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|LAG FEB 11|170mm x 43|coh-hk|$197.20/25|重量:+1|算出:+4|香味:+3|
四本目。到着日早々の強烈な苦味は徐々に落ち着いて、深いコクに変わっている。そのぶん驚きに欠けるが、普通に美味しく、苦味から育ったコクと花の香が始終螺旋を描いて続く。塔に天井があるように、螺旋は天には昇らない。
「苦味から育ったコク」が898の特質なのか、898らしくはあってもパルタガスらしい芋はかなり翳って感じられる。
普通に美味しいので柄にもなくクールスモーキングした。あまり好みの物ではないのかもしれない。
良くも悪くも、到着日にはどうして個性が個性以上に感じられるのか、わからない。この調子だとシングル買いもダブル買いでなければという気がする。しかも一本はどうしても到着日に消さなければならない。
四本目。到着日早々の強烈な苦味は徐々に落ち着いて、深いコクに変わっている。そのぶん驚きに欠けるが、普通に美味しく、苦味から育ったコクと花の香が始終螺旋を描いて続く。塔に天井があるように、螺旋は天には昇らない。
「苦味から育ったコク」が898の特質なのか、898らしくはあってもパルタガスらしい芋はかなり翳って感じられる。
普通に美味しいので柄にもなくクールスモーキングした。あまり好みの物ではないのかもしれない。
良くも悪くも、到着日にはどうして個性が個性以上に感じられるのか、わからない。この調子だとシングル買いもダブル買いでなければという気がする。しかも一本はどうしても到着日に消さなければならない。
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|AGR MAR 11|4 3/8 x 40|coh-hk|$62.05/12|算出:+1|香味:+1|
この葉巻は序盤と終盤でかなり辛味が出る。中盤はたいてい真に嘘のように静かになり、滑らかな杉が漂うてロブストエクストラの子供だと納得させられるのである。ただ子供なのでこの中盤もそわそわとして落ち着きがない。
他のトリニダッドにはあまり感じられない豆まめしい香ばしさがあり、それが珍しく芳しく焙煎されているのだが、序盤と終盤は多く辛味の出しゃばり過ぎに陥る。たいてい辛味にとどまらず雑味と苦い苦味も追加される。しかもこの豆まめしさは中盤に至って辛味が静まると同時に形を潜めてしまう、辛味と一体のものらしいのである。
何本吸っても尻を隠して頭が残るような滅茶苦茶支離滅裂な葉巻だと思う。
序盤と終盤が中盤を浸食している事はあるが、中盤が序盤と終盤を浸食する事はない。不安定な天気というか、悪しき台風に覗くお日様に似ている。
まだ一本残っているが、価格なりにおもしろい箱だった。
シングル買いした2本とこの箱の11本いずれも同じようなもの。経験がないけれど、一円パチンコに似ている気がする。
この葉巻は序盤と終盤でかなり辛味が出る。中盤はたいてい真に嘘のように静かになり、滑らかな杉が漂うてロブストエクストラの子供だと納得させられるのである。ただ子供なのでこの中盤もそわそわとして落ち着きがない。
他のトリニダッドにはあまり感じられない豆まめしい香ばしさがあり、それが珍しく芳しく焙煎されているのだが、序盤と終盤は多く辛味の出しゃばり過ぎに陥る。たいてい辛味にとどまらず雑味と苦い苦味も追加される。しかもこの豆まめしさは中盤に至って辛味が静まると同時に形を潜めてしまう、辛味と一体のものらしいのである。
何本吸っても尻を隠して頭が残るような滅茶苦茶支離滅裂な葉巻だと思う。
序盤と終盤が中盤を浸食している事はあるが、中盤が序盤と終盤を浸食する事はない。不安定な天気というか、悪しき台風に覗くお日様に似ている。
まだ一本残っているが、価格なりにおもしろい箱だった。
シングル買いした2本とこの箱の11本いずれも同じようなもの。経験がないけれど、一円パチンコに似ている気がする。
|7.25 x 40|NextCigar|$24.00|重量:+1|算出:+5|香味:+4|
