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|6 x 42|Vegas de Santiago|$0/2|+1|+1|
D8とヘリテージを10本ずつ購入した時にオマケで2本くれたもの。
葉がかなりぎっしりしていて重い。ラギート1とほぼ同じ味わいだがコロナの方がパンチがありそう。やや細く、かなり重い鋼の、強烈なパンチなので強者向けの葉巻だと思う。
ギリギリだが難なく吸い込める。ラッパーはかなり黒い焦茶色で蜜のようにべとついている。
煙は重く辛く苦く甘い。荒いというより、真面目に強くしているようなところがこわい。その中には軽さも感じる。重さの中にある軽さを楽しむべきなのか、芝生に生えた玉蜀黍のようなものがある。「玉蜀黍味の葉巻が好き」なんて聞いたことはないけれど。
約2センチ進むと苦さや辛さが和らいで花が香り、玉蜀黍が少し美味しくなる。序盤は本当につらかったが、なんとか切り抜けた。完全に切り抜けたのではないがかなり優しく変化した。玉蜀黍も葉巻らしく木質めいてくる。花が香りつつ、苦味と甘さがずっとあるので、煮詰めすぎたジャムのようにも感じられるかもしれない。甘藷のようにも思える。
後半は苦味ばかりが強くなった。それでも甘味は消えない。甘味は根強い。
おとなしくなった花が苦味をチョコに変えそう。玉蜀黍からチョコに至るのだったら凄いが、チョコは薄くて苦い。
灰はあまりリングを刻まず扁平で、葉が詰っているのでリングを刻む隙間が無いのかもしれない。それでも吸い込み難にならないのは薄いハバナ葉ではないからだろうか。それにしてはけっこうハバナっぽい味も閃く。最後には花が酒臭くなった。
けっこう強烈で、一本の中に美味しさと不味さが共存している。パンチが欲しい時にはいいけれど、美味なるものを燻らせたいという時には半ば不適切らしい。
D8とヘリテージを10本ずつ購入した時にオマケで2本くれたもの。
葉がかなりぎっしりしていて重い。ラギート1とほぼ同じ味わいだがコロナの方がパンチがありそう。やや細く、かなり重い鋼の、強烈なパンチなので強者向けの葉巻だと思う。
ギリギリだが難なく吸い込める。ラッパーはかなり黒い焦茶色で蜜のようにべとついている。
煙は重く辛く苦く甘い。荒いというより、真面目に強くしているようなところがこわい。その中には軽さも感じる。重さの中にある軽さを楽しむべきなのか、芝生に生えた玉蜀黍のようなものがある。「玉蜀黍味の葉巻が好き」なんて聞いたことはないけれど。
約2センチ進むと苦さや辛さが和らいで花が香り、玉蜀黍が少し美味しくなる。序盤は本当につらかったが、なんとか切り抜けた。完全に切り抜けたのではないがかなり優しく変化した。玉蜀黍も葉巻らしく木質めいてくる。花が香りつつ、苦味と甘さがずっとあるので、煮詰めすぎたジャムのようにも感じられるかもしれない。甘藷のようにも思える。
後半は苦味ばかりが強くなった。それでも甘味は消えない。甘味は根強い。
おとなしくなった花が苦味をチョコに変えそう。玉蜀黍からチョコに至るのだったら凄いが、チョコは薄くて苦い。
灰はあまりリングを刻まず扁平で、葉が詰っているのでリングを刻む隙間が無いのかもしれない。それでも吸い込み難にならないのは薄いハバナ葉ではないからだろうか。それにしてはけっこうハバナっぽい味も閃く。最後には花が酒臭くなった。
けっこう強烈で、一本の中に美味しさと不味さが共存している。パンチが欲しい時にはいいけれど、美味なるものを燻らせたいという時には半ば不適切らしい。
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|7 1/2 x 40|Vegas de Santiago|$66/10|+3|+2|
