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  源氏物語「葉」
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|5.25 x 50|AtlanticCigar|$12.95|+2|+2|

 大黒寺納豆にシナモンの香り。シナモンを黒くなるまで熟成させたような。オーパスⅩがシナモン紛々だったのでその影響で殊更そう感じるのかもしれない。外観は46と同じ。中身も詰まっているけれど、ラッパーの質感が古びていて堅くも脆そう。吸い込みは拍子抜けするほど良い。
 フルボディだが優しい味がする。深いインド料理のような。シナモンだけでなくコリアンダーやクミンのようなスパイスが感じられる。黒いラッパーの輪郭のコクもあるが、中身は木質の柔らかさ。ヒンドゥーめいた気分になる。
 味もおそらく46とほとんど同じで、苺ジャムのような味もどことなく隠れている。たまたまだと思うが、この50は中盤からイガイガしい感じが微かに出てくる。
 少し面白いけれど、茫然とするような美味しさはない。まあまあ。
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4 1/2 x 26|Cigars of Cuba|$28/5|+3|+2|

 お試し5本パック。
 華やがないモンテクリストというか、モンテクリストの芯の香味。素のモンテクリスト。粗野で上品さの欠片もなく複雑さもなく飽きやすい。おそらく他のモンテクリストはこれの回りに別の葉が巻かれてブレンドされているのだろうなぁ、という感じの味。路地裏の、パン屋よりもラーメン屋寄りだった五番に一番似ている。稀に葉から滲み出るような熟した甘味が感じられて嬉しくなってしまう。しかしこれだったらパンチのマルガリータを選ぶなぁ。モンテはもっとでかくて複雑なものを吸いたくなるけれど、パンチは小さくても良いし小さくても複雑だったので。一本目|+3|+2|。
 次の三本はドロー難で|−3|−2|。ピンセットで葉を引っこ抜くこと10分。吸い込みの悪さはまさに札付きで、ほじくり回さなければならない。煙は出難くてもボディはかなり強い。
 最後の一本は最高で、モンテクリストを落ち着かせたような濃厚な香りにダビドフエスキジトスにも出てくる薄荷めく白粉のような土煙が美味しい。粉っぽいが、コイーバパナテラのようなカカオ味はなく、それより黄味がかっている。うらぶれた雰囲気もしとやかに洗い流されて、単純で有難いほどの完成度。エルメスで売っている土みたいな。全部これだったら毎年五箱ぐらい買ってしまいそうだけれど、ハズレの方が多いのが実状らしい。単調だし小さいが便利さを加味して|+7|+4|。コイーバパナテラに負けていない。

 五本で|+3|+2|ぐらい。
 ホイタスばかりを吸うのだったらダビドフのエスキジトスとコイーバのパナテラを交互に吸った方が良いかもしれない。ハズレの可能性も低くなるし値段も大体同じぐらいになる。土っぽさは薄まるものの、ダビドフのエクスキジトスで替えが利く気がする。
|5 1/8 x 40|Cigars of Cuba|$22.00/5|−3|−2|

 この機械巻きの葉巻は不味い。機械のくせに。機械でコストを抑えたぶん、良い葉を使ってくれると有り難いのだが、安いぶん悪い葉を使っているらしい。一番悪い葉を大量に。この葉巻を買う貧乏な人を馬鹿にしていて、金満家だったら2センチで捨てて、それから箱ごと捨ててしまうだろう。私は5センチで捨てること3本。まだ二本残っているが期待が微塵も持てない。強くて辛くてイガくて酷い。少し金木犀の香りを捉えても鼻が痛い。一番酷いものに関してはホープを20本一気に吸っているような感覚。いくら寝かせても無駄に違いなく、COCが安物を安物扱いしていてもいなくても、安物買いの銭失いに陥りそう。
|7 1/4 x 48|AtlanticCigar|$12.00|−3|−1|

