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  源氏物語「葉」
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|LAG FEB 11|170mm x 43|coh-hk|$197.20/25|重量:+1|算出:+6|香味:+4|

 かなり独特で、珍しいほど苦い。ロバイナのファモソスよりも苦く、不機嫌な太々しいコクが黄色い芳香を塗り潰す筆圧を持っている。D4を一本買いしてこれに近い重圧を感じた事もあるが、この細みの不機嫌さの優しさはもっとわかりにくい。わかりやすく優しくはないが雑味も辛味も酸味も感じない。甘味もない。苦いが、どことなくまろやかで、穏やかで、ここにパルタガスらしい芋の風味をも感じるのだが、やはり画面は土よりも苦いカカオ色に塗り潰されている。ちょっと砂糖を入れてほしくなるほどである。曖昧ではないが、光の薄い絵である。醜い職人と、その職人の手になる美しい物とが一体化してしまったような、一瞬葉ではなく人を吸っている気になる。コクのある暗色で塗り潰された画面に花弁が厚い花が波のように押し寄せて明るい色を現したり暗く引いたりしている。この味で花が出てくるのが異様である。
 898は熟成させると強くなると聞いていたから、若いうちは軽いのかと思ったが、香味は既に重々しい。呑み込んでみると味よりも軽いが、確かに手強い物の味がする。
 到着日の一本目なので全身が尻尾である鰻の尻尾を掴むようなものだが、不敵な魅力に気圧される。重心が目眩がするほど低く、「マデューロ」なるものを簡単に尻目にかける。好き嫌いが割れそうではあるものの、一本試してみるのは面白い。たとえこれが嫌いでも誰もが五指に数えてしまうような。面白さにしてもインヘニオスを超えている。イメージがまるでそぐわないが、ゴーヤほどに苦い。
 飲み物は白シメイとオルヴァルがあったが、当然苦味を掛けてオルヴァルを選んだ。オルヴァルの苦味が増し、オルヴァルの渋みが増しただけで、葉巻は表情を変えない。吸う前から、呑む前から頭痛だった為、二重三重の苦味に疲れてしまった。あまり良い想い出になりそうにないのに、+4は付けねばならず、また、鏡に映して−4にしても差支えない。アタリなのに−4になるのだったらそれは凄いが、これはハズレなのかもしれない(他の方の記述を調べると「甘味」と「スパイス」がよく出てくるのに、それが無かった。他はほぼ同じらしい)。葉巻のほうは根元まで平然として疲れを見せなかった。最後の最後には頭痛が治ってしまったのである。
 モンテクリストNo.1(セルバンテス)より若干太くて長い(ダリア)。比較好きとしてはまったく同じサイズだったほうが嬉しいが。
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