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  源氏物語「葉」
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|5 3/4 x 46|AtlanticCigar|$10.25|+4|+3|

 二本目。前回の味はほとんど憶えておらず、記述を読み返してもまったく参考にならない。ただ巻きは硬く、吸い込みもみっちりしている。ラッパーは薄くない。

 香り高いタバコのような、キャビンを空吸いしている時のような気高い香りがする(キャビンは気高くないが、そんな感じがする)。火を点けているのに空吸いしているような品のある香りがするのである。さすが葉巻。
 喫感は全然違うが、香り高さによってコイーバを思い出す。ほんの僅かにコイーバ風味が隠れているのかもしれない。どことなくシガリロっぽさを残したような強さと辛さがあって心地好い。苦味や強さや辛味はあるのに雑味はない。モンテクリストエスペシャルNo2にも少しだけ似ている。
 Cubanoとはかなり違っている。Cubanoほど木っぽくなく、もっと高い葉っぽさがあって、苦味も高級煎茶の苦味に似ているようだし、花には高山の中国茶を匂わすふうもある。
 黄金の焼芋のような甘味や旨味もしっかり出ていて、やっぱり『キャビンの最高級品』を吸っているような感じになる。焼芋をキャビンで燻製したというか。
 他の葉巻とは別種というか、あるいはこれぞ葉巻というべきか。つくづく美味しい葉を吸っているのだなぁと思って、何の景色も浮かばない。
 こちらの方が輪郭っぽくビビッドだけれど、オーパスⅩに近い柔らかい風味もある。オーパスⅩの絶頂はまろやかタイ風ココナッツカレーだったけれど、こちらは栗のみのお粥のような柔らかく旨い芳香。栗の落雁のような。輪郭は樫樽で、樫樽貯蔵の芋焼酎のような感じもあるかもしれない。
 変化もかなりのもので、良くも悪くも中盤以降には炭酸めいた酸味が加わる。煙らしからぬ美味感だったのが、かなり煙っぽくなる。それでもキャビン風の香りは損なわれない。揮発性の木に近づきもするのだが、嫌味は出ず、煙量は多くないのに色々なモノがよく燃えている。
 三口に一口ほどのペースで香りに浮遊感のある旨味が加わって恍惚とする。芋と花との結婚式のシャンペンのような。それでいて非常に葉っぽく、結局結婚式の料理が落葉で焼いた焼芋になる。秋から冬にかけての味覚だと思う。事実との相違が甚だしいけれど、日本人が日本で作った葉巻があればきっとこんな味がする。だからどうして「アメリカーノ」と命名されているのか変な感じがする。ジャパニーズ・ウヰスキーのような。
 芋、栗、とくれば、洋菓子の南瓜っぽいところもあったかもしれない。スパイスもそういうお菓子に振りかけられているような風情だった。終盤、木のエグ味がなくはない。最終盤で旨味が炸裂するような事もない。
 強さはミディアム強に感じられたが、しまいには喉にぐっとりと来る強さがある。箱で欲しい。
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