 ウイスキーに花を漬けたような香り、そこに葉巻臭さが加わって、いい匂いがいい匂いと化合して臭くなっている。酒の香りというよりも二日酔の人のような香りである。着火せずに吸っているとボンボンのよう。
 着香には違いないのだろうけれど、「these superior tobaccos are patiently aged in French Oak Barrels used for a sumptuous chocolate port」と書かれている。chocolate portというのがわからないが、酒樽で寝かせたものだろうか。味もそれがすべてという感じ。薫き染める方法に甘美さを感じなければ、味は軽く、匂いの臭さが際立っている。紫色の芳香剤を置いた玄関であかの他人の握ったおにぎりを食べているような。
 微かにチョコめいたボンボンのおいしさ。灰は白い奇石のようで美しい。灰が輝いているのははじめて見た。

 箱やバンドのデザインが幻想的で、葉巻に飽きたらいいかも知れない超上級者向きのシガーかも知れないが、夢のような葉巻とはいかず。異様なものへの気持ち悪さや臭さはあるが葉巻らしい不味さはない。ハズレではない純粋な不味さははじめて。
6 x 43|NextCigar|$16.80|−1|+1|

 蓋を開けてびっくり、ラッパーの色が黒くない。No.2とほとんど同じ色。昔No.1とミレニアムトロとを並べた時にはミレニアムの方が黒かったと思うのだが、ロンズデールだけ黒くないのだろうか。バンドを外すと、バンドに隠れていた部分だけが影のように変色している。これは何を意味するのだろう、蛍光灯に曝されていたのだろうか。ともあれバンド部分が変色しているのを見た(気付いた)のははじめて。着火前はダビドフ独特の香りがしている。
 出だしはやはりニカラグア物近辺を思わせる。キューバ物のバターや金木犀のようなふくよかさも感じられる。むろん品が良く、早くも恍惚の気配濃厚。枯れ草も美味しい。甘さも旨さもある。
 中盤に入って伸び悩むどころか下降している。少し歪みが出てきて辛い。土や革といった味が疎く、失敗したトリニダッドに近い味。ショートパーフェクトを不味くしたような。ただ、ダビドフの名残のようなものは続いている。
 かつてのトロとの比較はできないが、あれはこんなものではなかった。舌が肥えたというのでもなさそう。中盤をすぎると早くも死の味になった。終盤前に終了。
 ここまで酷いとハズレ以外の何ものでもないが、バンド部分の変色(バンド部分以外の変色)が気にかかる。ネクストシガーがやっちゃったにほぼ間違いないのだが、それでもさすがはダビドフ+1。吸い終わってから店に苦情を言うのも難しい。
5.63 x 46|NextCigar|$19.80|−1|+1|

 シナモントーストの甘い香りにそっくり。巻きはこれ以上無いほど堅く、ドローは湧き水のように静かに滾々としている。
 味は残念ながら、若い葉がどんな味なのかわからないが「ニコチンがキンキンに冷えていますよ」という若葉の味がする。今は、アネホより浅く、ドンカルロスより硬く、ヘミングウェイより狭く、ダブルシャトーフエンテからミルク成分を抜いたようなキツい味。きっと何かの間違いだろう。
 あと三本(パーフェクションNo.4、ベリコソXXX、スーパー ベリコソ)残っていて、どれも美味しそうなシナモントーストの香りで誘っているのだが、とにかく最低でも一年耐えて火を点けようという気になった。それで失敗してまた一年……最低二年はかかりそう。
4.88 x 52|NextCigar|$14.60|+3|+3|

