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  源氏物語「葉」
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|gestocigars|(467CHF+ship36CHF+tax¥13600)/20≒¥3500|2019/3/18・arr 3/25|
|UER NOV 18|165mm x 55|17.48g(-0.31g)|香:2.1~4.3 ave3.6|残19|

 今回から上記項目が変っています。『方式』の項()をご参照ください。

 到着日に着火。

 前々回の話の続きですが、トリプルリングのみを計量したところ、0.31gありました。どうでもよいかな、どうでもよくはないかな。どちらにしてもどうでも良いような気が致します。

 パンチカッターは三日坊主であまり使っていなかったのですが、こういうスカスカらしき重量の物に出くわせば透かさずパンチです。実際、パンチでもスカスカでした。スカスカなものはどう切ってもスカスカで(獄細のパンチがありますが)、きついものはどう切ってもきついです。
 ついでに発表してしまいましょう。ドロー難に関して前々から思っていたのは、『細い筒型の注射針で余分な葉を引き抜く装置』を開発して欲しいなぁということです。日本の下町の職人芸に任せるしかないとしたら、日本の葉巻市場の規模を考えると、いつまでも完成しそうにありません。日本葉巻愛好家連盟で開発案・開発費を負担するしかなさそうです。多少良い特許になるでしょうか。
 一方でハバノスはすべての葉巻の中心部に変な角材を仕込み始めます。これはハバナ葉で出来た角材なので、ドロー難が無い場合は引き抜く必要なし、きつい場合にのみ引き抜いて下さいというものです。

 さて、味は、一口目はおいしげです。それからしばらくは荒んだ空っ風に耐えました。耐えたご褒美はバターキャラメルです。はっきりとモンテクリストの味がするバターキャラメル。モンテクリストの味というものは「緑青や金木犀」を多く含有し、バターキャラメルを引き立てています。バターキャラメル自体、モンテクリストらしい。いや、含有物がバターキャラメルを甘くしているというか、含有物こそがバターキャラメルではない何か素朴な物をバターキャラメルに変えているのです。それでなおバターキャラメルに回収されない緑青と金木犀を残存させて遠景を塗り込んでいる。バターキャラメルの輪郭に重ね塗りが起こって、目を凝らさなければ重ね塗りと気付かせない濃密な雰囲気です。
 かと思えば白い薄荷とでも言いたくなる爽やかな、甘くない風味がくる。ここもモンテクリストらしいです。
 草が絡まって金木犀が消えて蜂蜜に変る、かと思えばより官能を増して金木犀が蘇ってきます。豪華ですから、土などは潜まっていますが、たしかに下の方に土壌のコクがあり、非常に柔らかく肌理細かい。
 さすがに時差ぼけで暴れる部分もあるのですが、到着日の睡眠不足でも魅力を隠しきれないと言いますか、肥えた女王の風格です。葉巻の火種をもってマリーを火刑に処している気がしてくる、ということはないのですが、これは大人のお菓子です。
 途中、片燃えして鎮火すれすれになってしまいました。追火によりまた美味しくお菓子をこんがり焼けるようになりました。大人なお味でありながら、お菓子を焼く少女のような気分です。今日のお菓子は成功です。ごほごほ。しっぱいしたかもしれません。ごほごほ。今日は焼けば焼くほど失敗したかもしれません。なんで最後の最後に焼けば焼くほど失敗するのかしら。ふつう上達するものでしょう? これが一度成功したお菓子職人の奢りかしら。かくしてお菓子職人のわたしはいっとき高ぶったのでありました。
 今日はキャラメルバターを中心に考えてみましたが、最期はまるで落武者の猛者の土左衛門が生きて岸辺を上がって干上がったかのような、ほとんど珍しいほどの荒さが痛快なほど出ました。これはこれで快感なのです。
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