先日のヘリテージとこのD8を交互に吸っている。D8のほうがずっと優しくて好みだが、強さはフル近くあると思う。Heritageと併せて10本吸ったところ、巻くのが上手らしく、どれもやや硬めの絶妙なドローだった。90分以上かかる。
無点火で吸っているとダビドフによく似た黴の生えた下駄箱というか松茸の匂いがある。着火すると芝草かなにかに変わってしまうはずだが、途端甘味に襲われる。しかも松茸が残っている。ダビドフのような肌理はなく刺すような強さがあるのだが、甘味がぽうっとなって、木が膨らむかのように膨らむ。かなり甘口だけれど柔軟。吸い始めはけっこう辛いが、一口目から柔らかい木香が漂う。一口毎に次々と香味が乗ってきて、いずれもしおらしく、花や素朴パンやバターやスパイスなど。鼻が痛いぐらいだが、既に美味しい。既に美味しいのにさらに期待してしまう。香味に浮遊感があるのだが、期待の方向がさらなる浮遊なのか地に足を付ける事なのかわからない。
1センチほど進んだだけで金木犀がささやかに咲いている。木肌はマイルドな珈琲のようにも感じなくはない。味が黄土色っぽいのか、パルタガスの荒々しさ(ただしHeritageに比べると断然弱い)と、パルタガスより柔らかいタイプのキューバモノの旨味を、始終コスタリカの艶で甘く閉ざしたようなイメージ。木土革などの葉巻の皮のような香味がハバナに似ていないのだと思うが、似たものがなくはない。ヘニオスに少しばかり似ているのである。ヘニオスのステーキソースのような濃厚さはないけれど。コスタリカの元気さの中に、キューバがひっそりと息衝いているというか。
中盤過ぎには金木犀がシャンプーっぽくなり、さらに進むと甘味が粉っぽい旨味になる。かなり鮮やかな変化で、それからまた花のようになるが、これはもう金木犀ではない。薫る花ではなく、甘い花。するととうとう小便が染みたような味わいが出てくる。それからさらに粘土が巻き付く。最終盤の変化は忙しい。最々終盤では再度金木犀が不死鳥のように出てくる。そして死臭が出始めるかと思うとなかなか死なずに、終盤にひょっこり出てきた各々の香味が渾然一体となってとんでもなく華やかなフィナーレがお辞儀する。Heritageも凄かったがこちらも凄い。
結局、あんまり美味しいので刺すような刺激が始終あったのになかったかのようだった。むしろ軽く刺激があって良かったかのようだった。安さの所為で、これをシガリロなんかと勘違いしていて、不必要な棘を甘美化しているのかもしれない。
結局残り3センチまで吸って、少し気持ち悪くなった。最後は美味しいまま嫌々捨てた。
ニカラグアものなどに比べると良くも悪くも随分ハバナっぽいと思う。ニカラグアものといってもあまり試した事はないけれど。比較ばかり考えていると何処の何が美味しいのかわからなくなる。Heritageにある特異な香りはないにしてもHeritageよりもハバナに近かった。そのハバナっぽさには、ハバナの老練な感じはなく、ハバナに羽を生やしたダビドフの恍惚感もない。無いのが不思議なぐらい美味しい。したがって美味しいのが不思議なぐらい不味いということになってしまいかねない。
こういうものがあるとコストパフォーマンスの値には「時間」や「重量」も加味しなければならないと切に思う。MONTECRISTO No.4がこれと同じく|+5|+3|になっているが、こちらは時間が倍もあるのである。MONTECRISTO No.4の方が美味しいかというと、美味しいような気もするし。これを+2にしてしまって様子を見よう。ラギート2があればデイリーにできるのだけれど。
1本目と5本目はこのようなものだった。2〜4本目は「雑味のある米煎餅」とでもいうような味わいで美味しくない。ばらつきはある。
先日のヘリテージとこのD8を交互に吸っている。D8のほうがずっと優しくて好みだが、強さはフル近くあると思う。Heritageと併せて10本吸ったところ、巻くのが上手らしく、どれもやや硬めの絶妙なドローだった。90分以上かかる。
