忍者ブログ

  源氏物語「葉」
++葉巻++シガー++レビュー++個人輸入++ブログ

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

|5.1 x 44|cigarOne|$6|重量:0|算出:+5|香味:+3|

 「香味+5」を出した時のルシタニアの序盤と終盤が閃いている。えも言われぬ中盤は無いものの。
 喫感は強過ぎずに強く、味はパルタガスそのもののもったりした芋の濃厚さで、芋は甘く、葉の燻製が香ばしい。木の爽やかさと土の重さが難なく併存している。ほんの微かに辛いが、小さいサイズらしい小気味よい荒さに止まる。甘い花も咲くが、芋の旨味と油同士のように混じってしまう。
 ペティコロナ‘エスペシアレス’だからか、各銘柄のペティコロナとは一線を画する味わいで、エスペシャルといってもたぶんサイズが少し大きいだけだと思うのだが、当りを引いたのか、デイリーシガー最有力候補となりそう。
 ルシタニアスとプレシデンテの中間か、D4に比べると遥かに渋い。
 終盤では芋が丸みを帯びてコロコロする。コロコロとしてえも言われぬ芳香を醸している。

 到着後十日目だが、当たればいつだって美味しいらしい。ハズレを日付の所為に帰するのはもしかしたら業者の嘘の方便なのかもしれない。ひと月待てばもっと美味しくなったかもしれないけれど。
 ともあれモンテやコイーバに疲れて飽きた頃にパルタガスの凄さがわかってくるらしい。最初の印象は不貞腐れた馬鹿親爺みたいだったが、今やパルタガスが一番好きといっても過言ではないような。不貞腐れた馬鹿親爺といっても言い過ぎではなかったのに。
PR
|5 x 48|cigarOne|$11|算出:0|香味:+1|

 出だしからけっこう辛味がある。若干のハズレに加えて旅の疲れも出てきたか。
 草っぽいナッツを煎ったような苦いコクと微かな雑味がある。ラッパーは昨日一昨日のロメオやオヨに比べると黒く、その色彩どおりの醤油の染みの味がする。パンチ・デルパンチに似た味。デルパンチとの違いはアップマンらしい杉っぽさぐらい。ブランド別に同じ方向性で作ってみました、みたいな感じがしてつまらないのだが、ブレンドの方向がそもそもバラエティ豊かなものではないのかもしれない。そもそもブランドの違いこそがブレンドの違いで、ブランド内での違いは別のブランド内での違いに被るものなのかもしれない。濃いラッパーのものはどうも苦手なブレンドになりやすいらしい。デルパンチとConnaisseur No.1がこぞってニカラグア物のマデューロに媚を売るか諂うかしたような。
 結局消火するまでそう大きくハズレた物ではなかった。美味しいようなのに好きではない、という事か。
|5.6 × 46|cigarOne|$13|算出:+2|香味:+2|

 序盤、昨日のロメオに非常に似ているのだが、こちらの方が落ち着いている。落ち着いていながらにして恍惚成分が強い。香りと甘味も微妙だが、どちらかといえばフルーツに寄らずに花に寄る。花がフルーツ以上に基本的な土木の風味を引き立てて、それでいて土をまぶしたまるいフルーツの様でもある。団子にきな粉をまぶす要領で、甘い土木のコクもロメオに似ている。辛味や軽さはこちらにはほとんど感じない。滑らかさも感じないけれど。もしかしたらえぐさはこちらの方が強いかもしれない。
 一口目からごくふつうに美味しい。ここまでごくふつうに美味しい物は初めてかもしれない。他に何もいう事はない。無言の葉巻か。
 当たり外れも少ないと聞くし、1本だけでそんな嬉しい話が納得できてしまう味がする。
 無言でいられるわけがない私にとって、オヨは赤十字の印象を免れないので、病院の待ち時間に最適な気がする。
 それで無言らしく序盤で纏めに掛かっていたら、中盤早々奇妙な木の味に変わる。これはますます美味しい。
 終盤早々、燃焼が悪くなり一気に衰える。この衰えがなければ+3だったけれど。
 いずれにしても+4は期待できないかもしれない。

 最近久しぶりに一本買いを行って、これは到着後二日目だが、三日目ぐらいまでは平気で吸う。終盤の衰えは明らかに旅の疲れではない。

 経済に疎いのでどうして値が上がったのか不明だが、対ドルの円以上のスイスフランの高騰が原因なのだろうか。
|5.6 x 46|cigarOne|$13|重量:0|算出:+4|香味:+3|