焦げの効いた香ばしい出足であり、出足のみで終わった方が良いようなトラウマがある。葉巻のトラウマなどいずれにしても大した事ではない。
旨味のないカカオに、バターの旨味。砂糖を加えないカカオの穏やかなコクが大人びている。
エシキシトスに極めて似ているが、あちらのコクはこれよりも大分白い。こちらは黒くはないが焦茶色である。カカオの葉の裏に生粋の葉が翻る。ハバナのパルタガス898に似た渋さであるが、渋柿の雑味はない。苦そうで苦味はあまり出ず、コクにとどまっている。甘味が囁くこともある。
吸い込みに若干難があるのだが、巻きはこれでもかと固いのに若干の固さにとどまって、しかし煙が少ない。
燻し銀シリーズであるミレニアムでここまで重心が低かったことはかつてなく、しかもスマートで軽やかでさえあり、マネキンにも似たモデルさんを眺めるような気分である。
エスキシトス吸引時に膨らむ期待のままに、したがって期待が無いまま、ぶよぶよに太ったような印象もある。にしてもスマートで美味しい。一年前ならこれで恍惚的見地に達したかもしれない。
変化はほぼないが、終盤はぴりりと辛味が効く。だが電話は鳴らない。そこはかとなくスパイスを思う。
ぴりりとしているが、スパイスではなく、ただのぴりりである。最終盤では巻きが固い部分を越したのか、煙量も増えた。
夜毎こんなに葉巻に時を費やせば人生全てがそのまま煙に昇華されてしまいそうである。半ば無駄のような足場が消えない。
焦げの効いた香ばしい出足であり、出足のみで終わった方が良いようなトラウマがある。葉巻のトラウマなどいずれにしても大した事ではない。
旨味のないカカオに、バターの旨味。砂糖を加えないカカオの穏やかなコクが大人びている。
エシキシトスに極めて似ているが、あちらのコクはこれよりも大分白い。こちらは黒くはないが焦茶色である。カカオの葉の裏に生粋の葉が翻る。ハバナのパルタガス898に似た渋さであるが、渋柿の雑味はない。苦そうで苦味はあまり出ず、コクにとどまっている。甘味が囁くこともある。
吸い込みに若干難があるのだが、巻きはこれでもかと固いのに若干の固さにとどまって、しかし煙が少ない。
燻し銀シリーズであるミレニアムでここまで重心が低かったことはかつてなく、しかもスマートで軽やかでさえあり、マネキンにも似たモデルさんを眺めるような気分である。
エスキシトス吸引時に膨らむ期待のままに、したがって期待が無いまま、ぶよぶよに太ったような印象もある。にしてもスマートで美味しい。一年前ならこれで恍惚的見地に達したかもしれない。
変化はほぼないが、終盤はぴりりと辛味が効く。だが電話は鳴らない。そこはかとなくスパイスを思う。
ぴりりとしているが、スパイスではなく、ただのぴりりである。最終盤では巻きが固い部分を越したのか、煙量も増えた。
夜毎こんなに葉巻に時を費やせば人生全てがそのまま煙に昇華されてしまいそうである。半ば無駄のような足場が消えない。
|EMA OCT 07 (19444/20000)|5.5 x 50|coh-hk|$198/10|重量:0|算出:+7|香味:+5|
おそらくロバイナの葉はハバナでもっともカカオに近い。その甘味のないコク深い葉が、調理前の完成した食材のように燃えている。出でがちである「揮発性の木」も出ず、高音域が欠落している。
その主役に草花が加わり、あの筆舌を尽くした「不思議な甘味」に整えられていく。静かで上品だが、静かさが濃く感じさせる。
みっちり巻かれているものの通りが良く、煙も豊富。灰も落ちにくい。花の香りはかなり甘く吹くことがある。
四本目にしてレヒオナルの上端を味わい得た気がする。過去三本も不味くなかったが、枯れているかとは思っていたところ、枯れているのではなく静かなだけである。
静かだが、葉の葉らしい香ばしさとコクが根っからの濃さなので、葉巻を燻らせている気分になりきれる。煙を超える粘性などは出ないが、旨味の欠落を感じない。完璧なバランスというものだが、羽の生えたバランスではなく、三つ目が二つ目に落ち着き、やっと人間になれたという味わいである。
