忍者ブログ

  源氏物語「葉」
++葉巻++シガー++レビュー++個人輸入++ブログ

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

|MSE JUN 11|6 x 50|coh-hk|$171.90/12|重量:+1(15.05g)|算出:+5|香味:+4|

 09年の残った一本は後生大事にとっておき、新しい箱に着手しました。(結論から申し上げて、変わらぬ味です!)
 この葉巻は初め薄口で分かり難いものですが、ひとたび分かるというか、一度気に入ると、何物にも代え難い淡白さを帯びてきます。まるで喉黒の刺身(白身)のようだと申しておきましょう。平目が可哀想になるほどです。
 先ず葉の香味が若干コイーバに似た醗酵の味、香がし、シグロ6(喉グロと掛けた訳ではございません)ともなるとそれを巧くカフェオレのミルクのマイルドさで纏めていますが、ロブストエクストラはそれ以上に優しい感じがするのに、ミルク成分を感じ難く、ずっと杉っぽいです。印象を色に喩えても、コイーバが優しいカフェオレ色なのに対し、こちらは薄らと透明な黄色です。他にも平凡な葉巻のようにケーキなどが出てきますが、消えよと思えば消えてくれ、基本というかこの葉巻ならではの美質は醗酵葉の香味と杉、この二つの高貴はずっと消えません。もう余計な変化など永遠に要らないと思えるほどなのです。
 変化する度に平凡な葉巻に似てしまう。ですが基本を残して変化がスッと消えてくれるのです。まさに忍者のような葉巻と申せましょう。そうです、私の祖父は忍者でした。ですから死に際に咲く金木犀だけは血しぶきのように許せましょう。あなただって人間宜しく血しぶきが大好きでしょう。いやもっともこの金木犀にしても中盤で現れて消えたりするのですが。変わり身の術というのでしょうか。しかもどこにも手裏剣に因る創痍は感じられないのです!
 また忘れてはならなりませんが、忍者と掛けて日本酒と解く、その心はどちらも「に」で始まるという不束な事でございまして、この葉巻が唯一日本酒に合う葉巻だという事なのです。日本酒も葉巻も、より一層高め合い美味しくなるという、実に幾重にも不思議な美味しさのある組み合わせです。
 明日も、喉黒を釣って帰った釣果ある人のように、シグロ6ではなくこの喉黒をクーラーボックスから一匹取り出してしまいそうになること請け合いなのであります。喉黒を杉で燻したらと思うと爽やかな涎が出て参ります。今味わっている最中であるにもかかわらず、明日の涎が出て参るのでございます。ですが今宵は対岸の火事のような終盤の最終盤が眠らせてくれるでしょう。
PR

忍者ブログ [PR]