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  源氏物語「葉」
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|next cigar|$64/5|2018/10/21・arr 10/25|
|—|6” x 55|18.76g(-?g)|香:1.8~3.4 ave2.9|残3|

 桜香の葉巻はあるかな、パイプ煙草にはあるかもしれない。春に困惑したら、金木犀を桜に脳内変換すればよいのかもしれない。かるくてふわふわしてのぼせているような煙がよい。柔らかなそよ風なのに桜吹雪の渦が視界を絶つような、それでいて桜餅の葉の塩味と甘い白餡の味がするような。桜並木の川沿いを歩いていると、温泉饅頭の皮のようにハバナ葉の風味が漂い、餡を忍ばせる。餡は桜餡、ほのかで、餡が少ないか、餡に到達していないような、苦しいような心地よいような夢のようなもどかしい甘味がある。餡を囓ったはずなのだがなぁ、だが鼻に抜ける香ばしい桜はなんだ、囓って、噛まずに呑んだかなぁ。房が迫り出して右頬と左頬を掠るよ、花弁が睫毛に刺さるよ、花小径、八分咲、未だ小道は黄土色の葉巻色、ところにより早葉桜の塩味、土が浮く、饅頭の皮が浮く、饅頭が睫毛に刺さる。菜の花香るはうつつにも。菜の花、蜂蜜蠟燭の味して、灯篭灯る、提灯灯る、花提灯、鼻提灯。河原にしゃぼん玉割る子ども居た。しゃぼん玉に煙入れた。暗くなったから今日は帰ろ、明日は夜桜。……翌夜、ケムリの精が現れたのは去年。



今年。

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