 ロメオらしい軽快な香ばしさ。すぐに粉っぽいチョコ風のコクとフルーティーな甘味が出て、スポンジケーキの軽やかさが膨らむ。それが実に土木っぽくて葉っぱらしいのである。軽過ぎないが、軽くて濃い。辛味はあるが、良い辛味で、苦さやえぐさは伴わない。
 2センチほど進むと茎か豆か花っぽいような独特の香味に変わる。大分懸け離れた喩えだがインヘニオスをロメオ風にしたような。特徴的な香りの下でコクがずっと続いている。花はどちらかといえば木犀などを咲かせずに甘味を纏ってフルーツを実らせるらしい。フルーツにしてはかなりコク深く、葉をココア状に丁寧に挽いたようなコク。
 井伏鱒二の『川釣り』を読んでいたからか、そのまま川釣りに合いそう。ヤマメを食べた後のフルーツ代わりに最適のような。ヤマメの後に断じてフルーツが合わなくても、煙なら役を果たすだろう。
 今宵の赤ワインが合っているのかわからないが、兎に角葉巻は美味しい。昨日到着したばかりだが、今までのロメオの中で一番美味しい。
 ロメオで当たると基本的なハパナの香味は軽いのに強くて良い。これはかなりの当りだと思うが、当りにしてどことなく安っぽい感じも美味しい。本当はあまり安くないが、ロメオの印象は安い。
 早速オカワリしたいぐらいだが、釣りが趣味ではないように、箱で買うには至らない。本当に安かったら買うけれど、千円もあったらたぶん近くの渓流に行けてしまう。趣味ではない釣りを選ぶか趣味ではないロメオを選ぶかという問題になる。釣りに行って尚かつロメオを吸えば済む話だが。
 甘味は消えないまま、終盤では軽さらしい荒さが出る。「ぼくは渓流の小さな滝に別れを告げる」なんて書いている人間が居たら釣り人として下の下だと思うが、なんだかそういう気持ちが分からなくなくなってしまう。
自分の文章を読んでタイトル(銘柄)を当てられる自信がない。
|6 1/2 × 52|AtlanticCigar|($99.99/20)|+1|+1|

1〜4本目
 空吸いしていると麦や藁を基調に、かなり深みのあるカカオと珈琲の香りがする。あるいは単に濃い麦茶。ラッパーの匂いは臭く、物によっては綺麗な飼育場。
 オールドワールドに似ず、1992に似ている。1992のようなハーブとチョコに苦い漢方薬を処方して辛口にしたような。いやな苦みではないが、結構苦みを強く感じる。
 多少ベガスロバイナに似ていて、革張りのソファの気楽らしい重厚さがある。重厚というには軽すぎるけれど、チョコ風のコクがあり、一瞬コイーバパナテラに似てコクと混じった草を感じなくもない。

5本目
 着火するとすぐ苦くて香り高くなる。この香り高さは「キャビンっぽい」といいたくなるもので、非キューバ物によくある特徴の一つだと思う。それから徐々に柔らかいチョコ風のコクが加わるが、かなり煙草っぽい苦味が続く。中盤で甘い花が重なってずっと続く。なにもかも折り重なってまどろんでずっと続く。だが終盤早々から酷い不味さがずっと続く。

 「ロッキーパテルの最高峰」という感じは5本ともしなかった。口当たりは軽くも飲み込んでみるとけっこう強く、逆に口当たりは辛くも呑み込んでみると軽いのが半分である。ロッキーパテルには変な思い入れがあって、1992が美味しかった所為だが、湿って煙が少ないものを求めてしまう。中学生の時にタバコの代わりに吸ってみた『ネオシーダー』という薬膳タバコの味を思い出そうとしている。あれに似た奇妙な咽越しと正露丸のような香りを。
 1992よりも荒く、5本試した限りあまり良く出来ていないらしい。

Country Of Origin: Nicaragua
Wrapper Type: Ecuadorian Sumatra
Color: Colorado Maduro
Binder / Filler: Honduran / Honduran
|TEB DIC 08|6 2/5 x 54|cigarOne|$218/10|重量:+1|算出:+3|香味:+3|

