めばまだ入手できるし、かなり美味しいのでもう一箱どこかで買いたいぐらい。

 4本目
 どれも素朴な藁の香りで巻きは硬く吸い込みはスカスカ。あまり期待させない感じなのだが、4本目は火を点けると葉が膨張してラッパーがパンパンになって裂けた。良くも悪くも期待が膨らんでしまう。売り物にならないぐらいのかなりの亀裂だが、問題は無さそう。
 着火するとダビドフの高級感だけを残してしまったような、ジノにも通じるような気軽さがある。軽い木というか、まん丸く鑢をかけた木というか。色々な意味で軽いのだが、吸い進めるにつれ結局惹き込まれてしまう。もう、軽すぎて軽すぎて、羽が生えてしまいそうになる。No.2よりもNo.2らしいというか、初めてNo.2を燻らせた時の事をNo.2以上に髣髴とさせる。太いクラシックシリーズというか、ジノっぽさがこれをダビドフよりもワンランク上げるカラクリというか。
 先日のアニベルサリオのような黄金味は無く、木の感じもずっと軽くて、肌理が細かく、花も薄化粧をしたように軽やか。この化粧の感じが茶色い木を白っぽく薄めている。白さにつられて木も粉のようになる。中盤でスパイシーになるのもNo.2に似ている。ジノに似ていたのは序盤だけだった。以降紛れもなくダビドフで、限定品だからといって羽目を外した覚束無さはあまりなく、「クラシック以上にクラシック」という感じが濃くなる。クラシックはクラシックそのものだからクラシックを髣髴させないが、だとしたらこれはクラシックを超えたクラシックなのかとも思える。呑み込んだ時の咽越しは「強めの煙草」程度。終盤は木犀が甘い。木がより白く霞み、白い粉のような旨味も加わる。木は、白木ではなく、しっかりと土や革のように茶色いまろやかなコクのある木なのである。根元では滑らかになり、他の葉巻では薄気味悪くなりそうなところを、有難いほど軽やかになる。ニコチン酔いしないのが不思議なぐらいだった。

 1本目
 固い。弾力というものがまるで無い。こんなに固いものは他にないのだが、吸い込みは良好。固さによって吸い込みが通ったようにも思える。ダビドフらしい下駄箱松茸臭がダビドフらしからぬ藁に覆われている。
 着火すると始めは金属製の下駄箱。
 クラシックシリーズなどよりもむしろバンドルやジノに近い質感(ともするとエグ味が出そうな質感)があるが、軽やかさがまったく違う。大木を凝縮してなおかつ軽くしたような不思議さ。
 ダビドフにしてはけっこう甘く、1センチほど進むと木犀が香り始める。香味はけっこう違うけれど、ナンバー2を初めて吸った時の事が思い出される。最近中毒患者のようにどうしてもダビドフを吸いたくなっていたから、余計に美味しく感じるのかもしれない。かといって中毒を満たすものではないらしい。何かが違う。その何かが、やはりバンドルやジノに近い。それらよりも遥かに美味しいのだけれど。木が酸味のようなエグ味を帯びそうなのか、帯びてはいないが、どことなく、柔らかいのにキンキンとした感触がある。甘さは次第にバターのようなまろやかな香りを帯びてくるが、しつこいというところまではいっていない、しかし羽を毟る要素ではあるかもしれない。この金属は、ミレニアムにも通じるようなスパイス感に因るのかもしれない。スパイスといってもミレニアムよりはずっとおとなしい。
 松茸の中で木と木犀とバターと砂糖とが薄らと呼吸をしているような感じだった。それ以上の事はとくにない。雑味は結局出そうで出なかった。ダビドフなら、出ないのは当然で、出そうであってもならないだろう。とにかく湿り気を与えて寝かせるしかない。
 終盤で美味しくなったのかもしれないが、途中で酒も変えていて、シメイブルーよりは日本酒の方が合う。あの類稀なナンバー2の時も日本酒だった。ダビドフは日本酒に合うのかもしれない。
|6 3/5 x 48|cigarOne|$15|−1|+1|

 乾いた荒野のような感じと、そこに恵みの雨が降ったような感じが重なっている。乾いた雨がグロリアクバーナのハバナらしさだと思う。景色不明だが、煙なので仕方がない。
 他に、貧しい大地の肥沃な甘味があり、微かに木のエグミ。吸い込みが固いのでエグミも気に障るが、全体的な感触は良好。粉っぽい感触に花粉が混じる。雨が降っても天気雨といったふうで渇きは癒えない。荒野好きには絶好の一本となりそうだが。
 時折甘味も爽やかに草が生える。レイデルムンドも荒野っぽいと思うのだが、違いはいまいちわからない。ただバンドの絵柄も商品の大きさ細さもグロリアクバーナのほうが好き。なのに荒野が嫌いなのか、アタリを引いても+2止まりだと思う。
 バンドもチャーチルではやや不格好で、絵柄もメダーユドールのような細い葉巻に合っていると思う。メダーユドールにこのバンドが巻かれると本当に恰好良い。ただ、味はメダーユドールもタイノスも同じブランドらしく荒野っぽい。
|4 3/8 x 40|cigarOne|$9|+2|+2|