一貫して雑味が無くロバイナっぽいので、腹も立たずに次第に飽きて、もっとスモールサイズで良かった気がしなくもない。しかししつこく根本まで惜しませる淡さがある。ドラキュラのように最後の一滴まで人間の血を吸わせるらしい。
粉挽きの葉のコクが無ければ、お菓子っぽくもある。
葉巻全体がなかなか当たらない事実が嫌というほどわかってきたので、一年前頃から採点が甘くなり、今やますます甘くなり、1点余計に加算している気がするが、兎に角+5。
正月はDavidoff grand cru No.5がハズレて、Davidoff millennium petit coronasがハズレた。どうしようもない。ダビドフよりもレヒオナルの方がアタリ易いのかもしれない。
おそらくロバイナの葉はハバナでもっともカカオに近い。その甘味のないコク深い葉が、調理前の完成した食材のように燃えている。出でがちである「揮発性の木」も出ず、高音域が欠落している。
その主役に草花が加わり、あの筆舌を尽くした「不思議な甘味」に整えられていく。静かで上品だが、静かさが濃く感じさせる。
みっちり巻かれているものの通りが良く、煙も豊富。灰も落ちにくい。花の香りはかなり甘く吹くことがある。
四本目にしてレヒオナルの上端を味わい得た気がする。過去三本も不味くなかったが、枯れているかとは思っていたところ、枯れているのではなく静かなだけである。
静かだが、葉の葉らしい香ばしさとコクが根っからの濃さなので、葉巻を燻らせている気分になりきれる。煙を超える粘性などは出ないが、旨味の欠落を感じない。完璧なバランスというものだが、羽の生えたバランスではなく、三つ目が二つ目に落ち着き、やっと人間になれたという味わいである。
一貫して雑味が無くロバイナっぽいので、腹も立たずに次第に飽きて、もっとスモールサイズで良かった気がしなくもない。しかししつこく根本まで惜しませる淡さがある。ドラキュラのように最後の一滴まで人間の血を吸わせるらしい。
粉挽きの葉のコクが無ければ、お菓子っぽくもある。
葉巻全体がなかなか当たらない事実が嫌というほどわかってきたので、一年前頃から採点が甘くなり、今やますます甘くなり、1点余計に加算している気がするが、兎に角+5。
正月はDavidoff grand cru No.5がハズレて、Davidoff millennium petit coronasがハズレた。どうしようもない。ダビドフよりもレヒオナルの方がアタリ易いのかもしれない。
|5.63 x 43|NextCigar|$16.40|算出:−1|香味:+1|
「グランクリュ」という言葉の響きのような凛々しい味がするが、それが雑味と離れず、淡い。もっと凛々しいはずなのに。凛々しさが淡く、淡さも淡い。世間体は「クラシックよりも一段強い物」になっているが、そのとおりらしく、羽毛は翳って落ち、昨年の元旦のアニベルサリオに似た金色の木質に近づきつつある。あれほど峻厳な篩はなく、旨味としてバターのようなものがほんのりと香っている。
辛味が効いて、死の灰の苦味が出そうな気配が続いている。吸い込みは良いが巻きが悪いらしく、吸引と煙量との平仄が合わない。
それでも崖に片足しか落ちず、その悲劇的な景色に基本のような花が咲いている。これぞダビドフ、というより、これぞキホン、というような。
キホンらしく、純粋に木犀が甘い。少し甘い。
甘い香りにスパイスが効くのではなく、バターの甘さに辛味が効いている。巻きが悪いので辛味は勘定しないほうが精確かもしれない。ドローの良さと煙量の少なさとの乖離は消えない。
飲物は辛口のスパークリング清酒で、香合は明後日の話だが、炭酸が雑味を洗ってくれる。バターと米も悪くなかろう。しかもバターが淡く、米も淡いのである。泡々淡々淡泡なのである。言葉ありきということがあるものさ。特に標準的な物に対しては、言葉で美味しさを感じているということが。
清酒はスパークすると呑み易くなるので、調子に乗って雑味を洗っているともうすぐ大変な酩酊に襲われるだろう。ざつみざつみと言ってもどことなく葉の高級感が振えている。揺らいでも揺るぎない。こうして雑味を煙っぽさに押し付ける卑怯さがあっても、金色が金属音を発しそうな気配は隠れない。金属音というか、黒板に爪である。