 三年経つまで吸うつもりはなかったのだが、啓示らしきものがあったので6本目を着火した。
 ややスカスカで煙の量も多い。モンテらしさはあるのだが、キャラメルというよりも麦っぽく、大味で鄙びている。
 キューバ物よりも新世界葉巻が好きというなら別だけれど、先日吸ったNo.1の方が断然キューバっぽいしモンテっぽくて美味しい。こちらの方が半年若いが、若さに因る違いではない。
 太いから大味なのか、半分はそれが理由である気がする。だがこれに懲りずにベーイケは56を買う算段をしている。ロブストはあまり好きではないし、ロブストに毛が生えたような52の方が美味しいとは聞いていても、王者を捜しているのだから仕方がない。
 と、あまり美味しくないので無関係なベーイケの事など書いていたのだが、太いだけに進みが遅く、かなり時間をかけて2センチほど進んだところでビクッとするような美味しい変化が来たのである。「美味しいモンテクリスト」を髣髴とさせるだけなのだが。麦はキャラメルにならずにそのまま、しかし木犀と甘味が濃く乗っている。
 それからすぐ、夏だからではなくココナッツの香りがする。葉巻からココナッツを感じたのはたぶんこれが初めて。(オーパスⅩでタイ風ココナッツカレーというのがあったけれど、こちらはスパイシーさはなくもっと単純に甘くて白いココナッツを思わせる)。すると葉の香ばしさも増す。ココナッツはヤンキーの車に似ているし、特別ココナッツに好感を持っているわけではないが、なんだかかなり美味しい。白髯のサーファーにお勧めというか。
 ブラインドでもモンテとわかりそうなものだし、苦みばしった焦茶色の味もするが、かなり白い印象。一瞬、花の香りが立ち混じると、まろやか杏仁豆腐にも感じられる。苦味が消えてそう感じられるのかもしれない。雑味が消えて更に甘くなっている。これだけ美味しくなるのだったら100ドル上がったってもう一箱買いたいと思う。
 確実にモンテにらしくもモンテではない味で、この白い味をブランド展開するのも難しそうだし、いかにもリミターダという感じがして美味しい。たまたま当たったのか、二年半寝かせる必要があったのかは不明だが、300ドル以下ならもう一箱欲しい。兎に角もう一箱欲しくなる。でも毎年七月に1本消費すれば十分という気がするし、ピークが現在だとすれば数本はただの白髪と化しそう。白髪は白髪で良い懐古にはなるだろうけれど。そもそも次を来年の七月まで待てるかわからない。それに2008はもう買えそうになく、2010を一箱買うか二箱買うかで迷うのが関の山らしい。

 中盤が最高で、終盤は麦が復帰して酸味が増して更に雑味も増してくる。香味も微かに洗剤のようになる。美人のシャンプーのようなものは始終感じない。全部中盤だったら+5だったが、中盤があまりにも短い。中盤がもう少し長ければ+4だった。忘れ難いほど束の間の美味。
|TUR JUN 08|6 2/5 x 42|cigarOne|$215/25|重量:+1|算出:+4|香味:+3|

 初めて知ったが、ボックスで買うと発送メールにボックスコードが記載されている。それがなんと丁度三年物を送ってくださって、この上なく有り難く、到着がいつになく待ち遠しくなる。シガーワンの20%引きほど美味しいものはないような。ところが郵便局の許し難い不手際怠慢で五日で届いたはずのものが十日後に届いた。不在通知票に4日ほど気付かなかったのだが、そのまま不在通知票を紛失したら永久に物が届かなかったかもしれない。連絡しなくても次の日にまた来るのが当たり前だと思っているのだが。ヤマトなら一日に二回は来てくれるし。こんなぼやきは実になさけない。

