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  源氏物語「葉」
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|BRU SEP 10|6 2/5 x 42|coh-hk|$184.50/25|重量:−1(9.96g)|算出:+6|香味:+4|

 9.96gの軽量なのに吸い込みがぎりぎりである。同じ箱で今のところ最大3.6gも個体差がある。目分量でもこれほどずれないだろうに、葉巻好きというのは実に寛容だなと思う。ただのハバナ中毒に許すも許さぬもないか。安定感で阿諛しないのか、しえないのか未だに知らない。

 やっぱりこの葉巻には「揮発性の木」があるのだが、それでも不思議な美味しさ。チョコバニラのようなコクが、こっそりと官能を刺激しているらしい。
 変化も精妙で、チョコバニラと揮発性の木とのバランスが徐々に入れ替わってきて、ほとんど揮発しなくなり、吸い込みも楽に、煙量も増え、深々しい味なのに苦くない、おかしな膨らみがある。茶色い綿飴のような、空にあれば汚いものも、地上の雲である。地上をそのまま雲の上(天上)に変えてしまう逆説というか強引さが葉巻にはある。木が再び出てきてもハバナの土が豊富であまり目立たない。
 バニラというのはチョコを膨らます為だけにあるようで、非バニラに近い。それによってチョコもチョコらしくはないのである。
 コクに白い部分もあるというか(「白いコク」というのはロッテの板ガムを口に入れた瞬間のようなあれである)、なんだか軽快な感覚もあって、つい先日の「ロメオ風のラモンアロネス」を思い出す。白くて茶色いというか。この箱の一本目は沈没船のような荒い重厚さだったが、こちらは雲に乗るような単純な美味しさで、単純な方がどうも難しい。木犀が単独で咲かずに、茶色いコクに滲んでいるのは珍しい。色彩感覚を鍛えた画家が品評したら良い。
 木が煩くない時に、草が隠し味になって、草が必ず花を揺らしている。
 美味しい葉巻に特有の膨らむ類の味の出方で、後半でもライトボディを維持している。
 残7センチぐらいでコクが消えてバランスが著しく崩れて雑味が出る。少し持ち直しても、小便を我慢している人のような葉巻になってしまう。そして、同時に漏らしてしまう心地よさがある。実際、後ろめたさもなく、出しては呑み、出しては呑み、煙らしい永劫循環に加えて、残5センチでコクが復帰する。
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