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  源氏物語「葉」
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|6 × 50|AtlanticCigar|($39.99/7)|+1|+1|

 7本中もっとも黒く、マデューロというよりもブラックで、黒にところどころ赤紫が透けているような美しい外観。
 着火せずに吸っていると大黒寺納豆のような味はあまりせず、案外穏やかである。巻きは硬く弾力も無いが吸い込みは良好。針を束ねたように空気がスッと入ってくるようなイメージ。
 味はキューバでもドミニカでもなければこんなものだよなぁという嫌な感じがする。そんな事をいうのは性格が悪いからに決まっているが、いう方だって悪者になりたくはないのかもしれない。
 これまでのトラノに比べてかなり強く、辛い。どこもかしこもなんとも硬く、片燃えの気配が一切ない律された進み方。軍隊の行進を見物している気になる。将軍の立場で。将軍はニコリともせずにこんな味の葉巻を銜えているね。
 ブラックラッパーの風味に気圧されるが、中身の木質の微かに柔らかい感じがなくはない。しかし甘味はなく、辛く、キツい。将軍は骨太の痩型。人間には違いないが、実に愛嬌がない。旨味も苦み。将軍にしかオススメできない。
 中盤、歩調が乱れて色々な味がすると思ったら片燃えし出していた。それでも少し斜めになる程度。なんとも濃密で変な風味。木も濃密になってきている。翳りのある蜂蜜のような。柔らかくもなってきているが、甘くはならず、相変わらず強い。黒いコントラストが凄い。頭が痛くなる。終盤で更に柔らかく花咲きがちになったのはかえって残念だった。軍曹だったのかもしれない。
 私には合わないけれど記憶にこびり付きそうな強烈さ。『黒い時計の旅』でも読もうかな。
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