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  源氏物語「葉」
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|MOA DIC 09|5 × 33|Cigars of Cuba|$199/25|0|+1|

 最近の経験からすると海外店舗で購入した葉巻は到着後5日〜30日ぐらいが一番不味い。到着日なんかはけっこう美味しく(どうも蔵出し直後の美味が完全には失せずに、それと旅の疲れとが笑えるぐらい混在しているらしい)、5日も経つと旅の疲れにまして環境の変化に耐えられないらしく、かなり弱る。復活に1年ぐらいかかる気がするほど不味くなるのだが、通説どおり大体30日で半ば美味しく復活するような。人体でもヨーロッパなんかに行ったら変になるのだから植物が変になるのは当たり前なのか。しかし茎と千切られた葉に生き物らしさが残っているのか不明だし、人間は意識の方が変になるのだろう。
 疲れの研究は兎も角、到着日の一本目。

 巻きはやや緩い。ボックスコードで一ヶ月違いだからか、先月到着のモンテNo.5に似て、温めた洗剤のような香味がある。この感じがモンテNo.5にあまりにも似ているのでコイーバというよりモンテを吸っているような気にさえなる。といってもモンテに似ているわけではなく先月到着のモンテNo.5に似ているだけだが。一口目は紛れもなくコイーバだったけれど、火種に温まるとこの葉巻が温かい馬鹿になってしまったような傾向が増す。
 香港で買えば二三日で届くので5日間は美味しいが、スイスだと八日かかるのでもう駄目なのかもしれない。

 5本パックで買った時にはクリーミーな蜂蜜を感じたものだが、これは焼いた皮のような(それでいてかろうじてコイーバらしい岩の)香ばしさばかりが荒く目立っている。荒野系のハバナにも少し似ている。この状態で吸ってしまうのは勿体無いが、ひと月経過する迄に5本ぐらい消費してしまうに決まっている。
 信憑性はないが、この工場のこの辺りの製造年月は避けたいような印象。巻きの緩さにも難があったのかもしれない。巻きが緩いと味が温かくなってしまう気がする、クリーニング屋のような風味に。形はトレペティコロナより断然好みだからエスキシトスの悪口はあまり言いたくなく、ハズレを引いたのであってほしい。

 と書き終えてみたら工場がMUAとMOAとで違った。あてにならない……。
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