無点火で吸っているとダビドフによく似た黴の生えた下駄箱というか松茸の匂いがある。着火すると芝草かなにかに変わってしまうはずだが、途端甘味に襲われる。しかも松茸が残っている。ダビドフのような肌理はなく刺すような強さがあるのだが、甘味がぽうっとなって、木が膨らむかのように膨らむ。かなり甘口だけれど柔軟。吸い始めはけっこう辛いが、一口目から柔らかい木香が漂う。一口毎に次々と香味が乗ってきて、いずれもしおらしく、花や素朴パンやバターやスパイスなど。鼻が痛いぐらいだが、既に美味しい。既に美味しいのにさらに期待してしまう。香味に浮遊感があるのだが、期待の方向がさらなる浮遊なのか地に足を付ける事なのかわからない。
1センチほど進んだだけで金木犀がささやかに咲いている。木肌はマイルドな珈琲のようにも感じなくはない。味が黄土色っぽいのか、パルタガスの荒々しさ(ただしHeritageに比べると断然弱い)と、パルタガスより柔らかいタイプのキューバモノの旨味を、始終コスタリカの艶で甘く閉ざしたようなイメージ。木土革などの葉巻の皮のような香味がハバナに似ていないのだと思うが、似たものがなくはない。ヘニオスに少しばかり似ているのである。ヘニオスのステーキソースのような濃厚さはないけれど。コスタリカの元気さの中に、キューバがひっそりと息衝いているというか。
中盤過ぎには金木犀がシャンプーっぽくなり、さらに進むと甘味が粉っぽい旨味になる。かなり鮮やかな変化で、それからまた花のようになるが、これはもう金木犀ではない。薫る花ではなく、甘い花。するととうとう小便が染みたような味わいが出てくる。それからさらに粘土が巻き付く。最終盤の変化は忙しい。最々終盤では再度金木犀が不死鳥のように出てくる。そして死臭が出始めるかと思うとなかなか死なずに、終盤にひょっこり出てきた各々の香味が渾然一体となってとんでもなく華やかなフィナーレがお辞儀する。Heritageも凄かったがこちらも凄い。
結局、あんまり美味しいので刺すような刺激が始終あったのになかったかのようだった。むしろ軽く刺激があって良かったかのようだった。安さの所為で、これをシガリロなんかと勘違いしていて、不必要な棘を甘美化しているのかもしれない。
結局残り3センチまで吸って、少し気持ち悪くなった。最後は美味しいまま嫌々捨てた。
ニカラグアものなどに比べると良くも悪くも随分ハバナっぽいと思う。ニカラグアものといってもあまり試した事はないけれど。比較ばかり考えていると何処の何が美味しいのかわからなくなる。Heritageにある特異な香りはないにしてもHeritageよりもハバナに近かった。そのハバナっぽさには、ハバナの老練な感じはなく、ハバナに羽を生やしたダビドフの恍惚感もない。無いのが不思議なぐらい美味しい。したがって美味しいのが不思議なぐらい不味いということになってしまいかねない。
こういうものがあるとコストパフォーマンスの値には「時間」や「重量」も加味しなければならないと切に思う。MONTECRISTO No.4がこれと同じく|+5|+3|になっているが、こちらは時間が倍もあるのである。MONTECRISTO No.4の方が美味しいかというと、美味しいような気もするし。これを+2にしてしまって様子を見よう。ラギート2があればデイリーにできるのだけれど。
1本目と5本目はこのようなものだった。2〜4本目は「雑味のある米煎餅」とでもいうような味わいで美味しくない。ばらつきはある。
|7 1/2 x 40|Vegas de Santiago|$66/10|+3|+2|
コスタリカのメーカー直売のようなものらしい。メーカーの最高級品であるHeritage、D8の2銘柄の、トリニダッドフンダドレスと同サイズのものを各10本ずつ購入。
