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  源氏物語「葉」
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|7" x 52|seriouscigars|$18.57|重量:+2(22.86g)|算出:+5|香味:+4|

 臭いはほぼ消えている。黒ずみに閉ざされていると云った方が良いようだ。
 ナチュラルとオスクーロを買ったが、このスモールバッチと名付けられた葉巻はナチュラルにしてマデューロよりも黒い。もう一つのオスクーロの方は更に黒くほとんど漆黒である。このナチュラルは黒みの底から赤みが兆しているラッパーが美しい。大きさもかなりの物だが、密度が高く、重量がAよりも重い、過去最高だと思う。
 こんな外観だから当然びびっていたものの、最初は優しい、懐かしい良い味がする。ダビドフプーロドーロにかなり似ている。甘く、お菓子のようで、シナモンの風味がしっかりしている。
 安っぽい藁ではないが、そのような朗らかな風味がチョコに巻かれたようにあり、朗らかなのに、リットーゴメスらしい高尚な強烈さを其処に潜ませているようで怖い。それにしてもとんでもなく美味しい物である。ダビドフよりも安定しているし、最後まで吸い切れれば非の打ち所がない銘柄で、他に類を見ない味わいがある。というか、他のリットーゴメスと異なり、これはダビドフのプーロドーロに似ているのだが。
 チョコは、何となくベネズエラ産(語感で選んだ)の、香高い、それでいて酸味の幽かな、珈琲でいえばマンデリンのような苦いチョコである。もっともチョコの香というより、この葉巻を吸っていると咽の状態がチョコを食べた後のような感じになってくる。チョコっぽく淹れた珈琲を飲んでいる所為もあるか。
 こんな事を書いているとやっぱりクッキーが出てくるのである。中身は明るく、通常のリットーゴメスよりも柔らかくふわふわしている。マデューロの染み臭い感じもほぼ無く、絶品の甘いマデューロである。
 何処が葉巻で何処が珈琲なのか境界線がぼやけたような、珈琲と同化してしまうような相性の良さがある。クッキーも珈琲に合う。
 巻きも良く、火種が安定している為、灰の縞模様までもが美しい。
 おそるおそる吸っている為か、煙量は少なく、少なくても十分濃い。静かで高貴、甘くふわふわして、懐かしくないポルトガル時代のスパイシーさをも感じる。
 箱は105本入りなので買いたい気も起こらないが、5本ぐらいは購入して秘蔵にしたい。……
 中盤に入ると甘いままに金木犀が匂い立つ。それがまた濃くもささやかである。すぐに木と紙の風味になる。それから間もなく衰えが兆し始める。
 早くもニコチン酔いとなり、酔いと重なって衰えを早く感じてしまったが、また美味しさが復活するよう。
 中盤までは安定感が高すぎて、ほとんど味の変化もなく美味しい。灰を落とした直後に茨味を幽かに感じると云う、お手本のような葉巻である。
 今回のリットーゴメスでもまた身体が葉巻に負けた。類稀な美味だが、やはり強者向けなのだろう。
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