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  源氏物語「葉」
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|cigarOne|€378.85/12|arr 2018/9/20|
|RAG JUN 18|166mm x 52|18.54g|香:3.6~3.8 ave3.7|残8|

 スギスギせずに杉がかなり収まっている。非常におおらかで優しいところから、しばらくすると甘い花の蜜が垂れ、重厚なコクを思わせる炒ったナッツが煮えてくる。そこをさーっと杉の風が過ぎ、あっという間に爽やかになったり、風に潜まった景色が再び華やぐと蝶まで喜んで舞うようである。その杉風もシンプルで芳しい。
 それから杉風吹きつのり、おかしな話だが、風がクリームパン専門店を一周めぐってきたらしく、美味しい風に変る。パン屋は遠く離れているものの、風の知らせで何を焼いているのかがわかり、今度はナッツパンも焼き始めたらしい。
 パン屋と杉風の絵は、なんとも朗らかで丸っこい絵である。どうも絵具を蜂蜜水で薄めて塗っている。芋焼酎における芋の甘さの出方に似ているような、似ていないような。全体は概ねセピア的に黄色い。ただ、蜂蜜には必ず草の風味がかすかにせよ付き物である。花も草の一部ということかもしれない。
 ドローは悪くないがややむっしりしすぎ。こんなところにも杉が現れる。結局至る所でスギスギしている。ひねもす擬態で、一旦見破ればもはや杉にしか見えなくなるというもの。(重量を調べると前回よりも3g近く重い)
 終盤はパン・オ・金木犀・オ・スギで、穏やかに金色に高ぶる。森のクマさんの如く蜂蜜をより厚く塗りたくり、パンの表面にあったナッツを剥がしてパンの奥に仕込むなどして夢中になっていると一瞬塩素騒ぎが起る。途端にバターの代りにハッカ油が空から降ってきて、傘をさすも森は焼け野原の美味しい焦げ臭で、一体今度はどんなパンを風が運んでくるのか、それが運ばれることはないだろうなとクマさんは諦念で悦に浸る。
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