ハバナ派に胡麻擂りした印象の物で、グランクリュを経てクラシックに至れ、という至れり尽くせりのラインナップに見える。一方通行ではないにしても。煙の変人になりたい人はこのような黄金の中庸バランスを無視してかまわなそう。煙にして標準であるこれを好む人こそまことの変人なのかもしれない。
「グランクリュ」という言葉の響きのような凛々しい味がするが、それが雑味と離れず、淡い。もっと凛々しいはずなのに。凛々しさが淡く、淡さも淡い。世間体は「クラシックよりも一段強い物」になっているが、そのとおりらしく、羽毛は翳って落ち、昨年の元旦のアニベルサリオに似た金色の木質に近づきつつある。あれほど峻厳な篩はなく、旨味としてバターのようなものがほんのりと香っている。
辛味が効いて、死の灰の苦味が出そうな気配が続いている。吸い込みは良いが巻きが悪いらしく、吸引と煙量との平仄が合わない。
それでも崖に片足しか落ちず、その悲劇的な景色に基本のような花が咲いている。これぞダビドフ、というより、これぞキホン、というような。
キホンらしく、純粋に木犀が甘い。少し甘い。
甘い香りにスパイスが効くのではなく、バターの甘さに辛味が効いている。巻きが悪いので辛味は勘定しないほうが精確かもしれない。ドローの良さと煙量の少なさとの乖離は消えない。
飲物は辛口のスパークリング清酒で、香合は明後日の話だが、炭酸が雑味を洗ってくれる。バターと米も悪くなかろう。しかもバターが淡く、米も淡いのである。泡々淡々淡泡なのである。言葉ありきということがあるものさ。特に標準的な物に対しては、言葉で美味しさを感じているということが。
清酒はスパークすると呑み易くなるので、調子に乗って雑味を洗っているともうすぐ大変な酩酊に襲われるだろう。ざつみざつみと言ってもどことなく葉の高級感が振えている。揺らいでも揺るぎない。こうして雑味を煙っぽさに押し付ける卑怯さがあっても、金色が金属音を発しそうな気配は隠れない。金属音というか、黒板に爪である。
ハバナ派に胡麻擂りした印象の物で、グランクリュを経てクラシックに至れ、という至れり尽くせりのラインナップに見える。一方通行ではないにしても。煙の変人になりたい人はこのような黄金の中庸バランスを無視してかまわなそう。煙にして標準であるこれを好む人こそまことの変人なのかもしれない。
|箱伝不明|5 1/2 × 52|Cigars of Cuba|$186/10|重量:+1|算出:+5|香味:+4|
購入して一年半が経ち、ずいぶんこなれてきている。ボックスコード不明(木箱ではなく段ボールにスタンプされていた為)だが、二〜三年だと思う。
一番初めにコイーバに感じたコイーバ感がこういうものだった。マデューロではないコイーバにコイーバ感を感じなくなり、これがこなれてコイーバとして台頭してきたらしい。
炒り豆の乾いた濃さがあり、序盤酸味が立つが、段々ただのコイーバに落ち着いてくる。若かりし頃にあったステーキソースの湿気は気配だにない。ステーキソースとセットであったパン籠の軽やかさも一緒に消えて、何か一つの物に纏まっている。この香ばしさは、パナテラを大きくしたような、厚い皮のゴツゴツとした印象だが、コクの感じがパナテラとは違う。こちらはまったくチョコっぽくない。
途中、ミルクに小便を引っ掛けたような悪戯な味が感じられ、その撚糸と杏仁と砂糖との撚糸とで経と緯とを織る。杏仁や小便に花咲く風情はなく、未だ炒り豆が沙漠の岩の乾きをもって濃く香ばしい。岩の皮のような。
内部ではミルクと杏仁とでココナッツに生育している。モンテ2008に始まり、最近燻らせたモンテAもサンルイレイ・セリーAもそうだったのだが、最近舌がココナッツを感じ易い。塩ばかりを感じる時期とか、甘味ばかりを感じる時期とか、木犀ばかりを感じる時期とかがあり、舌の季節のようなもので、葉巻の実質にはあまり関わりのないことなのかもしれない。
総じて大らかだが、段々濃さが募ってくる。ステーキソースではないのに、乾いたまま乾きが照り焼きのように照ってくる。赤ワインで差し引きされていたのかもしれない。
