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  源氏物語「葉」
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|next cigar|$108/10+¥2500/10 ≦ ¥1400/1|2020/12/1・arr 12/8|
|―|6” x 50|16.19g|香:4.1~4.4 ave 4.3|残8|

 酸っぱい豚のような匂い。けっして良い匂いではないが、葉巻愛好家たちが興奮しそうな匂い。ただ、ここまで饐えた酸っぱい匂いを嗅ぐのは久しぶり、初めてだ。
 着火するとたおやかなダビドフワールドで、乾いた松茸の香に肌理細かい白土の味わい。白木というより、白い土、珍しいかもしれない。ダビドフクラシックよりも美味しい。土の方が好き、か。
 前回の一本目から二月以上を経ての二本目、こちらも702エントレアクト同様に乾燥地獄から復活したようだ。残り九本すべてのビニールを脱がして保管していた。
 軽やかで気さくで楽しくなる煙、花がどこからか漂ったり、はっきりスパイスが加わったり、着火後1センチの内でかなり香味の追加がある。差しはあって、引きはない。スパイスは甘いシナモンにして多孔質の小さな辛味が口全体に肌理細かく弾けてバブルバスよりも心地よい。炭酸水にも似るが、爽快さよりも味わい深さがまさりつつ、『奇跡のコーラ』でも飲むようである。
 炭酸衰えずありつつ酸味無きレモンやら、他にも何かしら果物の色が楽しく加わって、賑やかなパーティーの幻覚を呈する。いずれもが強く主張せず、上質な土をやさしく囲んでいる、さながら淡白な翁の誕生日を祝い、主役に日が差し続ける。だから中盤の変化が平らでも平然と美味しいのである。終盤はまさに、隠しても漂っていたプレゼントの花束が手渡される。
 こんなに美味しい物だとは思わなかった。いつ巻かれた物かもわからない。翁とか淡白とか言ったものの、枯れた感覚はまるでなく、薄さも微塵もなく、楽しく濃い一日だった。たった一本が誰かの誕生日の一日となってしまうほど。

 ダビドフ全般と比べての最大の特徴は、白木でなくコクのある白土である事、炭酸水。また始終グラニュー糖を一粒ずつ加えつづけるように根気よく甘い。
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