忍者ブログ

  源氏物語「葉」
++葉巻++シガー++レビュー++個人輸入++ブログ

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

|next cigar|$132/10+¥2400/10|2022/2/4・arr 2/15|
|―|6 x 50|--g|香:3.9~4.3 ave4.2|残6|

 三月半を経て再挑戦。これまでと同様の始まりに不安を覚える。軽やかさからダビドフクラシックを思うものの、香味はまるで異なり、松茸香は極めて微量で、代わりにココアパウダーが筒の中をたっぷり分子運動している。
 ここからなだらかに落ちていくか、無変化で飽きさせるかするのがこれまでのこの葉巻だったのだが、不思議な美味しさを感じ始める。これがまた、これまで同様あまり変化なく長く、なだらかに恍惚に誘うのである。急峻に美味しくなったり、そうでなくなったり、そういう呼吸がなくて、延々と、遅々と上昇し始めていたのである。変わらぬ軽やかさはまさに羽で、ココアパウダーが天上に誘う不思議さ。これまでのダビドフで似た傾向の物が全くないだけに、知った花が加わっても、花が加わったと言い得ないような珍かな感触を覚える。それが果てしなく長い。
 パンチこそないものの、軽めのダビドフが好きで、その軽めのダビドフに飽きた人にはこれ以上の物はないかもしれない。安売り店舗の限定品ゆえ如何わしいと思う人も多いかもしれないが、侮れない。同じ価格で買えるなら、10本追加してしまいそう。
PR
|Atlantic Cigar|$14.25/1(+¥770/1)|2021/11/2・arr 11/14|
|—|6 3/4” x 49|16.09g|香:3.2~2.3 ave2.4|残0|

 ハバナ味無くしてハバナを越えねばならぬ。これを葉巻界の天城峠・天城越という。
 すえたすっぱ。
 ふっくら柔らかな重厚風味で、苺がまだ来ない。苺が来るとこの葉巻は大変美味しくなって、この前なんて天城峠を悠々ヘリで越えたものだった。
 質感が細やかな土のようで柔らかい、香りは重厚でカカオ成分の多いチョコが混じる。すべてが軽やか、重さも軽やか。
 ヘリはわりとすぐに墜落する。

 シンメトリーシリーズ、3種試して、ベリコソのみ美味しかった。当たり外れがかなりあるかもしれない。ベリコソがいつも苺なら箱で買うけれど……
|gestocigars|150CHF/10(+¥4600/10)|2021/12/16・arr 2022/1/6|
|SMA DIC 17(11511/50000)|4 1/3’ x 50|重量:11.00g|香:4.4~2.9 ave4.1|残7|

 盛夏を期待させる葉巻をと思って白羽の矢を立てた。期待通りと思しき爆弾の夏の旨味、香ばしさ、華やかさ、暑さ、補給される水分の爽やかさも何故かある。本当に夏の草花の香りなのか、草木に疎いのでわからないのだが、たぶんそう。お菓子もまた夏っぽく、しっとりパウンドケークはオレンジ風味だし、ティーカップ?の中はどうやら中国茶か。ERらしい優しさの芯には荒野の激しさもある。荒野の果ての街のような逸楽。望んでいたとおりの味すぎるが、最初の一本の記憶が無意識にこれを夏葉巻として選ばせたには違いない。
 シナモンカスタードがバーカウンターに見えるオーブンから観音開きで登場する。かくも美味しい焼菓子があったのか、オーパスXを超えているかもしれない、それというのもどこか杏仁のごとしで、また葉巻を彩る風味の全ては結局のところハバナ味から出た方がいい。ハバナ味が基調をなす事で、香味は異様性に終わらず確実なものとして着地する。その基調はグロリアクバーナらしく荒野で、此処は明らかに荒野の果てのバーの昼さがりなのである。客の居なさそうな店なのに、登場する菓子がやけにうまい。
 金木犀は木蓮を思わせ、さらに深く菓子めく金木犀は中国茶の聞香に通じる。味覚上の甘さはあまり感じないものの香りの甘さが芬芬と匂い、美味しさに息を呑むというか、息をつくのか。焼菓子はこのテーブルに切り分けられたのか。
 後半荒野が熱を帯びる。炎熱が花を炙る。そのまま萎れ乾く。最後まで美味というわけにはいかず、残5センチで味が詰まって息が詰まる。微かな不死鳥の影あり。
|Oxford CC|$149.99/5(+¥800/1)|2022/1/14・arr 2/4|
|—|5 3/4’ x 52|16.33g|香:3.6~2.5 ave2.8|残1|