これがなんと、まだ中盤の序ノ口だったのである。にしてこの濃さは、やはりどう軽く感じても本性は濃い物なのである。
濃くて美味であるからか、火種や灰の状態で繊細に香味が左右される。正直、火種や灰を葉巻の重要な構成要素としてまじまじと意識したのはこれがはじめて。灰を落とした直後は確かに不味く、終盤に近づき苦味と辛味が更に出るが、灰を整えると持ち直す。火種は、単純に平らな火種が良いとされているけれど、榛名山に見る穏やかで小さな山が良い。思い返せばこれまでも榛名山を美味しく感じていたはず。
最終盤では榛名にも雑味が勝る、どうしようもなく美味も欠落し、榛名に暗雲が被さり、榛名で遭難して終わる。あんな美しい山で遭難して死ぬ人、いるのか。
もうお腹一杯でただ眠りたいだけになる。この葉巻の翌日まで残る感じは毎回凄い。
購入して一年半が経ち、ずいぶんこなれてきている。ボックスコード不明(木箱ではなく段ボールにスタンプされていた為)だが、二〜三年だと思う。
一番初めにコイーバに感じたコイーバ感がこういうものだった。マデューロではないコイーバにコイーバ感を感じなくなり、これがこなれてコイーバとして台頭してきたらしい。
炒り豆の乾いた濃さがあり、序盤酸味が立つが、段々ただのコイーバに落ち着いてくる。若かりし頃にあったステーキソースの湿気は気配だにない。ステーキソースとセットであったパン籠の軽やかさも一緒に消えて、何か一つの物に纏まっている。この香ばしさは、パナテラを大きくしたような、厚い皮のゴツゴツとした印象だが、コクの感じがパナテラとは違う。こちらはまったくチョコっぽくない。
途中、ミルクに小便を引っ掛けたような悪戯な味が感じられ、その撚糸と杏仁と砂糖との撚糸とで経と緯とを織る。杏仁や小便に花咲く風情はなく、未だ炒り豆が沙漠の岩の乾きをもって濃く香ばしい。岩の皮のような。
内部ではミルクと杏仁とでココナッツに生育している。モンテ2008に始まり、最近燻らせたモンテAもサンルイレイ・セリーAもそうだったのだが、最近舌がココナッツを感じ易い。塩ばかりを感じる時期とか、甘味ばかりを感じる時期とか、木犀ばかりを感じる時期とかがあり、舌の季節のようなもので、葉巻の実質にはあまり関わりのないことなのかもしれない。
総じて大らかだが、段々濃さが募ってくる。ステーキソースではないのに、乾いたまま乾きが照り焼きのように照ってくる。赤ワインで差し引きされていたのかもしれない。
これがなんと、まだ中盤の序ノ口だったのである。にしてこの濃さは、やはりどう軽く感じても本性は濃い物なのである。
濃くて美味であるからか、火種や灰の状態で繊細に香味が左右される。正直、火種や灰を葉巻の重要な構成要素としてまじまじと意識したのはこれがはじめて。灰を落とした直後は確かに不味く、終盤に近づき苦味と辛味が更に出るが、灰を整えると持ち直す。火種は、単純に平らな火種が良いとされているけれど、榛名山に見る穏やかで小さな山が良い。思い返せばこれまでも榛名山を美味しく感じていたはず。
最終盤では榛名にも雑味が勝る、どうしようもなく美味も欠落し、榛名に暗雲が被さり、榛名で遭難して終わる。あんな美しい山で遭難して死ぬ人、いるのか。
もうお腹一杯でただ眠りたいだけになる。この葉巻の翌日まで残る感じは毎回凄い。
|MOA DIC 09|5 × 33|Cigars of Cuba|$199/25|算出:−6|香味:−4|
この箱を偽物と勝手に判定しているが、この箱の葉巻(とモンテNo.1の箱の裏側)にばかりダニが集い、またこの箱の葉巻にだけ白黴が繁殖するのはどういう因果なのか。味の他、偽物らしい点としては、シガーワンで一本買って比べると、バンドの橙色がやや濃くオレンジ色っぽいところと、バンドのCOHIBAのエンボスがやや浅いという、印刷業者の適当さと取れるところだけだが、到着して蓋を開けた瞬間に全体的なミテクレの悪さは見て取れた。ただそれもキューバ品質の本物と取れない事もない。したがって25本全ての味が悪くなければならないのだが、この一本がまた少し美味しい。かれこれ18本吸ってみて、2本目の当りである。いずれも+1だが。偽物にも当りがあるのか。しかもこの偽物がどの本物に近いかといわれればパルタガスでもモンテでもなくコイーバの本物に近いのである。偽物にして味をもコイーバに似せようとするのだったら恐ろしい。
