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  源氏物語「葉」
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|coh-hk|$194/25|arr 2017/9/27|
|ALO OCT 16|6 1/5 x 47|9.80g|香:3.3~4.3 ave3.8|残1|

土臭い芋が茎に変わり、茎が花に変わり、花が花に変わり、外界からももうすぐ薫るであろう金木犀と全くの同香に終わる。
完全な三楽章構成で、序盤芋旨くも土荒く、二種の花の緩徐楽章を経て、終楽章で外界に連れ出される。
三種類の花と、序盤から終盤に至る完璧な遷移。
序盤を終盤で解決させる形式、間を繋ぎ不穏さを残す二楽章のテクニック。
序盤の芋は中盤にも埋まり続け、終盤でも金木犀の元に埋まって濃い。
序盤と中盤はどちらかといえば淡く、終盤で一気に克明な色が現れる。
匂いが克明で、目には見えないため、夜の散歩道となる。
序盤淡くも強く、また強くも淡く衰えているようでありながら終盤に衰亡の兆しは見えない。
淡かったりするから、それが懐かしさを高め、芋や土を懐かしむかと思いきや、外界の一年ぶりの金木犀を懐かしむのと完璧に同じ懐かしさ。
三種の花の、金木犀は完璧に金木犀と同一だった。
最初は菊か何か、次も菊か何か、この二番目の花は菊にしては甘さが乗り、金木犀の芳香は鋭く甘い。
中盤ではカスタード等の風味が甘いというには控えめすぎる甘さをもつ。
金木犀にはカスタードの甘さも土中に混じるが、ひたすら金木犀が目立つ。
一楽章と二楽章は渋く、三楽章は華やかながら控えめな孤独な夜。
三楽章は短い。根元付近に始まり、根元付近に終わる。
終盤の短さが渋さを受け継ぐ。
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パルタガスの基礎を完全再現している。
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|coh-hk|$194/25|2017/9/27|
|ALO OCT 16|6 1/5 x 47|?g|香:2.8~3.4 ave3.1|残4|

 これはパルタガス中のパルタガスで、他のパルタガスらしからぬパルタガスもまたパルタガスであろうという反論の矢を自分で放つにも、パルタガスにしかない成分がパルタガスの中で此処にもっとも濃いという意味で、小うるさい矢は的を外れる。おおまかに、他の成分が薄いという意味でもある。もちろんこれも葉巻だから、他の成分が皆無にはならない。
 D4、バーニッシュ、ペテコロエス、E、P、ショート、ルシタニア、どれもこれに比べるとパルタのガスが薄い。(ルシタニアの1センチと廃になったラギート1は比肩するかもしれない)
 ただ、こうなるまでに2年半は必要らしい。残4本でようやく直面するのだが、それ以前は、何か、しみったれたような、サザエさんのような、よくともつまらない味に支配されている。日曜の夕方の、休日を大切にしすぎる気持ちを裏切るようなつまらない香気である(学校嫌いな学徒の感覚)。月曜日が休日ではないというだけの理由で、月曜即ち未来の重圧が日曜の今を潰すのである。今は学徒ではないから、サザエさんにも何も感じない。
 要するに2年半で現れたるは明日を生きる芋で、甘藷のようなフレンドリーなものでなく、使い勝手の良い馬鈴薯よりももっと土臭く、ずっと朴訥な、里芋の類の粘る味がする(ルシタニアの1センチならもっと粘りが膨らむかもしれない)。芋もまた、つまらない味わいとも言える。つまらないから、初心者にはきっと向かない。華やかな葉巻に飽きてつまらなくなったら、里芋の需要が増す。此処にあるは里芋の鏡でありながら、鏡は芋くさく曇って、里芋なんぞを葉巻の初めに選ぶような珍妙な人はあまりいない。皆無ではないものたちの明るい膨らみを幽かに覚えつつ、思考というのは暗さから生じるから、思考したい初心者はこれを一番に吸うと良い。(明るさに至った途端、思考停止なので、気をつけろ。)
 これだけなのである。この葉巻、潔い。
|OBM ABR 17|4 4/5 x 50|coh-hk|$80/10($1=110円)|重量:0(?g)|算出:−2|香味:0|計−2点|

この箱のD4はひどい。今やD4は全部ひどいのではないかと心配してしまう。偽物という感じではない(ラッパーの色は昔より濃い)のだが、旨味なく、えぐみしぶみ多い。
昔感じた桃の片鱗微塵もない。
|ALO OCT 16|6 1/5 x 47|coh-hk|$194/25($1=110円)|重量:0(10.34g)|算出:+4|香味:+3|好み:+1|計8点|

 ダビドフ漬けの後のハバナは大変美味しい。ダビドフは連続禁忌なのかもしれない。旅行から帰って「自宅が一番」というふうに、この葉巻はピタリと家に収まる。
 とはいえこれがハバナとして極上かというと全然ダメで、ラベイユの蜂蜜の力を借りることになった。不足を補った煙には良いものしか見えず、急に金木犀もが水を得て元気に芬芬と香るようになる。草も美味しそうに匂い立つ。若干春菊の癖。
 いつもいかにもな風格があってなかなか良いのだが、価格等も考えるとペテコロエスの方が上かな。
メモ抜粋(さすがに同じ物50本も書きませんが、記事にしないメモが大量にあります。)

