×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
|5.63 x 43|NextCigar|$16.40|算出:−1|香味:+1|
「グランクリュ」という言葉の響きのような凛々しい味がするが、それが雑味と離れず、淡い。もっと凛々しいはずなのに。凛々しさが淡く、淡さも淡い。世間体は「クラシックよりも一段強い物」になっているが、そのとおりらしく、羽毛は翳って落ち、昨年の元旦のアニベルサリオに似た金色の木質に近づきつつある。あれほど峻厳な篩はなく、旨味としてバターのようなものがほんのりと香っている。
辛味が効いて、死の灰の苦味が出そうな気配が続いている。吸い込みは良いが巻きが悪いらしく、吸引と煙量との平仄が合わない。
それでも崖に片足しか落ちず、その悲劇的な景色に基本のような花が咲いている。これぞダビドフ、というより、これぞキホン、というような。
キホンらしく、純粋に木犀が甘い。少し甘い。
甘い香りにスパイスが効くのではなく、バターの甘さに辛味が効いている。巻きが悪いので辛味は勘定しないほうが精確かもしれない。ドローの良さと煙量の少なさとの乖離は消えない。
飲物は辛口のスパークリング清酒で、香合は明後日の話だが、炭酸が雑味を洗ってくれる。バターと米も悪くなかろう。しかもバターが淡く、米も淡いのである。泡々淡々淡泡なのである。言葉ありきということがあるものさ。特に標準的な物に対しては、言葉で美味しさを感じているということが。
清酒はスパークすると呑み易くなるので、調子に乗って雑味を洗っているともうすぐ大変な酩酊に襲われるだろう。ざつみざつみと言ってもどことなく葉の高級感が振えている。揺らいでも揺るぎない。こうして雑味を煙っぽさに押し付ける卑怯さがあっても、金色が金属音を発しそうな気配は隠れない。金属音というか、黒板に爪である。
ハバナ派に胡麻擂りした印象の物で、グランクリュを経てクラシックに至れ、という至れり尽くせりのラインナップに見える。一方通行ではないにしても。煙の変人になりたい人はこのような黄金の中庸バランスを無視してかまわなそう。煙にして標準であるこれを好む人こそまことの変人なのかもしれない。
「グランクリュ」という言葉の響きのような凛々しい味がするが、それが雑味と離れず、淡い。もっと凛々しいはずなのに。凛々しさが淡く、淡さも淡い。世間体は「クラシックよりも一段強い物」になっているが、そのとおりらしく、羽毛は翳って落ち、昨年の元旦のアニベルサリオに似た金色の木質に近づきつつある。あれほど峻厳な篩はなく、旨味としてバターのようなものがほんのりと香っている。
辛味が効いて、死の灰の苦味が出そうな気配が続いている。吸い込みは良いが巻きが悪いらしく、吸引と煙量との平仄が合わない。
それでも崖に片足しか落ちず、その悲劇的な景色に基本のような花が咲いている。これぞダビドフ、というより、これぞキホン、というような。
キホンらしく、純粋に木犀が甘い。少し甘い。
甘い香りにスパイスが効くのではなく、バターの甘さに辛味が効いている。巻きが悪いので辛味は勘定しないほうが精確かもしれない。ドローの良さと煙量の少なさとの乖離は消えない。
飲物は辛口のスパークリング清酒で、香合は明後日の話だが、炭酸が雑味を洗ってくれる。バターと米も悪くなかろう。しかもバターが淡く、米も淡いのである。泡々淡々淡泡なのである。言葉ありきということがあるものさ。特に標準的な物に対しては、言葉で美味しさを感じているということが。
清酒はスパークすると呑み易くなるので、調子に乗って雑味を洗っているともうすぐ大変な酩酊に襲われるだろう。ざつみざつみと言ってもどことなく葉の高級感が振えている。揺らいでも揺るぎない。こうして雑味を煙っぽさに押し付ける卑怯さがあっても、金色が金属音を発しそうな気配は隠れない。金属音というか、黒板に爪である。
ハバナ派に胡麻擂りした印象の物で、グランクリュを経てクラシックに至れ、という至れり尽くせりのラインナップに見える。一方通行ではないにしても。煙の変人になりたい人はこのような黄金の中庸バランスを無視してかまわなそう。煙にして標準であるこれを好む人こそまことの変人なのかもしれない。
PR
銘
囹
月