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  源氏物語「葉」
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|EMA OCT 07 (19444/20000)|5.5 x 50|coh-hk|$198/10|重量:+1(14.84g)|算出:+5|香味:+4|

 丁度五年物。
 静かな荒野感。
 薄くとろけるような透明な甘味。
 ミルクチョコの香。
 ムスク(?)。
 非常に複雑な感じがして、特に荒野感が複雑さを高めているらしい。グロリアクバーナやラファエルゴンサレスやレイデルムンドに感じ、べガスロバイナにはあまり感じない荒さであり、その荒い風味が何故か丁寧である。前回もこのような事を書いている。そこに一本目のとろけるような甘味が戻ってきていて、なおもべガスロバイナの味を感じさせるので嘗てなく突出した要素が絡み合っている。普通というか慣例というか、突出していない要素がいくら絡み合っても「複雑」という言葉は出てこないと思う。わかりやすい複雑さなのである。
 2センチ進むと突如強くなる。刺激的で心地よい辛味が立ち、甘い草をちゅーっと吸っているような味の濃さ。甘さや草が色濃いのに、ハバナ葉らしい茶色い味がまったく隠されない。むしろ草が消える。
 中身の詰まった吸い込みのかたさも凝縮感に繋がっている。手頃な大きさで、なかなか燃え進まず、有り難い。
 何だろう、この品の良いフルボディは。凹凸が豊富なようでいて丸い。

 筆者は葉巻というものは五年で熟成のピーク頃となり後は枯れ始めるという根拠のない考えを持っており、それならばと思って着火したら、単に美味しさのピークを感じるばかりだった。唖然とするほどの美味に気圧される事はなかったが、一つも欠点がなく美味ばかりが押し寄せた。ブルックナーの交響曲七番のように、前半の二楽章で盛り上がり、後半の二楽章は悪くもない。

 赤ワインの古酒のような美味でもありながら、赤ワインの古酒は合わない。夜中でも紅茶が良い。思えば酔わせない類の葉巻でもあった。残三本。
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