 今回で二本目だが、思っていたよりずっとハバナハバナしていて強い。吸い込み絶妙煙量豊富でフルボディ、少し辛いぐらい。今日のようなお昼向けの葉巻だったのか、ハバナ革のような香ばしさを伴ったまま花や杉のエキスが燻されている。1センチほどで咽に違和感が兆す強さだが、2センチほど進むと嵐が去ったみたいにいきなり滑らかになる。辛味も嘘のように消えてしまう。本当は最初からこの滑らかさを発揮するのかもしれないが、序盤に嵐があった所為か滑らかさの有り難みがよくわかる。この滑らかさはトリニダッド以外ではきっと得られない。杉もあまり小煩くなく、木は秘めやかで、バターがかった旨味のある花の香味が続いている。革はそのまま大黒柱のようになっていて、葉巻を燻らせている実感が無くならない。
 所々で最初の荒々しさの名残が出たり、味が抜け過ぎてシケモクっぽくなったりするが、多少外れても、昼食後の贅沢にぴったりな高級品という感じがする。
 昨日シグロ1を久しぶりに試したのだが、やっぱりシグロ1は当たり外れが大きいし始終強いのでこちらの方が安心できるかもしれない。思っていた以上にハバナ感があるし、終盤はナッツの皮のような香ばしさも感じられる。昼食後らしくコーヒーにも合ってくれる。
 ただ、そういうランチタイムというものが日本にはあまり存在しそうもない。使い道のない妄想的な葉巻になってしまう。私は夜長のような葉巻が一番好き。
|7 2/5 x 49|cigarOne|$19|+3|+3|

 チョコのようなコクを伴いながらも明らかに葉っぱの良い味がする。そこに気の利いた草と、時々にして定期的に風船ガムを内側へ膨らますような、不思議な、爽やかで温かい旨味が膨らむ。爽やかで温かい、というのをなんといったらいいのかわからない、ミントの蒸気のような、それでいて米や芋の旨味のような独特さがある。それでダブルコロナらしい穏やかさがずっと続く。ベガスロバイナの味だし、単調ながらバランスが良く、まったくもって美味しいので、ダブルコロナが好きか嫌いかという篩になりそう。
 序盤や中盤といった変化はほぼ感じないが、さすがに終盤に近づくとわかりやすい変化をはじめる。それでいて穏やかに変わるのが素晴らしいといえば素晴らしい。ロバイナらしいコクはそのままに葉巻らしく木犀が加わるだけなのだが、ロバイナのコクと木犀とのブレンドはかなり美味しいらしく、穏やかさにも合う。それでもこのブランドは小さい三本の方が好き。
 木犀汁が染みた感じになって濃厚になり、木が出てきて、煙の量も増える。それでもロバイナらしいコクは消えない。
 吸い込みも絶妙なのでほぼ文句のつけようがない。しかしダブルコロナならたぶんパンチを選ぶなぁ。木犀が出ると木を感じ易くなるのだが、パンチにはそういう感じ易さがない気がする。花が咲くのに木が無いのは嬉しい。木から花が咲くのは当たり前だからね。
|6 2/5 x 42|cigarOne|$9|0|+1|

 ハズレたのか薄味で辛かったけれど、味はよさそうで、やっぱりモンテに似た葉巻っぽさがある。中盤突如花が色濃く咲く。温吹雪の白甘味に吹かれているような茶色い気分になる。揮発性等は微塵も無く、葉巻っぽく腰を据えた穏やかなコクがある。暖かいが、乾いた荒野ではない。バンドのデザインのせいか少し小豆色がかった味わいがある。
 茶色い味が濃いのだがナッツとも土ともつかない。木といってもまったく白木ではないし。草っぽさはあるが丈が低い。落葉で屋根を葺いた暖かい家のような。なるほど土でも木でもなく葉そのまま。葉巻っぽいというのは葉っぽいということだったと気付く。赤飯のようなほっこりした感じもある。
 基本的な部分がモンテクリストにそっくりなブランドではあると思う。私にはモンテと同じぐらい相性が良さそうなのだが、ベリコソよりもずっと薄味でつまらなかった。
|5.7 x 42|cigarOne|$9|0|+1|

 よくわからないが、「信頼できる味」というような味がする。「課長の匂い」みたいな。香が床屋に似ているのだが、質の良いハバナっぽさがあるというか、ハバナっぽいのに個性的で、旨味や甘味もバランスがよいし、ただ床屋のようなので好き嫌いが別れそう、加齢臭のようにも思えるので。
 揮発性に近いものがあるが、木のエグミは出ずに、木があるかと思えば木が逃げるようで有難い。床屋はクリーニング屋にも似ていて暖房が効いていて、かすかにホットビールやホットワインに入れるようなスパイスも効いているし、冬に温かみを感じる。
 久しぶりにまともなバランスのものにありつけたが、安堵感ばかりで特別な一本になるタイプではなさそう。吸い込みが悪い所為もあって、キャップぎりぎりまで口径を広げてもパワー不足だった。だが全然悪くはない。

 まだ三種類しか試していないがクアバらしさというものは形以外にあるのだろうか。まったくないような気がする。しかもどれも特殊な香味を持っているような。これは床屋だしトラディショナレスはサンクリストバルに近いエグ味だしディスティンギドスはかなりしつこい砂糖バターだった。特別魅力があるというわけではない特徴がそれぞれにある気がする。

 終盤で怖れていたサンクリストバルタイプの木のエグ味が出てきて、際どいところ。
 床屋は珍種のハーブなのかもしれない。

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