ペテコロエス
8.72g
8.48g
昨日9.64g(キャップ落としても9.64gある。さすがに吸い込みが悪い。)
今日7.35g
9.11g

※昨日今日というのは今日の昨日今日ではないのですが、落差にビックリした二日がありました。
|OBM ABR 17|4 4/5 x 50|coh-hk|$80/10($1=110円)|重量:0(12.99g)|算出:0|香味:+1|好み:0|計1点|

 少し昔は群を抜いて白い葉だったはずだが、だいぶ焦茶寄りに変っている(?)。|クラロ|コロラドクラロ|コロラド|コロラドマデューロ|マデューロ|という判りにくい色見本を手に、左のほうのロコロが少し見ない内にロマデにすっかり変ってしまった、アルプスのクララが下山して妙に焼けちゃった感がすごい。
 空吸いしていても佃煮のごときマデューロ感溢れる湿り気を感じる。巻は10本とも美しいが、切ったこの一本はドローがやや硬。こうして芝生の佃煮をしばらく堪能しました。
 昨日のプレシデンテとうってかわって木が強い。ドロー難の所為か。ドローが詰まると揮発性の木が出易いと記憶しているが、そこまでドロー難でもないはずなのに。やっぱり味わいもマデューロ寄りになっているなぁ、コイーバみたいにマデューロシリーズを作ったのならわかるけれど、D4の味がこんなに変ってしまって良いものなのか。尤も刻たばこと違って品質の均一化は難しいのではないかとは思う。でもさすがにマデューロまで行っちゃうというのは不自然である。(事情通の方は何か知っていらっしゃるでしょう。此処は煙に巻かれるだけのブログなので詳細不明のままなのです。)
 昔は白いだけに「桃」を感じたと思う。今はノンキューバンを思い出させる味が出てきて、ノンキューバンに感覚が塗り潰されてしまう。
 「桃」で弊ブログ内を検索すると多少興味深い考察が生じる。書いた人にしかわからないような桃に関する考察もあるのですが、わかってもらえそうなのは、サンクリストバルに似ているという点でした。
 白いD4を吸った時に「桃味」と書いていたかなと思ったが、出てこない。それと、少し昔といって、7年ちかく前だった。7年もあれば、少しずつこっそり黒ずんで今に至ったのか。
 マデューロっぽさはたとえ良いとしても、ペテコロエスの経験からして1年は熟成させないとダメかもしれない。
 ラム酒で誤魔化すとなかなか美味しい。ストレートのラムは「揮発性の木」という悪を押し流してくれます。ただ、悪はさざ波のようにいつまでも打ち寄せて参りました。ですが悉くさざ波程度の悪に変ってしまったのです。

(後記:調べてみると、7年の間に、パルタガスからマデューロシリーズがリリースされた、というやや関係深そうな事実がある。)
|ALO OCT 16|6 1/5 x 47|coh-hk|$194/25($1=110円)|重量:-1(9.28g)|算出:+6|香味:+4|好み:+1|計10点|

 二箱買ったペテコロエスに頼り切っていたが在庫が切れそうだったので久しぶりに購入。到着日に一本所望です。
 床屋に始まり急激に辛味が吹き出てくる。この間5秒。30秒、1分と、ますます辛味顕に、煙量を増す。パルタガスらしいと言えばそうだけれど、パルタガスらしからぬパルタガスのほうが多いかもしれないのだから、フィギュラドらしいとか、到着日らしいとか、パルタガスのプレジデンテらしいとか言った方が多少精確かもしれない。これを一箱吸ったり、別のフィギュラドをたくさん吸ったり、色々なものを到着させたりすればますます精確になるのだが、精確になる頃には死んでいるかもしれないし、記憶力が死んでいるかもしれない。記憶力はもう死んでいるかもしれない。こんなことを書いているうちに火の口径が広がって辛味は収まっているわけである。それでもどことなく荒さを残すところはパルタガスらしいというか、これを本当に荒さというのだろうか。荒さを感じさせる落ち着き、つまり落ち着いているのである。少しも荒くない、野生の風味がする。ますます深々と、幽かに花クリームを纏わせ、そうだ土の原料は全て葉であるかなとか思わせ、やはりパルタガスは芋である。木も花も葉も皮もみんな柔らかな粉に砕けて、芋を洗わない。その芋といったら、たぶん洗えば白い吟醸芋かな。皮も? この辺りの分析は非常に難しいので、どんなレビュアーの言も信じるに値しない、なんとなくの産物という気がする。勿論、なんとなくというものほど情報量が膨大なものはない気が致します。なんとなくの感覚がずれている人は、変な人だ。フィギュラドにはリカットがつきもので、カットの衝撃で灰が落ち、途端に花強烈、鼻に突き刺さるほどの花。隠れていた辛味も心地よく一緒に突き刺さる。花と鼻とは同元だったのではないかと思う。茎の先っぽ、䑓の上に鼻が咲いている。茎から手も生え、言葉を書いている。なるほど、私は植物でした。動物が植物なのだから、皮の風味もするはずです。
 金木犀属の薔薇の棘とほの甘さ、そして土に囲まれて幸せ。私が私に囲まれて幸せ。私はあまりダンディーではないのですが、ふんだんな土と濃淡をつける花の混じり方、そこに最後に気づく苦味が、あまたある葉巻の中でダントツダンディーに感じられます。突兀ダンディーなのに背丈は中庸で、いぶし銀で、総白髪を内に秘めた五十歳の葉巻です。こんなにダンディーな人は見たことがありませんから、産まれる前から死んでいるのでしょう。下手なことを言わせてもらいますと、葉巻というのは死んだことのない死者の息吹であり、その生きた妄念なのでありました。

