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  源氏物語「葉」
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|--- ENE 10|129mm x 42|coh-hk|$109.65/25|算出:+1|香味:+1|

 一ヶ月を過ぎた頃から、ほぼ外れなく美味しかった。上段の13本が悉く吸い込み難だった所為もあるかもしれない。下段の12本は巻く人が代わったか、巻く気分でも変わったか、それほど吸い込みに難はなく。ペティコロナって練習生上がりの一番下手な人が巻いているか練習生そのものが巻いていそうだけれど。何故か上段はどれもバンドの部分だけがカチカチに詰っている。熟成過程でバンドが巻いてある部分だけがカチカチになるものなのか、バンドの部分だけカチカチに巻けるものなのか、わからない。
 味は総じてナッツに醤油をかけたような、美味しいのか美味しくないのかよくわからない味。味は濃い。
 以下、作者自身あまり興味はないが、とにかく覚え書き。

 環境の変化で死滅したのか、2本目以降9本目ぐらいまではひたすら不味かった。
 吸い込みは悪いが、一ヶ月も過ぎて10本目以降は普通に美味しい。マデューロ臭さも落ち着いて醤油っぽくなり、微かなココアっぽさに添えられる。ココアに醤油を入れたら不味いに違いないが、煙の事。
 美味い膨らみがないではないけれど、焼いたような香ばしさの方が勝っている。生葉巻を直火焼きした焼葉巻のような感覚で、バーベキューのように所々焦げて苦い。
 ブラインドでパンチだと当てるのは難しそうだが、パンチっぽい旨味だとは思う。
 終盤ではかなり甘い木犀が焦げた香ばしさの中にも漂う。更に進むと木犀が茎っぽくなり、雑味も増える。特別不味くなるのではないが、この減衰はプチコロナらしいといえばそう納得できる。
 「パンチ・マデューロ」とは命名されていないが、コイーバにマデューロシリーズがあるようにパンチにもこのマデューロがあるという印象は動かない。プチコロナであるばかりにヘコいマデューロ。
 二ヶ月も経つと大分落ち着いて、それでもパンチ止まりの美味しさなのだが、マデューロ臭さは若干の苦味を残しつつハバナのナッツを思わせる香味へと纏まりつつある。花も大分軽やかになって、随分香りが甘い。膨らみも出てきたし、程よく濃厚ではある。
 プチコロナとしては文句のない出来で、安くて濃厚な赤ワインが合う。

 インヘニオスにも似ているけれど、価格差を考えれば断然こっちの方が良い。価格差を考えない人でも団栗の背比べだと思う。特殊な香りならややインヘニオス、旨味ならこちら。どちらも良い香りでも良い旨味でもないけれど、不味いものではない。どちらもどちらかといえば美味しいような。

 19本目だけ+3だった。18本目までの特徴はほぼそのまま、ハバナっぽい美味い膨らみが出て、そのぶん欠点が薄くなっただけの事なのに、まるで別物。葉巻に求めるのは銘柄の個性よりも結局「ハバナっぽい」という事だけなのか。結局どの銘柄もハバナっぽくなければならないらしい。木犀が滅茶苦茶甘くて濃く、この銘柄特有の深い苦味が失せれば+4だった。全部この品質だったら一箱2.5万円ぐらいで文句は出ない。$109.65/25なので結局こんなところに落ち着いた。

2本目
 木をナッツの衣でこんがり揚げたような味わい。揚げ物のしつこさはなくむしろ木の爽やかさが感じられる。白い粉のような旨味を吹いた草。藁とか、農家系の味はしない。もっと森の雰囲気で、湿った土と木葉隠れの涼しさもある。昨日の1本目よりも落ち着きが出てきてつまらなくなっており、不味くはなっていないが、あんまりパンチっぽくないというか、今日もまたこの葉巻は本領発揮していないと思う。好みでいうと、マデューロっぽさと木質があまり良くない。コイーバのマデューロとサンクリストバルの掛け合わせみたい。旨味もハバナっぽさも濃くなりそうで、贅沢を言わなければ少し美味しい。
 ペティコロナらしい雑さがあるというべきか、普段使いとして気軽で飽きにくそう。長くも短くもなく美味しくも不味くもない。無難で使い道がなく、当たりをひたすら待つのに適している。当たった時にもきっと長くも短くもないのである。
 バンドの部分に火種がさしかかると強烈な雑味を発する。
(2本で飽きてしまったというかこの後ハズレが連発したので3本目以降の記述はない)
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