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  源氏物語「葉」
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|6.9 x 47|cigarOne|$24|重量:+1|算出:+3|香味:+3|

 外観はエスプレンディドスに酷似しているが、ラッパーがこちらの方がやや丈夫そう。一本買いで熟成年数など不明。吸い込みは若干難い。

 最序盤から風格が違う。杉のようなものが高鳴るのか、金属めいたところもあるのだが、太々しく落ち着いたコクと枯淡らしく達し切った葉の香り。茶色い金属からココアや極細挽きの珈琲の粉が磁場のように発生している。加えてえも言われぬ香りがふとするし、とんでもない達人の様子である。達人が癌で入院しない事を祈る。
 金属に馴れてくると、馴れたか消えたか、響きは収まり、木犀が咲いてくる。木犀が咲くと金属から離れた杉が立つ。静かなコクと枯淡の葉は変わらない。香味は抹茶とは異なるものの、新鮮な滋味と印象は挽きたての抹茶に近い円かさである。苦味や辛味やエグ味が出ても枯淡らしさにどうしても付随する致し方ないもののように捉えてしまう。もう少し吸い込みが通ればこういう事もなかったかもしれない。
 えも言われぬ香りは一口したのみで思い返せば寂しいしつまらなくもあるが、この寂寥にこそハバナの集大成と言いたくなるほどの涅槃めいた味を感じるのである。涅槃というと大袈裟で、それほどのものではないが、家庭の涅槃ではある。
 結局達人はなかなか健康だった。杉の感じにアップマンらしさがあるといえばあるけれど、サー・ウィンストンに限って『別誂』とした方が良さそう。はじめてチャーチルを美味しいと思った。
 甘味をあまり感じなかったからか、赤ワイン(安物)よりも甘いリキュール(シャトードブルイユリキュールオーカルヴァドス)の方が合った。だが飲み物に左右されない太々しさがあり、淡く濃い香味がする。ダビドフのみを吸う人が万が一いたとすれば、トリニダッドではなくこちらの方がよりオススメできるが、そんな人はいないだろう。いたら笑い者だろう。
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