 蓋を開けるとみっちりスクエアプレス状に詰って隙がなく、円い方が良いとは思うが、深い眠りの邪魔をしたような、むっとしたフルボディの匂いが充溢する。これまで一本買いを二度したのみだが、その時は夏ではなかったし、こんなに蒸したフルボディ感もなく、良くも悪くももっと爽やかだったような印象がある。
 今日の今日で早速二本も着火してしまったが、むっと蒸した事前の香りの印象を歪めず、かなり濃い煙。No.1の特質か、ハーブのような香りはあるが分厚い煙に気圧されている。シガリロの香ばしさを忘れないというか、大人し過ぎない味があって、雑味も少ない。舌にはあまり甘くないが、香りは甘い。モンテクリストらしい青緑色の芳香を伴う深い茶色の、ナッツかキャラメルを葉で包んだような、どことなく桜餅の映像を思い出させる濃厚な香りに、味わいが「ほっこり」とか「こっくり」としている。微かに酸味が立つのが玉に瑕。牡蠣は不味くて食べられないのだが、牡蠣にレモンを搾ったような物とも取れるかもしれない。海のミルクのミルク感も海感もまったく無いけれど。
 箱で買うと評価が厳しくなるらしいというのもあって、前回のように+5にはならないが、力を持て余して+3になる。ただ前回の香味とは随分印象が違って、浮遊感が無く、濃い。浮遊感がNo.1の特質かと思っていたが、そうではないらしい。口当たりはなかなか滑らかなのに。
 前回にしてもスエードのような濃さはあったが、スエードはスエードでも最高級だったのである。どちらかといえばモンテクリストらしさを濃縮したラギート1を1本試した時の記憶に近く、次はラギート1を箱で買って比較してみようと思わずにいられない。
 これはこれでもっと濃くなるのも良いし、軽やかになるのも良く、どちらに転んでも美味しそう。これほど葉巻らしい満足はなかなか得られない、絶妙な荒々しさがある。
|MOA DIC 09|5 × 33|Cigars of Cuba|$199/25|−5|−3|

 僅かにコイーバっぽくはあるものの、私はこれを偽物と判定した。14本消費して、最初の1本こそ騙されて+1にしてしまったが、他は−2か−3だった。偽物なら販売店が悪いし、本物なら製造元がもっと悪い。ダニが多いし、兎に角酷い味。全部まったく同じ酷い味なので残11本もまったく同じに違いない。味のみで判定しているけれど。
|MPE FEB 10|235㎜ x 47|coh-hk|$92.65/5|重量:+2|算出:+3|香味:+3|

 なんだかAが小さく見えたので何でもない日に手に取ったのだが、思えば夏至に相応しい。

 まろやかな苦味が始めからある。この甘いコクのある苦味はモンテクリストかサンチョパンザでしか感じないもの(または微かにベガスロバイナでも感じる)。着火前の香りからして美味しかったが、この苦味にキャラメルの香ばしさが加わって始めから古典的なモンテクリストの美味が出ている。麦の旨味と草の爽やかさも感じる。序盤でこんなに濃厚であっては後々大丈夫なのかと思っていると中盤で減衰する。旨味と甘味が無くなり、高級な香ばしさのみになる。実はハズレだったという落ちではなさそう。それにしても強烈濃厚な香ばしさである。実に葉巻らしい香りなのだが、こういう香ばしさはモンテクリストでしか得られない。ともすると路地裏の下品な風情にも通じるのだが、それはそれで路地裏にきっと花が咲く。
 木犀はずっと軽くしか咲いていない。あまり変化もないと思わせておきながら、木や土の土台の部分が暗黙裡に変化しているような。旨味と甘味が無くなったからか、味気ない木が目立ってきたのかもしれない。
 一時間ほどしたら強烈に甘くて濃い燻したような木犀が漂ってきた。中盤で休憩させておき長々しいフィナーレを迎えさせる算段らしい。
 木犀が落ち着くと杉の香。杉も大分塗り込められて、杉そのもののような鮮やかさはない。それが黄色く膨らむような軽やかな香味に変化する。茶色さを洗い流した黄色い花のような。
 最終盤は以上のようなものが火薬の香味をもって花火のように打ち上がる、が、低く打ち上がる。油っぽさも少し加わっているかもしれない。

 飲み物の相性は不明。珈琲は文句なく合いそうだけれど、この葉巻は夏至にして夜だろうし、珈琲では二時間半ももたない。清酒も赤ワインも悪くなかったが、安物しか用意がなかったのでつまらなかった。清酒なら原酒の方が良さそうだし、赤ワインもフルボディの方が良さそう。葉巻が濃いので飲み物に負ける事はなく、飲み物の方が潰れてよいなら何でも悪くなさそうではある。
 夕食後の珈琲で序盤をやり、不甲斐ない中盤で醸造酒を嗜み、終盤で寝酒の蒸留酒をあおるのが理にかなっているかもしれない。

 久しぶりに「美味しいモンテクリスト」を味わった気になったが、濃厚にしてどことなく薄く、モンテクリストはもっとコンパクトで良いのかもしれない。エスペシャル1が一番良い気がする。

忍者ブログ [PR]