シガーワンで比較の為に買った一本がハズレだったのも痛い。
一度COCに日本語で「偽物か本物か確かめてもらえまいか」と打診しているが、返信はない。もし私が金田一氏を超えんものと煙を用いてまでして日本語を修練していても、下手な英語では園児扱いしかされないであろうから、あえて日本語で送ったのである。彼奴ら、日本語の意味がわからないほど馬鹿なのか。正直なところ、このように無駄な喧嘩をする暇があったら英語を勉強したい。だが無駄な喧嘩のほうがおもしろくて簡単なのだなぁ。
日本向けにも商売しているくせに、日本語のわかるスタッフがいないのか、死んで欠員補充しないのか、日本語のわかるスタッフにメールを回せないほど外国人スタッフの見識が低いのか、文字化けしているのか、日本語のわかるスタッフは日本語がわからないのか、メールの内容が悪かったのか。結局のところ私の傍に英語の達人が居ない、私の友達が少ないのがいけないのである。するとどんどん友達を減らしたくなる。
このようにして本物か偽物か再度迷っていたが、中盤でいきなり本物の石鹸を口に噛んだ。ネストールミランダ以来の不味さである。
結局+1にもならなかった。
この箱を偽物と勝手に判定しているが、この箱の葉巻(とモンテNo.1の箱の裏側)にばかりダニが集い、またこの箱の葉巻にだけ白黴が繁殖するのはどういう因果なのか。味の他、偽物らしい点としては、シガーワンで一本買って比べると、バンドの橙色がやや濃くオレンジ色っぽいところと、バンドのCOHIBAのエンボスがやや浅いという、印刷業者の適当さと取れるところだけだが、到着して蓋を開けた瞬間に全体的なミテクレの悪さは見て取れた。ただそれもキューバ品質の本物と取れない事もない。したがって25本全ての味が悪くなければならないのだが、この一本がまた少し美味しい。かれこれ18本吸ってみて、2本目の当りである。いずれも+1だが。偽物にも当りがあるのか。しかもこの偽物がどの本物に近いかといわれればパルタガスでもモンテでもなくコイーバの本物に近いのである。偽物にして味をもコイーバに似せようとするのだったら恐ろしい。
シガーワンで比較の為に買った一本がハズレだったのも痛い。
一度COCに日本語で「偽物か本物か確かめてもらえまいか」と打診しているが、返信はない。もし私が金田一氏を超えんものと煙を用いてまでして日本語を修練していても、下手な英語では園児扱いしかされないであろうから、あえて日本語で送ったのである。彼奴ら、日本語の意味がわからないほど馬鹿なのか。正直なところ、このように無駄な喧嘩をする暇があったら英語を勉強したい。だが無駄な喧嘩のほうがおもしろくて簡単なのだなぁ。
日本向けにも商売しているくせに、日本語のわかるスタッフがいないのか、死んで欠員補充しないのか、日本語のわかるスタッフにメールを回せないほど外国人スタッフの見識が低いのか、文字化けしているのか、日本語のわかるスタッフは日本語がわからないのか、メールの内容が悪かったのか。結局のところ私の傍に英語の達人が居ない、私の友達が少ないのがいけないのである。するとどんどん友達を減らしたくなる。
このようにして本物か偽物か再度迷っていたが、中盤でいきなり本物の石鹸を口に噛んだ。ネストールミランダ以来の不味さである。
結局+1にもならなかった。
数ヶ月前、JT本社に併設の音楽ホールに行ったのだが、社屋の至る所に喫煙所があるというか、何処にでも灰皿が置かれているという感じで、喫煙者の聖地の雰囲気だった。世の中の灰皿が減るにつれ神聖度を増すような。これはこれで非喫煙者でも楽しめる処かもしれない。
喫煙者が減れば、いつか煙草を吸うというだけで大学生は入社試験に合格できるようになる。禁煙したら首になる。トンデモ会社のような印象であった。
喫煙者が減れば、いつか煙草を吸うというだけで大学生は入社試験に合格できるようになる。禁煙したら首になる。トンデモ会社のような印象であった。