 重量はペテコロエスとほぼ変らず、価格は倍です。私はペテコロエスに惚れ込んでいますけれど、価格差ほどの差はあったりなかったりすると思いますものの、これはやはり葉巻の銘柄の中で味わいが素敵といえるものの一つです。
|OMS NOV 15①|5.1 x 44|cigarOne|$100/25($1=110円)|重量:-1(8.30g)|算出:+7|香味:+4|好み:+1|計11点|

改修工事のマンションが覆いを被って風が悪い為、前後数ヶ月に渡って着火できないでいるはずなのですが、凍えるような深夜ですし、どの部屋も窓を開けていないであろうからと思って大いに煙を噴出してしまいました。久しぶりの鬱憤解除だからハバナの味がちょっとしただけでも感涙もの。感涙なんて言葉九割がた文字通りではないものっぽいけれど、窓を開け放ってなお温まるような、濃密なバターを伴う金木犀を堪能す。ピーナッツバターというよりも樹齢千年のピーナッツの木の如き深み。桜花色は桜の樹皮から煮出すとか。ふと木の根元になぜだか炭酸が湧いている。炭酸が爽やかに抜けて落ち着きつつ、自然に緑色と交差し、草いきれと土の芳香が全く地から煙のように微かに立ち昇る。まもなく土が乾いてくる。ブルゴーニュ村名赤ワインでは殺し合う、でも互いに死にすぎない。純米吟醸は渋味を立てず、湿度の高い風味を高め、米の甘いヴェールが煙の甘さを増し、ヴェールの上に辛さを引き立てる。純米吟醸の方もキレのない淡麗辛口だったのが透明な重みを帯びてキレを増し濃醇になる。ドローは電動自転車に乗る気分でした。ただ恍惚感には至りそうで至りません。いつものパルタガスよりすぅぅーと軽やかで、ほぼ一瞬のように過ぎ去る一本でありました。
|OMS NOV 15①|5.1 x 44|cigarOne|$100/25($1=110円)|重量:-1(9.12g)|算出:+5|香味:+3|好み:+1|計8点|

 二ヶ月前に届いた箱。6本目でようやく葉の味わいが整ってきた。二ヶ月後だからか、猛暑だからか、品質のばらつきで光るのか、原因不明だが、やっとパルタガスの味になった。上位品の優しさはないけれど味が柔らかく分厚くなり、下位っぽさが消えてなお猛る波濤が快感であるし心地よい。
 どうしてショートより安いのか本当に不思議だったのだが、やっぱり本当に不思議だった。不思議のままでいてもらいたい。

 二箱頼んだら、全く同一のボックスコードの物が二つ来た。取りようによっては熟成環境を変える実験などするチャンスが来たのだが、残念ながら二つも環境を持っていない。ワインセラーが二基あるけれど、ちゃんとワインで埋めてしまった。葉巻はクーラーボックスのみ。クーラーボックスで数年を経た物でも、比較なしでわかるような劣化は見られない。
(到着時に一言メールしたら、今度からは違うボックスコードのを送ってくださる。でも場合によっては同じのを送って頂いた方が良い気もする。)

重量
①9.92g
②9.87g
③8.77g
④8.82g
⑤8.14g
⑥9.12g

※BHKの値上り方がすごい。54をもう一箱買おうと思っていた矢先、一ヶ月ぐらいの間にぽんぽんぽんと三段跳びみたいに三回跳ね上がってあっという間に2.5倍の価格になってしまった。所持分を簡単に消費することもできなくなった。
|箱不明|6 1/5 x 47|cigarOne|$13|重量:0(11.54g)|算出:+5|香味:+4|好み:+1|計10点|

 一瞬洗剤、すぐにパルタガスの強みが現れる。太く、やや苦いような味わい(ファモソスに似る)。木でも皮でもなく、完全な土。土に土まみれの草を幽かに交えつつ、なんでも土に取り込んでしまうようである。花を窄めた芋の味が始終続きながら、段々蕾が開いてくる。開花するのも芋の花。花が完全に芋から伸び、芋が完全に土に埋まっているところがなんとも自然で、非幻覚のうまさが分厚く粘り強く犇めいている。これも煙だから幻覚なのだが。
 根元まで美味しく、根元に至るとひとつまみのサイズになる。ペテコロエス同様完全に好み。

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