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  源氏物語「葉」
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|TEB DIC 08|6 2/5 x 54|cigarOne|$218/10|重量:+1(17.99g)|算出:+3|香味:+3|

 味の構成は良いけれど、ケムリ少なく、不発に終る。巻き硬く、悪しき揮発性の木がちょろちょろ顔をのぞかせる。その顔は蛇の舌のような火で、吸う人の舌焼を誘う。
 褐色にしてはハバナの葉の味が濃く、ココナッツに合いそうなその褐色の味わいを呈しもし、何故か懐かしいほどモンテクリストの味がする。最近故知れず懐かしい葉巻ばかりだが、この純粋な懐かしさは酷く、二年ぶりに海を見た。着火前の様子からして懐かしかった事を覚えている。二分前の事を覚えている。着火後二分ぐらいで確かにココナッツの懐かしさもが葉巻本体から遊離して口中に馥郁とし始める。海に至るまでの防風林は短い。潮風があるというより、浜辺の賑わいがあり、しかも人けがないのである。ただ結果は冒頭のとおり、美味しそうで美味しくないような状態に終始する。潮風があるというよりも、浜辺の賑わいがあり、しかも人けがない、といったものが美味しいかは兎も角、寂しさを紛らわせるか、これを吸い終えて子供を明日本物の海に連れてってやろうといった気にもなりそうである。「明日海いこうか」「どうしたの急にパパ」「いや、なんだがね」「明日海いくって」「わーい、わーい」……私は孤独の方である。というより後者こそが孤独に因る短絡的な妄想である。家族が大量に居たって、孤独は孤独だろう。舌は交換できないのだから。(私は、耳なら、交換する方法を知っている。)
 波は盛り上がらず、安定したまま夕凪の海。余計な味が一度もしなかったが、海の疲れは最後にしっかり雑味となって加わる。

 後二本しかないけれど、どうしよう。吸い頃っぽいし、しかしこれはきっと夏に合うので、もう夏は終りなので来年の夏を俟とうか。リミターダとはいえ侮れず、遅ればせながら520は買おうと思う。
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