 甘い香りがする。砂糖水を与えて育てた葉のような。切断して吸っているとダビドフらしい黴びた味わいがある。
 着火して即期待が高まるというか高鳴るのはペルフェクト型だから当たり前なのだろうけれど、即刻弱々しくも美味しく、少し進んだだけでクァバのディスティングイドスを底上げしたような風味が出ている。甘く、バターのようで、上品。しかし今までのダビドフ経験からするとあまりダビドフらしくない。スペシャルシリーズはバターの油っこさが強いのだろうか。羽毛のような恍惚に至らしめられないし、土も木も革もない。道草しているように草寄りである。緑色の味はしないのに。草もタマネギのようにきつね色以上に炒めてある、バターで。それにしてもこんな美しい外観の葉巻は見た事がない、曲線もおもしろいが、ラッパーも曲線のせいか他より美しく見える。厚手で上質に見える。この形では当然ラッパーを巻くと皺寄せができるけれど、皺までもが美しい。
 最大口径の部分に至ると香水混じりの下駄箱の風味が出てくる。良いのか悪いのかわからないがスパイシーにもなる。中盤は、優しいが、優しさ止まり。高鳴りが高鳴るにつれて高鳴ったぶん低くなっていくような平然とした落ち着きがある。せっかく登ったのに、鐘楼の鐘が鳴らないのである。
 下駄箱が消えて少しエグ味が出てくると、黄色い染みの味わいも出てくる。金木犀が薄く深まる。それが深まると葉の茂みの奥の幹が丸で裸のように見える。簡単に言えば木の味わいが目立つようになるのだけれど。
 あたりまえに美味しいが、安堵できる美味しさでしかなかった。空っぽの目算だが、熟成させるともっと美味しそう。本領を発揮しているようにも思えるので、ショートパーフェクトはもう買わない。スペシャルシリーズにはハバナっぽい傾向があるのか、それならハバナを直接買いたい。十年も経って稼ぎが十倍にもなっていれば買ってしまうかもしれないが、期待させるだけにエクスクイジトスの方が良いかもしれないと思わせる程度なのだった。これがダビドフであるせいで辛口評価になっている気もするけれど。ロイヤル・サロモネスを一本買っておけば1キロメートルぐらいの想い出になっただろうになぁ。
3.62 x 22|NextCigar|$23.40/10|+5|+3|

 美味しい。はじめから粉っぽいほどのコクがある。土混じりの薄荷のような辛さが安っぽいが欠点になっていず、サイズによく合っているし、わざとかもしれない。火種が近く巻きも密になりえないのでそれが薄荷になっているような。美味しいので欠点が帳消しになっているのかもしれない。辛味が無くなるとこの薄荷こそが妙に美味しい。
 タビドフにありがちな下駄箱臭(美味しそうにいうならカマンベール)があるもののそれもなんだか信頼の証のようで、品よく熟れた甘さと香りがあって、久しぶりに吸ったのだがちょっと衝撃的だった。本物のシガリロというか。葉巻の土台の土煙の味がダビドフらしく軽やかにあるし、職人が休憩間際に自分用にくるっと巻いてその場で吸っているようなイメージ。搾りたての清酒がそうだが、そんな冥利が不味いわけがない。本当は試行錯誤したブレンドの妙だとしても、職人が会社側に断固吸わせてもらえないとしても、羨ましいような味がする。傍から吸っていて羨ましい味がするというのは煙の妙。

 小さくて美味しいモノをと探しているのだが、パンチのマルガリタよりこっちの方がいいかもしれない。小さ過ぎるほど小さいがそのぶん安いし。物足りなさもそうだが、美味しさもこちらが上だと思う。ダビドフクラブの倍額というのも納得できる。
 小さ過ぎるから+3になってしまうのだが、10本を1本として捉えれば|+5|+4|、というか一本を何回にも分けて吸えると考えると|+5|+4|。

 このエクスクイジトスはもちろん、昔吸ったプリメロスもロングパナテラもこんなに美味しくはなかったと思うのだけれど、どういうわけだろう。プリメロスなども美味しくなっているのだろうか。昨日はトリニダッドの美味しさがわからなくて困った()が、ダビドフの美味しさがわかればいいかもしれない。この調子でNo.2も前回より美味しく感じればいいのだがなぁ。至福への前触れとして既になかなか至福で、エクスクイジトスが巨大化したら……と考えるだけでも素敵。

