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  源氏物語「葉」
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5 × 52|Milan Tobacconists|$16.30|+1|+2|

 前回のコロナから五ヶ月、約半年寝かせてみた。たったの半年なのだが、こんなに寝かせた事はない。
 ダビドフらしい下駄箱の香り。これはクラシックもマデューロも変わらない。いつもよりそれが少し褐色がかっていて、少し蜂蜜っぽい。カット後に着火せずに吸っていてもやっぱりダビドフらしいもので、なんともいいようがないがダビドフらしいといっておけば良さそう。というのもトイレで熟成させた感がなきにしもあらずで、美味しくなさそうに聞こえかねない。
 着火すると下駄箱の軽やかな足取りをそのままに、ニカラグアだかホンジュラスだかわからないがそういうドミニカ外の味わいがツンとある(サングロウンニカラグアンラッパー仕様と書いてある)。ツンとしているはずであるのに、下駄箱がそれを実に奥深くしている。バターの味は薄らとしかしないのにバターを沢山食べてしまったような感じの濃厚さ。下駄箱が香ばしい。旨味は弱くないが甘味は弱く、底の方で押しが強いのか軽くもなく、変な分厚さがある。間違いなく高級な味、というかダビドフの味。
 辛味が出て少しぴりぴりしている。もっともまだ7ミリぐらいしか進んでいない。
 辛味はすぐに消えて、下駄箱も少し静まり、凡庸なスパイスなどが出てくる。なぜだかマデューロコロナではなくミレニアムトロを思い出している。相変わらず旨さは無いが、そんなもの無くて良いと思えるほどの期待を齎す香りがある。
 微かに酸味や絵具が出てくる。恍惚へ導く香りの代わりにそういう旨味が出た。なんとも変な料理である。料理にしては旨味が不足しているが、なぜかしつこい。Gran Habano corojo #5 Rothschildの春菊らしさもあり、ニカラグアはニカラグアでも安いニカラグアに近づいた印象。安いニカラグアというか嫌いなタイプのニカラグアに。春菊にダビドフらしい下駄箱が絡まるのが憎い。かと思えば春菊が変化して粘土と混ざって百合のような香りが漂う。バターで煎った百合のようなしつこさを伴って。そうなるとスパイスが引き締めるのである。難しい。
 下駄箱は木に他ならないが、基本的な木革土の味わいに乏しい。
 ダビドフだという事はあからさまなのだが、美味しいのか美味しくないのかよくわからない。そういえばパドロンにも似ている。恍惚だとか極度の旨味だとか、そういうものを期待せずに落ち着いて吸うべきものなのかもしれない。しかしまだ半分なのでまだ落ち着くには遅くないのだった。ここで書くのをやめてもう落ち着いて吸おう。書けば書くほど不味くなるのだからね。

 複雑さや旨味や香気では劣るにしてもコロナにはもっと端正な優しさがあったような。書くのを止めてもあまり美味しくならなかったのでまた書き始めたのだが、書き始めたらまた少し美味しくなった。灰にはあまり興味を持てないのだが、かなり落ちにくい。そもそもダビドフにしては吸い込みが若干悪いのかもしれない。香味が安定していない。複雑さも無駄に複雑という感じだし。

 特別maduro Rを買う必要はないかな。
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