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  源氏物語「葉」
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|OGA JUN 11|4.9 x 50|coh-hk|$260/25|重量:0(11.54g)|算出:+6|香味+4|計10点|

 着火後ほどなく、木から花がふうわり染み出す。どうして「ふうわり」なんてしているのか、花とともにベニヤの木がバニラの木に変るのからか。バニラの実がとととと熟成して香りを高めるに連れ、花もと金のように高く翻る。木だからだろう。この木は根っこのない木で、空中から生えている。天上に根っこが突き刺さっているかもしれない。そうして天下の先っぽ、つまり私の口から天上の気から養った雲を吐き出している。ということは地球が天上じゃないか。そうなのです、私は地球の反対側から見たように逆立ちしています、こうではありません、これはドーナツ型の惑星なのです。ドーナツの内側に立てば、天上も地上もこの惑星なのです。
 バターが浮いてきます。油のように浮いていながら、ぬるま湯のように軽い。
 折角の惑星が、バターだのぬるま湯だの、でもこれは惑星の話ではなく、最初から葉巻の話です。この葉巻は、だんだん、異常さを増してきます。花の数が異常なのです。いったいどこまで濃くなるの。金木犀が桜になったみたい。見た目は桜だらけ、匂いは金木犀です。考えてもみて下さい、ドーナツの惑星の四季とはそういうものです。秋と春が合体します。
 空を仰げばドミニカのダビドフがなかなかくっきり見えています、真天井は確かにハバナです。ドーナツの内側の空には太陽が浮いてない。この葉巻の煙は多分太陽に弱くて、太陽の光には負けてしまうかもしれない。しかし長年の夜にはこの乳白色の肌ざわりの煙が月に映える。月の濃さがある。ほとんど真昼のように明るく、夜の暗さがない。ドーナツ型の惑星では月はドーナツの真ん中にふうわり止まっています。真天井のハバナは月に遮られて見えはしません。月から香ってくるのです。

 このドーナツは今年が食べ頃、ついつい手を伸ばし、もう残一本になった。
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