備考:ネクストシガーという店舗、超速達便なのか丸三日かからずに届きました。このエクスクイジートスですが、昔よりも巻きが巧みになっている気がしなくもありません。巻き手が替わったのか小さいものを巻くのに馴れたのかはわかります。巻き手が替わりつつ小さいものを巻くのにも馴れていったようなのです。
5 1/4 x 44|cigarOne|$11|0|+1|

 これでトリニダッドは三種目だけれど、玄人にしか美味く解釈できない味なのか、解釈どころか美味しく感じないのだからしょうがない。三種とも似通った味だったのでハズレではなさそうで、1001で購入した旧トリニダッドが思わせぶりだっただけに一番美味しいような気がした。気がしただけだけれど。
 ロブストエクストラが残っているのだが、これで美味しくなかったらトリニダッドを吸う資格無しということになる。くさや的な美味しさでなければ美味しいものはたぶん素人でも美味しいはずで、そうすると嗅覚か味覚の何処かが壊れてしまったのかもしれない。なんだか美味しく感じるはずである香味を感じている気もするし。美味しいと思えば美味しいような。でもクァバに似ている。クァバをスパイシーにして平凡にした感じ。水臭くてバターで黄ばんだクリームシチューのような。そもそもスパイスなんて美味しい葉巻に必要であるはずがない(ロッキーパテルは例外かもしれない)。
 葉巻の味がしないので本当はこちらが超凡なのかもしれない。でもその超凡が水臭くて美味しくない。そもそも超えて葉巻らしさ以外の何処へ行くのかわからない。なにもわからない。頭が悪くなったような気にさせる葉巻だなぁ。そもそも他の方々がこれは不味いと言ってくれれば済む問題だけれど。

 今度最高得点を出したダビドフのナンバー2を試してみて美味しく感じなかったら壊れているということにしよう。壊れていたら三年ぐらいはトリニダッドから遠離ろう。優しそうな味わいだけれど少しイガイガしているし煙も少ないので葉巻が壊れているのかもしれない。三種とも壊れていたという落ちも口惜しいけれど。
|6 × 50|AtlanticCigar|($39.99/7)|+3|+2|

 これが七本パックの中で一番美味しかった。基本味が全部出そろってしかもそれぞれ突出することなく揃っている。「ヴィルトゥオーゾ」なんて日本ではピアニストやヴァイオリニストに使っているのしか見たことないけれど、私は音楽家について少しは知っているので、誰に似ているだろう。硬くそつなくこなすのだが、柔らかさやコクもある。ヴィルトゥオーゾたるものを思い浮かべていると誰も当て嵌まらない、ピアノの先生といった風情だろうか。
 味は十分あるのにライトボディ。ほどよい焦茶色の、品の良いニカラグアモノのような風味。黄色い木の旨味もなかなか。ロッキーパテルほどではないが少し湿ったスパイスの香りがして、雑味もない。落ち着いて吸っていられるし、派手さはないが素直に美味しさが出ている。おもしろさはないのに、悪いわけがない。もっと小さくて安ければ飽きの来ない逸品として蓄えておいて安心できそう。あまりにも普通で忘れられそうだけれど。それこそ普通ではないような、細かくいえば色々な香味があるし、変化もするし、それでもそれをいわせないぐらいバランスがよくて、平均台から突き落としたくなるぐらい精妙。適当に吸いながら稼業でもしようと思っていたのだが、こんなことを書いていて稼業が疎かになるぐらい精妙。

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 これまでの7本を除いてトラノには他に以下の高級ラインもある。これまで+1ばかりだったからどうでもよいような気がしていたのだが、今回のがなかなか美味しかったので気になってきた。Decadenciaは入手済。
Exodus 1959 50 Years
Noventa
Reserve Decadencia
Reserva Selecta
Tribute 2008

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