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  源氏物語「葉」
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|MES JUL 11|5.6 × 54|coh-hk|$396/10|重量:+1(15.01g)|算出:+6|香味:+5|計12点|

 午前一時過ぎ、月出。そして寒い。昼から寒く、何か無性に懐かしかったが、何が懐かしいのかわからなかった、肌寒さそのものが懐かしいというものでもないらしく、肌が秋を感じるのでもないようだった。秋を懐かしむにはあまりにも香りが欠落しすぎているのかもしれない。おとといの暑さと、今日これからの暑さに挟まれてはいた。
 昼からBHKを燃やすつもりだった。
 52、54、56と、蓋を全部開けてみて(厳重梱包なので結構大変)、全て3本ずつ残っていた。54だけ白カビ多発、保管条件は同じ。
 カビているから54に決めたのだが、いらぬ心配で、もうはじめから王者のコクがある。イカ墨スパゲティーなどの「黒い〇〇」が黒い味であることは絶対に(?)ないのだが、この黒色のない葉巻からは黒いコクがただならぬ雰囲気で漂う。焦げの風味でもなさそうだが、かすかに焼芋を連想させ、皮の風味の奥に、甘やかさがたっぷりと息づいている。
 ドローは軽々として、逆噴射で吹き矢が飛びそう。
 以前から「54は炭」と書いていると思う。素朴な炭にしては果実が爛熟し、花の派手さが増して来る。金木犀がラッパから底抜けに明るく響き出た初回の52を思い出すが、あれに黒さはなく新品の金管そのものだった。これも煌びやかに噴出しそうになるものの、黒いコクの層も厚い。花は地表の割れ目に光るマグマのように妖しいままである。
 黒さが茶を帯びてくると、判然コイーバ特有のナッツ盛りで、しかしコイーバ特有の草の緑が感じられない。酸味なども皆無で、王者の最盛期でしかなくなり、さらには王者が紅茶を嗜み始める。紅茶というのはあるいは緑の兆しなのかもしれない。それでもこの紅茶は紅茶と珈琲のブレンドである。なお紅茶にも珈琲にも合うお茶請けの味が濃い。むしろこれはお茶請けで、お茶請けが不在の紅茶や珈琲の幻を見せるのかもしれない。
 濃厚な焚火の美味しい香り。落葉が焦げている、やはり。52、56にはこの黒さがないように思っている、相変わらず。ナッツや紅茶にて56に、金の花にて52に、正体はかわらず54の炭らしい。極度にペーストされた炭。ねればねるほど色が変って今54は5256の利を奪いつつもあるという、三国志で言えばそうだなあ、そうそうだなあ。

 カルバドス(デュポン1977)は合う合わないといえば合うのかもしれないがちょっと味が分かりにくくなる。赤ワイン(ボルドー、シャトー・オー・カルル2012)の果実味は合う。葉巻がワインの渋みを和らげるほど柔らかく甘い。蒸留酒は2種類の花がせめぎ合ってしまう感じがした。赤ワインを殺さない、赤ワインに殺されないが、ハム(高級)やサラミ(高級)は殺していた。

 終盤そうそう、マグマではなく胡椒が噴出する。ハムに大量の胡椒をまぶしたからか。こうなると赤ワインが重要なつなぎ目を果たすようだ。
 最終盤、カルバドスのアルコールの辛味が胡椒をより心地よく引き立てる。渾然一体、引き立てつつ液体が辛味を和らげもし、香りの饗宴となる。ここに来て黒いコクもが丁寧ながらに暴れるのである。黒い黒いといってもマデューロ臭さからは程遠い、程よい湿感を保っている。(マデューロは湿気過ぎにして乾き過ぎの味をも伴う嫌いがあります。)
 ついに、これが煙であることを忘れていた。初心に帰れば「これが煙とは思えない」というところ、煙の意外さよりも、煙に抱く想像内の最上の味というほうが精妙な気がする。そのほうの極点に堂と座っている。

 サイズも春にしだる夜にちょうど良い。酔いがまわる頃に葉巻も終る。
 灰すら美味しいものに思えて、この灰を明日の朝食に混ぜてみようかと。ピーナッツバターに混ぜてパンに塗ると美味しいヨ。

 前回の記事を調べると2年2ヶ月ぶりだった。
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