 杉を巻いた部位には杉の香りが染みている、その他からはシナモンが香る。オーパスにしても、着火前の匂いがいつも美味しそう。
 着火してみると自然と煙を鼻に昇らせてしまうおいしさ。ふくよかな序曲。美味しいものの序盤というものがいつもこうであったかのように思わせる。シナモン主体のお菓子、シュトーレン? シュトーレンにしては軽いものの、同等に芳醇。花も足早で、遠目に甘美だった花がややすると菊寄りに、胡瓜を焼いたような薫香。胡瓜は美点ではないと補足したいが、降り散る花びらはお菓子を纏った甘い何か。お菓子のせいで中身が何かわからない、お菓子もまた降ってきている。
 ダビドフの何かに似ながら、ダビドフ特有の松茸がないことがこれをフエンテたらしめている。この辺りは最近のダビドフがフエンテの方へ近寄ったのかもしれない。このドンカルロスは最近のダビドフよりはずっと軽い。
 しかし、以上のような序盤の思わせぶり以降、伸び悩む。フエンテで後半美味しかったことはあまりない、ほぼない、全くない。そして早めにズタボロに死する。
 丁寧な手作業が感じられる巻は最後まで良い。
|Atlantic Cigar|$8.96(+¥800/1)|2022/1/14・arr 2/4|
|—|5 5/8’ x 48|14.86g|香:2.4~2.5 ave2.5|残0|



ニカラグアっぽいハズレのあり方をする。強烈な紙巻タバコを延々気分の変化もなく燻らせているような。

Country of Origin: Nicaragua
Blender: Don Pepin Garcia
Wrapper: Mexican Oscuro
Color: Oscuro
Binder / Filler: Nicaragua / Nicaragua
|thecigar|53.00CHF/10|2021/12/12・arr 12/30|
|ASU OCT 19|4” × 40|重量:5.28g|香:2.5~4.1 ave2.8|残5|

 パリィナのゴールディかと疑うほどの純粋な香水に始まり、一気に強くハバナらしくなる。さすがモンテと思うと同時に、ゴールディもゴールディの独壇場ではなかったか、と理解する。ほんの一口目だけの出来事。
 二口目にハバナ化して後は振るわなかった。
|montefortuna|$169/10(+¥4600/10)|2021/11/03・arr 11/20|
|MTS NOV 19 (22053/50000)|115mm x 52|重量:11.66g|香:1.0~3.5 ave2.9|残7|

 フットがパツンパツンに裂けていた。亀裂はバンドに抑えられるところまで進んでいた。着火すると裂けた側は全く燃えず、裂けていない方だけよく燃えて、ひどく片燃えした。これはこれで巻きが良いのかもしれない、パツンパツンなのにドローは良いようだった。
 こんなにはっきりと片燃えの原因を見た事は初めてだったので、裂けた部分をティッシュで(ラップが良いか)ぐるぐる巻にして輪ゴムで止めた。
 それで見たとおり燃えていなかった方がきちんと燃え出して、間も無く片燃えも消えたのです。するとどうでしょう、味まではっきり良くなるではありませんか。どんぶらこーというように花が押し寄せるではありませんか。しかしティッシュを巻いた花というものの扱いにくさは川とティッシュの関係と同じぐらい酷いものです。
 次は桃太郎を期待できる。
|Atlantic Cigar|$11.90/1(+¥770/1)|2021/11/2・arr 11/14|
|—|6.5’ x 50|16.60g|香:2.0~3.0 ave2.4|残0|

 振るわないなぁ。総じて3口ぐらい花が香ったが、あとは「不味い」と「美味しい」とのちょうど中間地点をふらついているのみ(どちらかといえば不味い)。ドン・カルロスもヘミングウェイも品質落ちたのだろうか。記事はなかったけれど、ドン・カルロスのダブルロブストも不味かった。ただのハズレにしては3本連続似たように不味かった。小売店のせいなのか、犯人不明なのが葉巻の良いところかもしれない。いずれにしても「最近のフエンテケの葉巻はまずいなぁ」という総評とはなってしまう。もうOPUS Xクラスの物にしか味はないのか。アシュトンの方がずっといい。
|Atlantic Cigar|$23.00/1(+¥770/1)|2021/11/2・arr 11/14|
|—|6 5/8 x 48|重量:13.37g|香:3.4~4.0 ave3.5|残0|



