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  源氏物語「葉」
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|NextCigar|$252/10|arr 2023/7/3|
|—|5 15/16” x 54RG|15.33g|香:3.6~4.3 ave4.0|残9|

 ペルフェクト型の臍までは巻の達人でも神経が届かないのだろう。序盤ほとんど吸い込みえない。かろうじて燃え進むとどんどん完璧なまでに改善される。
 香木めいた樫。それが甘く煮詰められ、水飴にからめられて重くも軽く浮いている。かすかに白木質を残した部位はバニラを幽と放ち、木目の黒褐色の部分は洋酒なのか発酵系の調味料なのか、奥深く、濃くもバニラ等に混じて淡く広がる。
 いかにもダビドフでありながら、ダビドフ茸の香はほとんどせず、代わりになにか稀有な香りを放つのがロイヤルサロモネスのように独特である。花が混じるとますます特異にして鮮明にそそる。鮮明なのに正体不明で朧でどうしようもない。葉巻の芸術とはこういわしめるものなのだろう。何かに似ているが何であるかを思い出せないというのとは違う。何か記憶の奥底の審美眼を納得させるのだと思うのだが、「初めての香り」というのが関の山になってしまう。
 ミディアムフルのボディの下に軽やかな足取りが息づいている。雑味や荒めく味が少ないらしい。要するに胸が足で歩いているわけである。腹や腰や腿や脛無しにして。この葉巻は面妖だ。
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