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  源氏物語「葉」
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 フィギュラドはベリコソやトルペドよりもどう見ても好きなのだがクァバははじめて。
 大きさはオリヴァのセリーVのフィギュラドに似ているものの、あれほど美味しそうな肌ではない。陽の差さない翳りある黄土色で、病的な薄さで、皺んだサランラップの様にラッパーが張っている。なのに巻きはあからさまに良い。隣の葉巻の血色が赤ら顔なので余計に病的に見えるのかもしれない。

 臍の部位は花火の煙を思い出す薫り。
 はじめからソフトで甘味ももう強く出てきている。吸口が小さいからか、舌にグラニュー糖をポツポツとふりかけるような、煙に刺されるような甘味。
 薬草系の薫りなのか、かえって頭痛を催したような気分になる。軽く、煙も少ない。そのせいか雑味が目立つ感じがあるのだが、雑味も薄いのである。乾いた芝草のような香りがほんのりとある。飼葉を喰うというのはこんな感じなのだろうかな、と思うぐらいで、人にはあまり美味しくないかもしれない。そこに香ばしい甘さが加わっている。いつの間にか甘味がカラメル風味になっているのであり、これなら馬も大変喜ぶだろう。と思う間もなく人の嗜好品ぐらい美味しくなっている。割り箸にカラメルを付けて舐めている様であるのは、これが綿飴のように軽いからかもしれない。細かいことを言うと綿飴には似ていないのである。草に替わって木の柔らかい風合いが出てきている。草は辛口のシナモン状の香ばしさに変わっている。軽いのにもったりと甘いのは頭痛が残っているからかもしれない。
 甘さはまったく異なるが、軽やかさと香りの一部でモンテクリストのオープンシリーズに似ているかもしれない。薄くも金木犀が出そうな雰囲気がある。後味が黄色い砂糖の木のようで美味しい。ここまで甘ったるいものははじめて。甘味が強いというか、鼻に来る甘味。相変わらず芝草が生えている。草枯れて広大に。草がスパイシーだからか、青汁ほどではないが豆や乳のまろやかさがほとんど無い。甘ったるいにもかかわらず。木もまろやかではなく、黄色い砂糖の木で、枯れた芝生に大量に転がっている。そういう大地にシナモンが飴のように降り、枯れたか焼けたか知れないものに生気を吹き込んでいるのである。
 自然なのに不自然である景観のお陰で終盤は甘く金木犀も咲き、ソフトで悠揚たるミディアム強になっていた。煙も最大口径の部分だった頃よりも増えている。コイーバにしかない、とか、モンテクリストにしかない、といわしめる特別の香味はないのだが、変梃な雄大さや甘さは他になかったので視点によっては極上なのかもしれない。
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