|4 1/2 x 38|NextCigar|$11.80|重量:−1|算出:+6|香味:+4|
粉挽きの、静穏に煎られた木のコクに始まる。新鮮白木の芳香などはなく、金属音なども全くせず、濃さが地層のように深い。遠くで寝かせた土というか、それが純粋で、表面的で、化石などが出土しない。すぐに甘さが加わり、ピリピリした辛味が加わり、白いコク(乳ではなくラムネのような)が加わり、香水が加わる。白いコクとピリピリした辛味でニッキ飴が閃き、香水と木のコクで初見に特有のまどろみが齎される。他のダビドフとは別の味で、初めてダビドフを嗅いだ時の揺らぎが再燃する。初見の感動を再現するには同じ物を二度求めるのではなくダビドフがまったく別の物を作れば良かったのである。
ニッキ飴の辛いシナモンはかなり効いていて衰えない。香水は消え、基本的な木土の質は残る。これがこのシリーズの特徴なのか。
序盤1センチでめくるめき、中盤は少しつまらなくなる。と思う頃に花が咲き始める。花が咲き、しばらく経つと香りが強烈な甘さを伴うようになる。ここでこそスパイスが際立ち、ニッキが胡椒を粉黛する。最終盤では粘土臭さ(ダビドフマデューロに似た)を掘り当て、粘土らしく金属音はしない。
煙は軽い(終盤でもタール20ミリ以下の煙草ぐらいの軽さ)のに味は濃い。灰は非常に脆い。
小さい為か急いで変化するところがまことにミニマムらしくて可愛い。小は大をそのまま小さくしなければならぬ、という巻き手の拘りを勝手に読んでしまう。小特有の味がしては駄目なのである。
私はたぶんダビドフではクラシックシリーズとこのヤマサシリーズを一等好む。クラシックとは全然違うのに、どことなくクラシックに似ている。どことないのに良く似ている。サブライムのリンゲージがそのままNo.1,2だからか。
プロドロのラッパーはヤマサラッパーと命名されているのだが、どうしてヤマサなのだろう。常日頃醤油を呑むので醤油のようで好感が持てる。
粉挽きの、静穏に煎られた木のコクに始まる。新鮮白木の芳香などはなく、金属音なども全くせず、濃さが地層のように深い。遠くで寝かせた土というか、それが純粋で、表面的で、化石などが出土しない。すぐに甘さが加わり、ピリピリした辛味が加わり、白いコク(乳ではなくラムネのような)が加わり、香水が加わる。白いコクとピリピリした辛味でニッキ飴が閃き、香水と木のコクで初見に特有のまどろみが齎される。他のダビドフとは別の味で、初めてダビドフを嗅いだ時の揺らぎが再燃する。初見の感動を再現するには同じ物を二度求めるのではなくダビドフがまったく別の物を作れば良かったのである。
ニッキ飴の辛いシナモンはかなり効いていて衰えない。香水は消え、基本的な木土の質は残る。これがこのシリーズの特徴なのか。
序盤1センチでめくるめき、中盤は少しつまらなくなる。と思う頃に花が咲き始める。花が咲き、しばらく経つと香りが強烈な甘さを伴うようになる。ここでこそスパイスが際立ち、ニッキが胡椒を粉黛する。最終盤では粘土臭さ(ダビドフマデューロに似た)を掘り当て、粘土らしく金属音はしない。
煙は軽い(終盤でもタール20ミリ以下の煙草ぐらいの軽さ)のに味は濃い。灰は非常に脆い。
小さい為か急いで変化するところがまことにミニマムらしくて可愛い。小は大をそのまま小さくしなければならぬ、という巻き手の拘りを勝手に読んでしまう。小特有の味がしては駄目なのである。
私はたぶんダビドフではクラシックシリーズとこのヤマサシリーズを一等好む。クラシックとは全然違うのに、どことなくクラシックに似ている。どことないのに良く似ている。サブライムのリンゲージがそのままNo.1,2だからか。
プロドロのラッパーはヤマサラッパーと命名されているのだが、どうしてヤマサなのだろう。常日頃醤油を呑むので醤油のようで好感が持てる。
「人それぞれ」とか云うけれど、人の良いところを全部剽窃している私にはそういう論理は通じないらしい。嗜好品にしても結局は万人にとって一番美味しいもの一点に至るだろう。一番不味い人間によって。『否定神学(■)』に似た話だが、『否定否定神学』のつもりではある。(要推敲)
銘
囹
月