注文から19日後に到着。注文から発送のメールが来るまでに5日ほどかかった。税関で開封されているが、みっちりビニール包装されているからか湿度にはさほど問題ないらしい。クラーボックスに入れたらボックス内の湿度が上がったぐらいなので、過加湿状態で発送するのかもしれない。今日が雨だからかもしれない。残念だったのは、箱入りだと思っていたのにビニールに包まれていたこと。人間には箱を集める習性があるから。
到着日に1本吸った。
Heritageのラッパーはノコギリクワガタのような赤みがかった黒い甲虫の色。香りがピニールを剥いだ直後は便所っぽいが、剥がすとすぐにけっこう消えて、鰹節のようになる。
着火して火が落ち着くと熟れた甘さがすかさず整うが、香りは熟れたものが焦げるとでもいうふう。葉巻の甘さは果実の皮が焦げる事で果実が熟れる事になるらしい。だから皮を取り除けば非常に凝縮された甘味を体感できるはずなのだが、葉巻では皮を剥く事ができない。そうやって諦めていると果実ではない成分にズレて愛着を感じるようになる。甘い干し草が炊きたての米のような旨味を伴うのである。味は変わっていないのに、そうなる。
中盤から終盤に差し掛かる辺りで恍惚としそうなほど珍しい香味が出てくる。金木犀っぽくなるのだが、花はむしろ奥に潜んでいて、これまで食した事が無い木、つまり正体が木なのか解らない木がぼうっと現れる。ぼうっとしているのに幽霊よりも確実である。香味は序盤よりもこの時点のほうが軽やか。
雑味や濃厚さがあるけれど、非キューバモノをダビドフ化したような印象がなくもない。とはいえ終盤ではキューバモノをダビドフ化したような感じもするし、ちょっと比較に難を感じる。無点火で吸っていると確かにダビドフに似た下駄箱臭というか松茸の匂いが微かにあるのだったが。
しかしこの終盤の香味は何かに酷似している、なのに思い出せないというか、思い出せないぐらいこちらのほうが質が高いらしい。といってもこれから雑味を取り除けば至高の美味しさになるかと想像してみるとそうならない気がする。終盤で気持ち悪くなり始めたのがいけなかったのかもしれない。軽やかさに奇妙な重さがあるというか。
最終盤に味がガラリと変わった途端、火が消えやすくなった。五回ぐらい再点火したと思う。残り8センチほどで強烈な雑味が出て終了。
芋っぽさこそないものの荒々しさはパルタガスにそっくり。
5本目
全体的に微かな辛味を伴う刺すような苦味があったが、不快なイガイガしさとは少し違うかもしれない、似ているけれど。味にばらつきがあるらしく、ほっこりした旨味を感じるものもあれば、凄く甘いものもある。ほっこりというと栗っぽいけれど、栗らしく棘も刺さっている。そこにやや花のような香り。
栗というより、煙も鰹節っぽいのかもしれない。煙になった鰹には着火前の臭みがなくて、コクがある。花は強まってきて木犀になる。こうなるとモンテクリストに似ているといいたくなるのだが、ハバナで近いものをあげるとパルタガスのセリーPだと思う。栗だの鰹だのといったものはやや芋っぽくもあるし。ただハバナ感はD8に比べてかなり少ない。さらに金木犀が強くなると結局パルタガスよりもモンテクリストに近くなってしまう。独特の魅力は薄いし、雑味と感じられる成分がなくないけれど、立派な強さと木犀の濃さと価格の安さとでまったく不快感がない。苦しさの中に美味しさを十分求められる感じ。中ほど、薫るだけだった華やかな金木犀が茎っぽさや粘土臭を帯びてくるところも本格的である。要熟成なのかもしれない。もう10本中5本も消費してしまったけれど。
飽きて適当に吹かしていたら、終盤に赤いものを茶色くする特殊貴腐のような果実味と甘味がまざまざと出てきた。そこに金木犀や粘土や穀物や雑味が加わって大変な事になっている。木犀もピコレットのように強烈に染みている。凄い。凄いのに羽を毟るなにかが邪魔をする。
コスタリカのメーカー直売のようなものらしい。メーカーの最高級品であるHeritage、D8の2銘柄の、トリニダッドフンダドレスと同サイズのものを各10本ずつ購入。