 この葉巻は奥ゆかしくおとなしく上品な土ですが、時にくゆり出される濃い煙に大変な密度の高さがあり普段それを隠すような危うい官能を秘めています。
 花はもちろん、ポンカンやフエンテ家お得意のミルク杏仁まで、それらが上質な土に染み込む様がなんとも麗しい。この粒度の細やかな土も実に軽やかでしっとりしていまして、昔は木だったのだろうと思わせる風味を残しています。この土のお陰で、柑橘がおだやかで和やかでたおやかなポンカンになるといえましょう。酸っぱさや荒野は皆無です。
 重量軽いのに吸口付近でドローが詰まっていまして、吸口を潰しながら吸いましたから、けっこう減点となっています。長さのあるペルフェクト型が美しいのですけれど、やはり吸口付近で葉が過密になりやすいです。

Country of Origin: Dominican Republic
Wrapper: Dominican Sungrown Habano
Binder / Filler: Dominican Republic / Dominican Republic
Blender: Fuente
|Atlantic Cigar|$9.23(+¥800/1)|2022/1/14・arr 2/4|
|—|5 5/8’ x 46|15.32g|香:3.5~3.8 ave3.7|残0|



 ラデュレカラーのラベルがエナメル調でツヤツヤしていて美味しそう。エンボスの彫りも先日の黄色よりこの乳白エメラルドのほうが深いですし、金のキラキラもふんだんで髪の毛にまで鏤められていて高級感があります。

 シェイプは先日の黄色と全くの同型。

 一口、葉巻の葉巻たる味わい、木のそれがさっそく膨らむ。樹皮でも白木でもない茶色い木。極めて自然のままに感じられる豊潤植物から、微かな甘味が香る。驚く点はないのだが、「普通こそ美味しい」という微妙なところをしみじみと突いてくる。
 ふとスポーツドリンクを思い出す。飲み物をスポドリの嘗ての王たる『ポカリ』から『アクエリアス』に変えた時のような、改めてアクエリアスこそは王を超えて優雅で美味しいなぁという感覚に近い。玉を蹴転がして喉が乾いていた頃の記憶、懐かしい。
 アクエリアスゆえどことなくレモンのような清涼な風味と、体に素早く行き渡る水分ついでの養分を覚える。
 重量から心配した通り、ドローはけっこう硬いので、残念ながらスポーツドリンクをガブ飲みするようなわけにはいかない。
 灰ポロリとともにラズベリー調の甘味がギュッときて、それから急速に落ちる。ドロー難に因る雑味の蓄積部分に当たったらしい。が、盛り返し、ラズベリーをパイ生地に乗せるような振る舞いを見せる。バターたっぷり香ばしい。私の場合、美味しい葉巻に当たるとこの脳内で人形めいた何かの運動がはじまる。これは、崖の下にパイ生地を取りに行き、その後生地のフリスビーが乗務員の人形と共に上昇して空中クッキングが行われているのである。
 再び崖下に物をとりに行く忙しなさ。底からまた上昇してくるのが見ていて飽きない、おかしなおかしなクッキングである。そういう水槽の中で上下動するスーヴニールがこの世にあった気がするのだが……。どうも今度は下まで花をとりに行ったらしい。上がってくるとなかなか物凄い量の花で、見ていて面白い。ドロー悪いので遅々と上がるが、量が多いから遅いのか、ともあれ遠目にも多さがわかる。
 花の後は疲れたか低空飛行を続けるもののメタ平凡な高品質葉巻であった。

 黄色の点数を見ながら点数をつけたわけではないのだが、先日の黄色とこのエメラルドが全く同点だった。黄色の点数を見ながら点数をつければ意識的にエメラルドの方を上にしただろう。ドロー難に因る減点が無意識に生じたらしい。

Wrapper: Nicaraguan
Binder / Filler: Nicaraguan / Nicaraguan
Blender: Pepin / Jaime Garcia
Manufacturer: My Father Cigars
Country of Origin: Nicaragua

忍者ブログ [PR]