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  源氏物語「葉」
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|OPM NOV 09|184mm x 57|coh-hk|$103.70/10|重量:+2|算出:+6|香味:+4|

 10本入りで既に6本消費し、蓋を開けると4本いずれも芳醇な美味しそうな香りで誘っている。なかでも一番不味そうなものに着火した。
 出だしからいつもとかなり違う。葉巻らしい枯淡の味わい(最高級の葉巻らしい味わい)なのだが、新緑のような芳香である。モンテクリストの青緑色の芳香に通じるものらしくありもするが、あのような重厚さはなく、良くも悪くも節度が凄い。
 五ミリも進むと甘さが乗ってくる。砂糖のようなはっきりとした甘さ。これまで「床屋っぽい」と言ってクァバを少し馬鹿にしていたけれど、一瞬で覆る。だが最大口径の部分に達するとやはり床屋の椅子に腰をゆったりと据えている。七本目にして漸く当たりを引いたらしいが、床屋こそは切っても切り離せぬクァバの特徴なのである。香ばしくて甘くても悠揚迫らず柔らかく、呑み込んでも難がなく、とんでもなく高級な煙草を吸っている気になる。また呑み込むと床屋が薄らぐ。
 序盤早々に至る最大口径をくぐり抜けると微かな辛味をオブラートに包んで加えて花の芳香が加わる。重くなってくるらしい。とくに先を期待させる香味ではないが、安心できる。しかしなんと寛げる高級な床屋だろう。極上の髪型に仕上がるには違いない。ああ、パーマ、パーマのような味だ。だがパンチパーマではない。臍から最大径にかける序盤の、期待と緊張に見合う曲がり具合の。
 しかしオブラートが剥がれて苦味を増しつつある。
 だが苦味もすぐに消え、どうやら思い過ごしのカミソリの驚怖だったらしく、今では床屋に花が咲いている。花の床屋。
 その後、不安とも期待とも言えない幾時かを過ごし、終わってみれば恰好良い髪型には仕上がらなかったが、序盤は期待を抜きにして美味しく、以降も悪くはない髪型だった。+5にはならず、+3に落ちる可能性を感じさせるものの、+4。
 下落を感じさせる+4というのは珍しい。
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