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  源氏物語「葉」
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 黒い葉と茶色い葉がぎっちりと詰っている。手触りも堅いのに、吸い込みはスカスカといいたくなるぐらい軽い。着火前は佃煮に似た味がする。
 主調は木だが、優しさはなく黒檀を思わせるほどボディが強い。香味も何か一本の巨木という感じで無愛想に纏まっている。複雑さも柔らかさも無く、甘さも旨味も無い。純朴に一本の木が魅力らしい。だから花も怪しげに咲くのである。木のみの風味は稀に鮮度を新たにし、芽が息吹きはしないが、分厚い樹皮のいかめしさの内ではまだこの植物が生きているのだなとわかる。
 評判は納得できなくないが私には強すぎた。鼻で吹かすのもつらい。
 強すぎたといって終わりにしたいのだが、ここでまだ中盤に入ったばかり。しかも少し美味しいのである。気をつけて吸わない方が美味しいが、気をつけて吸えばなんとかなる。古木にオレンジ色の花のような色がつぶらに見える。
 一時酸味が出たが、その酸味が転化したように黄色い旨味が強くなった。木が土中の養分を吸い上げているようでもある。ここで清酒を呑み始めたからかもしれない。清酒が葉巻を美味しくはしても葉巻が清酒を美味しくはしていない。
 少しスパイシーになるのも樹皮が粉を吹きつつ自然に剥がれ落ちるみたいで面白い。
 厳めしさは終盤に入ると少しずつ和らいできていたのがわかる。こういうものは突然わかるのであって徐々にわかるのではない。突然風邪をひくのと同じ事である。その調子で、樹皮が悉く剥げていずれ丸裸になるのだろうか。私としてはなんだか嬉しいが、木としては格好悪い。
 最後には知らぬ間に裸すら消え、夢の跡のように、巨木が立っていたはずの足下に香りのない花弁だけが散っている。味気なく、そこが森の中だということは薄らとわかるが、α波のようなものはまるで出ていない。それなのに落ちているのにまだ金木犀のようなものが漂っているのであって、寝惚けているのである。
 正直、+1と+2との差が私自身いまいちわからないが、厳しさに肖って+1にした。

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 二〜五本目はまったく味が違う。着火前はだだちゃ豆のような香りだし、着火後は香水のようなシャンプーのような(モンテのオープンシリーズでも感じられた)香りが豊富にする。香りは口にすると甘くないが、味はけっこう甘く、香りが甘いようにもなる。何を言っているのかよくわかっていない。強かったと思ったが、二本目以降はいずれもライトミディアムという感じになっている。一本目の時には頭がおかしくなっていたのかもしれない。
 一本目は到着日に消費したので味が違ったのかもしれない。悪くはなくむしろ良いぐらいだったが。でも三ヶ月後に消費した五本目が一番甘くて美味しかった。

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