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  源氏物語「葉」
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|4 x 44|AtlanticCigar| $27/5|重量:−1|算出:+5|香味:+3|

 一本目を到着日早々に試して寝かせないと駄目だろうなと思っていたが、数日後の二本目にしてそうでもないらしい。
 tatuaje VI Angeles()を思い出す。思い出すといってもほとんど憶えていないが、似たようなサイズだし、辛味や強さが似ている。
 大黒寺納豆系の黒く醗酵した染みの味がする。そこに何故かどことなくケーキ屋のような明るい印象が乗っている。かなりの量の草を燃している。小柄な葉巻だが、何か、「かなりの量を燃している」という感じがする。花は萎れつつ黒ずんで、黒ずみの中に黄色が栄える。黒いし辛いし強いのだが、重くない。濃い事は確かで、重いのだが、黒いというほど重くない。重さが茶色いというか。それにしては茶色い印象は薄い。滑らかな黄色が黒ずんでいる。
 ハバナっぽさはないのだが、どことなくナッツのようでもあり、大黒寺納豆と併せて珈琲にもなる。若干渋くイガイガしているが、これらしい。
 土よりは革、革よりは木で、進むと辛味が丁寧に挽いたスパイスになる。
 甘味は染みた花の香りに変わり、染みた香りから旨味に変わる。旨味はパルタガス等に比べると遥かに薄いが、花の香りが柔らかさを幾重にも纏って復帰してくる。かと思えば土の味。それから柔らかさを纏った甘味がふわりと復帰する。小柄らしくめくるめいて、安定していないといえばそれまでだが。
 きりりとした苦くもあり辛くもある強さの横でまろやかになった花が終に恍惚に誘う。最終盤では恍惚が棚引きつつ草とカカオに落ち着く。黒ずんだ大黒柱の横の、落ち着きの後にも花の宴がたゆたう。大黒柱というほど太くもないのだが、コンパクトな大黒柱なのだが。
 
 ハバナかダビドフかこの手のニカラグアものか、これが葉巻の三国志らしい。ニカラグアものをたくさん試したわけではないし、イリュージョンは試した事すらなかったのだが、「この手のニカラグアもの」にして「ニカラグアのコイーバ」といった方が腑に落ちそう。強いが濃くはないパドロンはどちらかといえばニカラグアのダビドフだと思う。良くも悪くも大黒寺の大黒柱が「この手のもの」の支柱らしい。

Country Of Origin: Nicaragua
Wrapper Type: Nicaraguan Habano
Color: Colorado Maduro
Binder / Filler: Nicaraguan / Nicaraguan
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