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  源氏物語「葉」
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|Neptune Cigar|$230/10(+¥900/1)|2023/1/5・arr 1/25|
|—|6 1/2’ x 48|13.80g|香:4.0~4.7 ave 4.5|残9|

 直近のゴールディを3種試した限り、同じ傾向の葉だとわかる。この優しい香水に相応しい形はラギートの2種だと思ってしまうし、併せる飲み物は黒っぽいものよりも色の薄いもの、珈琲より紅茶、紅茶は夏摘よりも春摘、ワインは赤より白、煎茶は深蒸より普通蒸だと思ってしまう。
 昼に普通蒸煎茶を丁寧に淹れながら、昨日到着後一晩しか加湿していないプロミネンテに着火した。茶葉は通常のおよそ2倍を使う。

 茶の繊細さと煙の繊細さがぶつかり、より分析不能な香水が頭の周りを廻る。ハテナが飛び交う。互いに持つ微かな甘味が甘味を相互補完して、それでもほのかに甘い。
 しかしラギートにない吸いごたえ、爆煙が香水を猛烈化し、もはや旨味の穴が埋まれば寂しいことは何もない。より美しくはないが、ラギートを超える。
 シナモンが! 香水からシナモンとは何事かとめまいを覚える。洗練されている。むしろラギートの方が荒い。シナモンが吟醸されたような高級感を放つ。それから金木犀に至る。
 昨日のラギート2もそうだったけれど、ゴールディーも金木犀に至るものらしい。ラギート1はひたすら香水を続ける。
 辛味や苦味の刺激はシナモンの心地よく細やかなスパイシーさだけ。このシナモンは吟醸によりホワイトペッパーを薫ずる。清酒の吟醸香が漂うのではなくて、ひたすら嫌味なく精製したシナモンの中、ホワイトペッパーがほどほどに炸裂する。
 金木犀の次にクリーム、昨日の変化過程と全く同じ。
 クリームから矢継ぎ早に藁。ここまで藁や小麦といったものを全く感じなかったのは昨日と違う。昨日は藁ではなく小麦やパンではあったものの、藁と小麦は同系で、しかも昨日は延々小麦を感じたものだった白ビールの酵母の美味しさではあったにせよ。となるとこれはやはり、知らぬ間に天上にいて、初めから天上にいたため、今更ようやく地に足ついたということになるようだ。それにしてもなんとふくよかな地上だろう。
 ゴールドラッシュ、金木犀ラッシュが続く。スパイス等も出たり入ったり渾然たる様相で、金木犀は樹皮を剥いだ枝木を現し、地肌が見えても金はまだ掘り尽くされない。春菊、緑が芽生えたのもここが初めて、葉巻に緑など要らないというか、天上に緑は生えなかったのだろう。
 終盤を告げるラッシュが始まってから酣になると、香水の残香を靡かせて徐々に減衰する去り際もまた美しい。
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