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  源氏物語「葉」
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|OPM NOV 09|184mm x 57|coh-hk|$103.70/10|重量:+2(18.49g)|算出:+6|香味:+4|

 夏は煙管もパイプも葉巻も不味いのか。ひょんと夏にはクァバしか合わないと思った。好きな銘柄ではなかったが、こんなところで真新しい一面を見せてくれるなら有り難い。
 着火すると美味しい。夏に合うというより、ただ美味しいような。最近毛嫌いしていたカスタードも、この葉巻特有の総体の綿っぽい柔らかい雰囲気にあって水を得たお湯のようである。なんともとっぷりと葉巻に浸かっていられる、のぼせる心配もない。へその部分はこうである。
 火種が広がると草などが出てくる。草などもカスタード同様に最近は毛嫌いしている。最近は葉巻の何もかもが嫌いである。
 甘い。クァバが一番甘いのだと思う。この甘さが今は嫌ではない。草を和らげるほど甘い。此処で最大口径の部分が燃えた。最初から床屋の雰囲気を忘れていないのもクァバらしい。だがその床屋に架かっている額縁の中に、葉が一枚飾られている。額縁入りの葉ほど美味しい葉もない。
 パンチ・クラシコスに似ている。そういえば今日はどうしてもパンチ・クラシコスを吸いたくなって、躊躇した後にクァバに思い至ったのだった。パンチ・クラシコスをクァバのサロモネスで代用するというのはなかなか贅沢っぽくて面白い。
 前回のクァバ・サロモネスの記事からほぼちょうど一年、前回残4本で、今回残2本だから、半年に一本の間隔だった。これぐらいの空白があると飽きもこない。これがアタリだというだけの事かもしれないが、サロモネスにはアタリもハズレもない気がする。空白の所為で記憶が飛んだのか、全部こんな感じだった気がする。優しいだけに、三年前後というのは絶妙のタイミングなのかもしれない。
 こうしてうだうだと書いていても、なかなか進まない。変化も緩やかで、だが着実に変貌している。
 山椒でも吐息でもなく、それらが絶妙な稀薄なスパイスに彩られている。それにしても鼻に抜ける葉の丁寧で香ばしいこと! 優しさが幽かに刺激を秘めている。
 煙量は少なく、味は美味しかったので、リカットしたいようでしたくなかった。こういう時にカットしないでいられる人物というのは今時本当に居るのだろうか。
 切ると、煙が炭酸のようになった。
 三十歳も過ぎると夢のない死期のみが募るものの、最終盤の荒さも穏やかだった。
 金銭感覚こそ人それぞれだと思うけれど、これで九百円程度なのだと考えると驚く。
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