注文から19日後に到着。注文から発送のメールが来るまでに5日ほどかかった。税関で開封されているが、みっちりビニール包装されているからか湿度にはさほど問題ないらしい。クラーボックスに入れたらボックス内の湿度が上がったぐらいなので、過加湿状態で発送するのかもしれない。今日が雨だからかもしれない。残念だったのは、箱入りだと思っていたのにビニールに包まれていたこと。人間には箱を集める習性があるから。
到着日に1本吸った。
Heritageのラッパーはノコギリクワガタのような赤みがかった黒い甲虫の色。香りがピニールを剥いだ直後は便所っぽいが、剥がすとすぐにけっこう消えて、鰹節のようになる。
着火して火が落ち着くと熟れた甘さがすかさず整うが、香りは熟れたものが焦げるとでもいうふう。葉巻の甘さは果実の皮が焦げる事で果実が熟れる事になるらしい。だから皮を取り除けば非常に凝縮された甘味を体感できるはずなのだが、葉巻では皮を剥く事ができない。そうやって諦めていると果実ではない成分にズレて愛着を感じるようになる。甘い干し草が炊きたての米のような旨味を伴うのである。味は変わっていないのに、そうなる。
中盤から終盤に差し掛かる辺りで恍惚としそうなほど珍しい香味が出てくる。金木犀っぽくなるのだが、花はむしろ奥に潜んでいて、これまで食した事が無い木、つまり正体が木なのか解らない木がぼうっと現れる。ぼうっとしているのに幽霊よりも確実である。香味は序盤よりもこの時点のほうが軽やか。
雑味や濃厚さがあるけれど、非キューバモノをダビドフ化したような印象がなくもない。とはいえ終盤ではキューバモノをダビドフ化したような感じもするし、ちょっと比較に難を感じる。無点火で吸っていると確かにダビドフに似た下駄箱臭というか松茸の匂いが微かにあるのだったが。
しかしこの終盤の香味は何かに酷似している、なのに思い出せないというか、思い出せないぐらいこちらのほうが質が高いらしい。といってもこれから雑味を取り除けば至高の美味しさになるかと想像してみるとそうならない気がする。終盤で気持ち悪くなり始めたのがいけなかったのかもしれない。軽やかさに奇妙な重さがあるというか。
最終盤に味がガラリと変わった途端、火が消えやすくなった。五回ぐらい再点火したと思う。残り8センチほどで強烈な雑味が出て終了。
芋っぽさこそないものの荒々しさはパルタガスにそっくり。
5本目
全体的に微かな辛味を伴う刺すような苦味があったが、不快なイガイガしさとは少し違うかもしれない、似ているけれど。味にばらつきがあるらしく、ほっこりした旨味を感じるものもあれば、凄く甘いものもある。ほっこりというと栗っぽいけれど、栗らしく棘も刺さっている。そこにやや花のような香り。
栗というより、煙も鰹節っぽいのかもしれない。煙になった鰹には着火前の臭みがなくて、コクがある。花は強まってきて木犀になる。こうなるとモンテクリストに似ているといいたくなるのだが、ハバナで近いものをあげるとパルタガスのセリーPだと思う。栗だの鰹だのといったものはやや芋っぽくもあるし。ただハバナ感はD8に比べてかなり少ない。さらに金木犀が強くなると結局パルタガスよりもモンテクリストに近くなってしまう。独特の魅力は薄いし、雑味と感じられる成分がなくないけれど、立派な強さと木犀の濃さと価格の安さとでまったく不快感がない。苦しさの中に美味しさを十分求められる感じ。中ほど、薫るだけだった華やかな金木犀が茎っぽさや粘土臭を帯びてくるところも本格的である。要熟成なのかもしれない。もう10本中5本も消費してしまったけれど。
飽きて適当に吹かしていたら、終盤に赤いものを茶色くする特殊貴腐のような果実味と甘味がまざまざと出てきた。そこに金木犀や粘土や穀物や雑味が加わって大変な事になっている。木犀もピコレットのように強烈に染みている。凄い。凄いのに羽を毟るなにかが邪魔をする。
銘
囹
月